タモンズライブ 詩芸

こんばんはタモンズ大波です。
タモンズライブ詩芸が終わり2日が経とうとしてます。
見てもらった方携わってくれた方心よりお礼申し上げます。
ありがとうございました。

M-1のラストイヤーが終わり、コント単独をして、なんか色んな人から面白かったやらコントやっていきなよとも言ってもらえて、チャンスやしコントも頑張ろうと思ってたんですが、僕はやはり漫才師なので虎視眈々と負けたあの日からこの60分漫才を狙ってました。

M-1負けた瞬間に考えたこと、それは60分漫才、60分尺の1本の漫才を完成させるこの一点でした。

昔はよくチャレンジしてたんですが1度もおっしゃ!と手放しで喜んだことはなく、まぁまぁよかったかという感じで終わってました。
それでもその後に賞レースがあるのでその中から勝負ネタが出来たらいいかくらいの感覚でしたが、もう僕らにはその逃げ道は残されていない。
60分漫才を完成させる以外漫才師として生きていく可能性は0なんじゃないかとコンビで話し合いました。

なぜかというとやってる人が極端に少ない。
ブルーオーシャンなんです。

なぜやらないのか、たぶん極端に難易度が高いわりには再現性がないんだと思います。

まずは単純に体力の問題。
普通の単独ライブだとネタを6本やったとしても途中VTRを流してる間はリセット出来ます。
そこでまた息を整えていけます。
それが60分漫才では出来ません。(巧妙なトリックを使えば何度かははけれます)
体力的には相当削られます。

そのわりに後日使いにくい。
単独ライブが終われば普通のお笑いライブや賞レース寄席の生活が始まります。
尺は4〜5分。寄席でも10分。
60分漫才やれるとこなんて詩芸しか存在しないんです。
割に合わないという判断です。
M-1目指す時に一旦60分漫才をやめてMライブをスタートさせたのもその理由ですね。

そして最大の難関、人が変われない。
これが1番僕的には難しいと思うポイントです。
例えばですね、単独ライブで6本漫才をやったとして6本全部出ハケした場合常にキャラはリセットされます。
すごい悲しいボケをするやつが次のネタで楽しい歌ネタしてもセーフやと思います。Vも挟まりますし地続きじゃないんです。

しかし60分漫才はずっと同じ人。キラキラの衣装のナルシストキャラの漫才を仮に思いついても、忍者になりたいという設定の漫才を思いついてもできないんです。
ネタとネタで人間性が違ったら全体的に整合性が取れない。
今回の詩芸でいうと安部は立ち飲み屋には行くがディズニーランドには行ってたらダメなんですね。
行っても舞浜までとなります。
仮にディズニーランドの中のボケが思いついてもやってはいけないんですね。
どっちかが嘘になっちゃうんで。

なので漫才の方向性も極めて絞られるので、基本ずっと安部と大波でやらないといけない上に60分間バリエーションもないと飽きてします。
なかなかの難易度です。

そして更に繋ぎ目。
繋ぎ目が雑だった瞬間商品価値はガクンと下がります。
それなら出ハケしてVで繋いだらええやんとなります。

感情が流れるような順番で極力スムーズに話題を繋ぎ違和感なく走り切る。
ネタのクオリティとは別の作業になります。

以上の要素を踏まえるとやる人が少ないのも納得いきます。

僕は結構落語が好きで落語会とか行くんですが、落語はまさにこれなんですよね。
長時間ずっと同じ人で同じ世界で話が進む。
それを見終わった後の高揚感とかすごいもん見たって感覚を漫才師も出来るんじゃないかと思ったのがスタートでした。
それが漫才で出来れば独占出来るチャンスと思い詩芸スタートさせました。

僕的にはまだまだやと思いますが、過去一の手応えを感じることが出来ました。
体力面には大きな課題が浮き彫りとなりましたが、60分漫才の内容としては違和感なく走れたかと思ってます。
本田じゃないですけど伸び代ありありですね。

また8月更にパワーアップしてるのを楽しみにしてます。

また見てくれた方、Twitterなどで感想呟いてくれた方本当にありがとうございました。
嬉しかったです。
60分漫才ってやってる人少ないってことは見る人も見る機会も少ないわけで、慣れない形で戸惑った方もいらっしゃると思いますし、おそらく見る方も体力いりますよね。
これからも出来るだけ見やすいように詩芸っていきますので末永く詩芸にお付き合いいただけたらなと思います。

あとはコロナだけですね。
なんとか人類には打ち勝ってもらってまた8月に大宮でお会いしましょう。

これにて一旦詩芸解散。

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