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FLYDAY CIRCUS 2


ご無沙汰しております。ぽちまです。

大変長くなってしまった前回の「FLYDAY CIRCUS」備忘録の続きでございます。
前回からかなり時間が空いてしまったことお詫び申し上げます。
前回の不格好な備忘録に対して温かいお言葉くださった方々、本当にありがとうございました。とても嬉しかったです。

今回も長くなる予感しかありません(実際14000字越えとなっております)ので前回同様、心優しい方はお付き合いいただけると幸いです。
どうかお好きなペースで進んでみてください。

それでは、お願いします!


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13.Glitter

「言葉と心」のメロディーラインを取り巻くように柔らかく広がる音の集まりが聞こえてきて、sumikaのアレンジがまたここで光る。
この時の照明すっごく綺麗だったんですよね。

気づいたらサポートメンバーも揃っており、コーラス隊の声も聞こえる。
音の厚みが増していくこの感覚が全身に響きます。

sumikaという家はいつの間にかここまで大きくなっていたのだと改めて実感した瞬間でした。

次の瞬間に元気よく聞こえてきた片岡さんの声。
「FLYDAY CIRCUS後半戦始めまーす!」

え!もう後半戦!?
と驚きつつも片岡さんの声に応えるべく急いで立ち上がる。

いつの間にか手拍子をしてしまうこの曲は「Glitter」

ハンドマイクで歌いながら、マイクを持つ方の腕を叩く片岡さん。
マイクがブレないのかなぁといつも勝手に心配していますが、当の本人はとっても楽しそうなのでこちらも負けじと楽しむだけ。

サビでは左右に手を挙げるフリがあるのですが、そのサビ前に片岡さんが"左から"と指さして教えてくれるのが可愛いですよね。

片岡さんの伸びのいい綺麗な高音で終わるのが最高に気持ちがいい。

さっきまでゆったり座って聞いてたはずなのに、もう体はフル活動、準備万端。
まだまだ、これから。

よっしゃあ、こい!



14.Flower

「(会場名)に咲かせたい花 Flower」
片岡さんの掛け声で始まる次の曲は、私がライブで聞くと1番テンションの上がる曲「Flower」

これ嫌いな人いないんじゃないですか。
いませんよね。
さぁ、楽しみましょう(強制です)。

もうイントロからなんなら片岡さんの掛け声からテンションはぶっちぎり。
Glitterでしっかり上げさせておいてこれは最高でしかない。
毎度毎度イントロかかれば叫んでおりました。

イントロのギターが好きすぎるんです。
アリーナ編ではホーン隊の音も加わってさらに豪華になっていました。

ホール編では片岡さんがステージ横の小さなスペースまで来たり、客席におりて駆け回ったりハイタッチしたり、と好き放題近くまで来てくれました。

岡山では客席に降りてきてくれたのですが、片岡さんが降りてきた衝撃で、今どこを歌ってるのか分からなくなってパニックになるほど。
気づいたら横をサッと通り過ぎていたり、もう訳が分からない。
客席にいる時はほとんど走り回ってる記憶。
もう後半戦だって言ってたのにどんな体力してるんでしょうか。

「フラッワー」って叫ぶ瞬間は幸せバロメーターぶち壊れです。
叫びたくて叫びたくてイントロからずっとうずうずしてますもん。
それが言えた瞬間は何にも変え難い最高の楽しいに変わります。
本当にFlower楽しすぎる。

片岡さんがステージに戻って、小川さんから順番にサポートメンバーの方も含めた紹介が入ります。
その時最後に
「全員でsumikaです。」
そう話す、大好きで頼もしい人達に囲まれて嬉しそうな片岡さんの顔が忘れられない。

片岡さんの紹介があった後、固定楽器(シンセ、ピアノ、ドラム)では無いサポートメンバーがステージの前まで出てきてくれました。
いつもは、メンバーの後方で支えてくれるサポートメンバーにもしっかりと光が当たるこの時間。
そんな時間をしっかりと作るsumikaの姿勢が、全員でsumika、という言葉をより証明してくれているみたいで。
この人達はどこまでも人がいいです。

アウトロで「フゥー!」と盛り上がる会場。
なんだか大輪の花が咲いた気分になる。
言葉に意味を持たせる。
sumikaの音楽にはそんな力があると思ってます。



15.マイリッチサマーブルース VS イナズマ

「タオルを見せてください」
最高に楽しいを身にまとった今、タオルを手に見せるなんてそんなことしていいんですか。

「もうすっかり季節は夏ですね」
もう夏なんですか!?
なんてツッコミはどうでもいいんです。
片岡さんが夏と言ったらもうすっかり夏なんです。

「夏は来たれり、マイリッチサマーブルース」

マイリッチ嫌いな人いますか。
いませんよね。
さぁ、タオル回しましょう。

「回せー!」
の合図でタオルをぐるぐる。
やばい、楽しすぎる。
タオルをぐるぐるしながら「ヘイッ」っていうこの時間がどんな季節も一瞬で夏にする。
夏関係なく年中やりません?

ホール編では、チケット風のフラサカタオルを回していた片岡さんは、アリーナ編では家々タオルに変更していました。
メンバーがなんのタオルを持っているのかも個人的に注目ポイント。

1番が終わって、そういえば去年の夏はここから小川さんが歌ってたっけ…
と記憶を巡らせていると、マイリッチの音が少しずつ消えていく。
なにごと?と辺りを見渡していると、
片岡さんはいまだニコニコ笑顔でタオルを回してる。
展開の読めない謎めいた時間をぶった斬るように遠くから声が聞こえる。

「ウェイウェイウェーイ。雷様のお通りだ!」

気づけばステージ右側に、先程とは違う黒いシャツを羽織った小川さんの姿が。
そのまま、お立ち台でタオルを掲げる片岡さんを
「ちょっと失礼しますね。」
と丁重に引きずり下ろし、自身がお立ち台に。

「え?何?」
と厄介そうに小川さんを見つめる片岡さん。
そりゃそうですよね。
さっきまで楽しく歌ってたのに、急に曲止まってお立ち台からも下ろされたんですもんね。

「そもそも夏じゃなくねぇ!?」
小川さんの叫びが響く。
まぁ、確かに…。

「マイリッチサマーブルースもいいけど、それよりもやりたい曲がある。」
え、やりたい曲がある?
マイリッチまだ歌いきってないよ?
あれ、小川さんが歌うってこと?

色んな疑問が飛び交う中、ずっと背後でゴロゴロと聞こえる。

この音はそういうことですか?
まさかまさかあの曲ですか?

「イナズマァァァ!!」

会場は大歓声の嵐。
追い打ちをかけるようにそのままイナズマのイントロが流れる。

マイリッチで高まりきった熱量がイナズマのイントロでさらに引き上げられる。
この強引さ、たまらない。

いきなりサビからのスタート。
「ウォッオッオー」
の会場の適応力半端ない。

もうとにかく最高。
意味がわからないけど最高なのは間違いない。

そして小川さんの力強い歌声。
会場の声量にもかき消されない程の鋭さにこちらも負けじと食らいつく。

曲が奪われている最中、片岡さんはずっと
「やめてって」「違うから」
と会場を宥めている様子が可愛すぎなのですが、申し訳無いことに気にしていられないほどイナズマに夢中。
先程までマイリッチの世界だったのに、一瞬でイナズマの世界に変わっていました。

「抱きしめて おくとするかな」
と歌いきった途端、曲調がパッとマイリッチに戻ります。
そうなれば適応能力鬼の我々は自然とタオルをぐるぐる。
間髪入れずににそのままマイリッチのサビへ。

「ヘイッ!」と飛ぶと
「ヘイッ、じゃねぇ!」と小川さんの叫びが。
これを言われたいがために叫んでいるようなもんです。

すると突然
「イーナーズーマ!!」
マイリッチのサビの途中で切り裂くように響く、小川さんの声。
その声を合図にまたもや
「ウォッオッオー」
一瞬でイナズマの世界に引き戻される。
「おい なんなんだよ」
という片岡さんの声。
全力でノッてる我々も分かりません。

イナズマのサビが終わると同時にマイリッチのCメロ。
タオルを持っている片岡さんは、反撃とばかりに小川さんに攻撃。
タオルでぶんぶん殴ったり、時には首に巻いてリードのように引っ張り回したり。
タオルを持たない小川さんは反撃の術がなく、
「痛い、痛い」と逃げ回ったり
「見ましたよね?暴行罪ですよ。弁護士さんいらっしゃいますか?」
と片岡さんに罪を負わせようとしたり。
こちらはずっと笑っていました。

マイリッチCメロ終盤、2人はステージのセンターを奪い合うかのように取っ組み合い。
さぁいよいよマイリッチラスサビ!というところで

「曖昧だ この世界は〜」
ステージにはセンターで伸びやかに歌う小川さんとその横で倒れている片岡さん。
2人の取っ組み合いは小川さんの勝者となり、歌まで奪ったよう。
先程まで叫びまくってたのに今はしっとりと歌っている小川さん。
温度差に風邪ひきそう。

岡山では、床で悶える片岡さんが腕を負傷したとアピール。(恐らく嘘または大袈裟)
それをかなり心配した様子で小川さんは手を差し出している姿がありました。優しい。

さぁついにラスサビ。
サビに備えて上げていく小川さんを横目に
「させないよ」
と片岡さん。またまたマイリッチ。

いい所を奪われた小川さんが打ちひしがれるのも束の間、
「イーナーズーマ!」
の声で、イナズマのラスサビへ。

アウトロは非常に不思議なことにイナズマとマイリッチ、どちらの音も聞こえる形に。
このリミックス大好きです。

「なんかよく分からなかったけど、楽しかったからいっか。」
片岡さんに全くもって同意見です。
痛くなるくらいずっと笑っていた口角と忙しかったタオルを持つ手が次の日、軽く筋肉痛になるくらいには楽しかったです。

そしてこの曲はなんと言っても荒井さん含め、サポートメンバーの技量がなんとも恐ろしい。
曲調が変わるタイミング本当に絶妙で、曲が全く違うものに変わってるのに違和感を感じない不思議さ。
裏で合図があったのかもしれませんが、息が合わないとここまでのことは不可能に近いのではないでしょうか。
sumikaチームの技量や信頼感、関係性をこのユーモア溢れる曲で痛感するなんて。
単純に楽しいだけでは終われないsumikaはたまったもんじゃないですね。
つなぎの曲のアレンジやタイミングをどのように決めていったのか細部まで伺いたいものです。



16.カルチャーショッカー

いそいそとタオルを肩にかけるなり、カバンにしまうなりしている中、サポートでギターコーラスを担う太郎さんの手拍子を煽る声が響く。

" タンタンタタタン タンタンタタタン "
この独特のリズム。ある曲を連想させてくる。

それを確信に変えてくるかのように
「ダンスをするよ」

もう大好き大好き。この曲大好き。
この楽しすぎる中でカルショ聞くのがもはや悔しい。
こんな至福なことない。
イントロではジャンプジャンプジャンプと飛び跳ねて。
一緒に飛んでくれるサポートメンバーがかわいい。
隼ちゃんもかっこいいギターかき鳴らしだからニコニコで足ばたつかせていたな、なんて思い出しながら。

この曲の注目ポイントは小川さんのフリですよね。
1番では、
「嫌、嫌、嫌、嫌って」
のところを両手でバツを作ってなんとも渋い顔で拒絶。

「できれば読書や お茶がいいのだ」
読書のところで本を開いて、ティーカップでお茶を飲む。
アリーナ後半では、片岡さんの方を向いて笑わせにかかっていました。
そして、まんまと歌えなかった片岡さん。
それに満足そうな小川さん。
大好きな空間。

「そんなもんかって いいや違うんだよ」
の片岡さんの歌い方にいつもワクワクしてます。

この曲にどことなくノスタルジックさを感じるのは私だけでしょうか。
どこがどうと説明出来るほどの感性と語彙力はないのですが、この雰囲気が好きです。

私が参戦した香川公演からは、この「カルチャーショッカー」がセトリ入りしていましたが、初日の相模原では「Late Show」をやったみたいです。
どちらも選びがたい…。
どういう意図があって変更したのか、聞ける日が来たらいいなぁ。



17.一閃

「いつの日か 僕らもそこで チケットよりパス巻き付けて」
穏やかな静けさの中、一筋の光のように通る小川さんの声。
うわぁ、となって心がギュッとなる。

「明くる日は僕らあのステージで
あなたの 名前を 呼ぶから」
片岡さんの柔らかい声がより涙腺を脆くする。

「キャッチしてよ」
2人のボーカリストが合わさった声。
とんでもなかったです。
声以外の音がない、それなのにここまでの厚みがある。
キャッチなんかじゃ受け止めきれない。
歯を食いしばる思いで2人の声を聞いていました。

そこから始まる「一閃」。
響くリードギターがとてもかっこいい。
うん、でもやっぱり苦しくなる。

音楽の道を辿らないときっと全ての思いを理解することは出来ないであろうこの曲。
イメージした時期としてはおそらく、なかなか芽が出なかった頃のこと。
それを人気と呼ばれる今になって歌詞に起こして音に乗せて、ここまでの熱で届けてくるsumika。
今日に至るまでどれほどの思いだったのか。
想像だけでは敵いっこありません。

ラスサビ始め、スポットライトが4回に分けて照らされる演出があったのですが、もしかしたら、メンバー4人に1人ずつライトが当たる演出もあったのかもしれないと思いながら徐々に照らされるステージを見ていました。
段階を追ってつくライトが着実に進み続けてここまでのスポットライトを浴びるようになったsumikaのこれまでを表すよう。

今まで別々の曲でボーカルを務めた2人がツインボーカルとして1つの曲を歌いきるとこれほどのパワーを持つんですね。
一閃での熱量は半端ないなんて言葉で片付けるのが惜しいほど半端なかったです。
ここまでトップスピードで駆け抜けてきたライブをさらに最高潮の熱量でやりきる。
底抜けの体力と技量がないとこんなこと絶対に出来ない。
圧倒されてボロボロ泣いて。
ごちゃごちゃの思考が全部投げ捨てられた気持ちになりました。

もう息をするのがやっとな気分。
でも悪くない、むしろ最高。
こんな気持ちきっとここでしか味わえない。
すごいなぁsumika。本当にかっこいい。



18.「伝言歌」

ここで片岡さんが少し話をしてくれる時間がありました。
いくつかの公演のMCで伝えてくれた言葉を私の受け取り方で解釈したことも含め全く正確ではないですがニュアンスでお伝え出来ればと思います。


残念なことに嫌なことや辛いことはなかなか忘れないのに、楽しかったこと幸せだったことは寂しくも忘れてしまいがち。
何百回楽しいことがあっても、1つの嫌なことで全部が台無しになることもある。
生きている意味ってあるのかなと思ってしまう瞬間が少なくとも自分にはある。
どうしたらいいか分からなくなってしまうくらい。
そんな時、自分には音楽がある、ライブがある、そう思えたらまだ大丈夫だと思える。
辛いこと、悲しいことにはライブの今の楽しい記憶で上書きしていくしかない。
明日がくる保証だってどこにもない。
過去も未来も変えられない。
だから今を精一杯やるしかない。
今しかないから。
あなたの今に音楽をぶっ刺して今日を終えたいと思います。

片岡さんはこのMCの時に何度も「今」という言葉を出して話してくれました。
明日がくるなんて保証はない、その言葉の重みをこの1年でどうしようもないくらい味わってきたと思います。
sumikaもsumikaを好きでいた方々も。
私はまだ口にするのも躊躇われてしまうくらいこの重さを昇華しきれていません。
「今」がある大切さを、次がないかもしれない怖さを、幸せなライブの最中言葉にして届けてくれる片岡さんの覚悟が私には苦しかったです。

その後に流れる「伝言歌」のイントロ。
私はYouTubeで初めてライブ映像を見てからこの曲はめっぽう弱くてなりません。
明るい曲調なのに、歌詞の切なさが苦しくて。
泣きながら笑って歌っているような曲。
そしてライブでは、sumikaと会場とで思いをやり取りできるような曲。
伝えたい時に伝えたいことをちゃんと正しくその人に。
この曲にのせたらなんでも届くような気がします。

Bメロで左右にマイクスタンドを傾けて、その方向を向きながら歌ってくれる時間、いつも以上に片岡さんの瞳が動いてキラキラしてるんですよね。
本当によく見て向き合ってくれてるんだと感じて嬉しくなります。

2番のサビで会場の声を聞いてくれる時間、
「伝えたい」としか言ってないのに、全部全部伝わる気がする。
私は、会場の声の温かさに毎度泣いていたのですが、イヤモニを外して、ドラム以外の音を鳴らすのをやめて、聞こえた声に弾けたように笑ってくれるsumikaを見たら、私も自然と笑っていました。
泣き笑いは私の方かもしれません。

「次叩けばいいや、次声出せばいいやじゃない。次があると思うな。」
どこかの公演で片岡さんが投げてくれた言葉がぶっ刺さって今でも忘れられません。
どこの公演か明確ではないのですが、比較的前半(ホール編)の公演でのことだったと思います。
このツアーはまだまだ続く。むしろまだ走り始め。
私自身も次のフラサカの予定もありました。
次の予定があるという安心感にいつの間にか甘えていた気がします。
予定はあくまで予定であって、確実なのは今しかない。
「明日のことなんて考えない」
片岡さんがよくライブ中に話していますが、その意味をちゃんと体感したのはあの時が初めてだった気がします。

大阪2日目の曲始まり
「幸いなことに歌歌えるのは俺だけじゃないからね。1万人で歌うんだから。」
喉の調子が芳しくなかったように感じたこの日。
正直小川さんがボーカルも務められるという環境に安堵した時間もありました。
傲慢な考えかもしれませんが、私達もsumikaの音楽に携われるのだと思えた時嬉しくてなりませんでした。
そして片岡さんには今日確実に1万人の味方がいると知っていることも。



19.シュガーソルト

小川さんの温かいピアノをバックに片岡さんが言葉をかけてくれる。
「絶対にあなたは孤独にならないという曲」
そう言って始まった「シュガーソルト」。
ラジオで徐々に歌詞が明らかになっていった頃からなんて温かい曲なんだろうと思っていました。
ライブでは、特にホーン隊も加わったアリーナ編では、音の華やかさが増して、より温かく包み込んでくれる。

「最後に笑えるよう、ちゃんと大泣けるよう」
ラスサビの時片岡さんが指で口角をなぞって上げてニコッと笑いながら歌ってくれるこの部分。
こんなに深い愛の言葉が他にあるでしょうか。
最後に笑えるって終着地点がどこかにもよりますがらきっと人生の中でかなり難しいことだと思います。
その後に続く「許して生きていこう」
少し前の話になってしまいますが、ten to tenの岐阜公演で、片岡さんが
「自分のことを許せない人ほど信用出来る」
と言ってくれた言葉が今でも私のお守りなのですが、その言葉を聞いて、きっと片岡さん自身もそういう人なのだろうとすぐに思いました。
だからこそ片岡さんのかく、許すという言葉には決意と覚悟も含まれているのだと思います。
許すという行為が最後に笑えるよう、に繋がっているのがとても片岡さんらしいと思いました。

最後の
「誰かの誇りになってみたい」
という部分を「あなたの」に言い換えていました。
誰かじゃなくてあなた。
問答無用であなたは私の誇りですよ。
ステージまで抱きしめにいきたいくらい。

誇りになってみたいなんて個人的には意外だったんです。
今まで言っていたとしても少し冗談交じりだったような。
どこかで自信の無さがあったのではないかと勝手に思っています。
それを今回は歌詞に入れている。
どことなくマジな感じが伝わる。
シュガーソルトは温かい曲ですが、弱い部分もかなりさらけ出している印象です。
片岡さんに誇りになってみたいなんて言われたもんならそりゃ全力で肯定しに行きますよね。
だから大丈夫です。

いつからか明確には覚えていないのですが、モニターがついたアリーナ編からサイド2つのモニターがさらに2つに割れて合計4分割に。
そのうちの3つはsumikaのメンバーが、そして残りの1つで会場やサポートメンバーを映し出すようにしていました。
色んな想像は含みますが、こういう時はあくまで4分割に、というsumikaの意思が私はとても嬉しかったです。
そしてその使い道もとっても素敵。


あなたの周りにいる人が味方をしてくれなくても、音楽だけは裏切らない。
誰にとっても平等。
自分も音楽に救われてきた。
だから、また一緒にライブをしましょう。
出会ってくれてありがとうsumikaでした。

片岡さんは自分も音楽に救われてきたから、自分もそれを継承していきたいという思いが少なからずあるのかなと感じました。
本当に責任感が強いひと。
出会ってくれてありがとうなんてこっちのセリフなのに。
こっちのセリフと思えることをsumikaも思ってくれていることはこの上ない幸せです。



アンコールはホール編、アリーナ編と分けて書き残しておこうと思います。
まずはホール編から。

20.フレア

たくさんの拍手に包まれて再びステージに帰ってきてくれたsumika。

穏やかな空気の中、「フレア」のイントロが聞こえたとき叫びそうになりました。
ずっとずっと聞きたかった曲!!
ここに出てくるヒロインはなんて愛されているのだろうと愛おしくて何度泣いたことか。
生で聴いてもちろん泣きました。

君だけを愛してるなんて言われちゃあこっちはどうすればいいですか。
私は片岡さんも荒井さんも小川さんも隼ちゃんもみんな愛しているので困ります。
誰か口を塞ぎに来てください。

絶対に結婚式でこの曲使いたい。
なんなら婚約者に毎日聞かせたい。
私はもちろん毎日聞くので任せてくださいね。



21.フィクション

イントロが流れて、歌ってなかったか!?となったくらい定番曲ですが、アンコールのここに持ってくるとは。

「栞挟んだページ涙のあと 苦しくて思わず閉じた理由は忘れずに」
ところ、片岡さんの真似をしてページを閉じたり涙のあとなぞったりしている方は同士です。
今後ともぜひお願いします。

関ジャム(現 EIGHT JAM)を見てからは、オクターブ奏法の印象が。
色んな情報を得るとまた違った楽しみ方ができて嬉しいです。
ひっそりeighterしている私は、小川さんがsumikaが番組に出てくれるのなんて願ったり叶ったりなので今後ともぜひ。



さてさて続いてアリーナ編

20.運命

お察し素晴らしい方々はアンコールの暗転中、機材調整するスタッフさんが運命のMVに登場する郵便局員の衣装を着ていることに気づいたかもしれません。
私も密かに気づいており、同行者に
「運命?運命??」
とひたすら質問。
後々、気づいた人凄いですねって片岡さんが褒めてくれた時は1人でニヤニヤしてましたね。
次の日以降、少し照明を落としすぎないように明るさを調節したそうです。

そんなこんなで
「新曲やりまーす」
と始まった「運命」

初手から「1」と指の合図とコール。
その後すぐに "Singing" 「oh oh oh」。
忙しい忙しい。
間の手拍子もかなり難しい。
でも合わせられたら超楽しい。

大阪初日はライブ初披露だったはずなのに、もう既に運命ワールド全開で、それに難なく合わせにいく会場がほんと最高ですね。
2日目以降、手拍子のところは片岡さんが指で
「2、3、2、4」
と叩く回数を教えてくれその姿もとても好きでした。

この曲は我々もですが、コロコロ変わる曲調に特にリズム隊が振り回され、技術がかなり必要な曲だと思っていて、それをニコニコ楽しそうに会場を見渡しながらこなす荒井さん。
たまらんですね。

「大体黒鍵です」
と語る小川さんもさらりと弾くんですもんね。
これを作った片岡さん含めsumikaなんなんですか。

突如ラスサビに上からパラパラと何かが降ってくる。
振り方からして紙のようなものですが、一体何なのかは予想がつかず。
幸運なことに手元に降ってきたそれはsumikaのロゴが入った便箋でした。
なんて粋な演出なのでしょうか。
中にはちぎれたりくちゃくちゃになったりしているものもあり、それもそれで味があっていい。
みんなに渡してあげてくださいという片岡さんの言葉の元、どんどんたくさんのメッセージカードが前から送られてくる。
いい人しかいない。なんて暖かい。

正直、こういった特定の人にしか行き渡らないようなものはsumikaはあまりしない思っていたのでそこの驚きもありました。
そう思っていたところですよ。
会場出口、何やら賑わっていると思えばスタッフさんが郵便局員の格好をして便箋を、一人一人に手渡ししているではありませんか。
感動しました。sumika運営ここまでいいのかと。
もう頭が上がりませんよ。
夜はどちらでお過ごしですか。
絶対に足を向けて寝ませんので。

「誰かに書いてみてください」
と後から片岡さんが便箋に対して言葉を添えてくれました。
手紙なんて今の時代書くことがかなり減ったのではないでしょうか。
私もなにかの節目でない限り、電子でのやり取りばかり。
でも手紙でしか伝わらないものがありますよね。
電子のようにすぐに書き直すことも配置を変えることも出来ないから、よくよく考えてから、よしと筆をとる。
そこに時間をかけてるからこその温かさがある。
その温度感が私は好きです。
sumikaにまたいい機会をいただいてしまいました。
近いうちにこの便箋を使って考えながら書こうと思います。

ぴあアリ一日目では、
「俺に書いてもいいんだよー」
と片岡さん。なんとも愛おしい。
いつかいつかと先延ばしにしてしまっているsumikaへの手紙を言葉がまとまったらちゃんと書こうと思いました。



21.  1.2.3..4.5.6

「お手を拝借ー!」
便箋に、なにこれなにこれと盛り上がる会場の視線を一瞬で奪ってきた小川さん。
この時の小川さんだいっすきなんですよね。
ドラムの音に合わせて段々と大きくなる拍手。
さぁさぁ、両手の準備ですよ。

片岡さんのイントロの「1.2.3..4.5.6」で
はいきたぁ!ってなりました。
大阪2日目からセトリ入りしたこの曲。
大阪1日目だけファンファーレでした。
(ごめんなさい、ほとんどメモを残してなかったため省かせていただきます。)

曲調大好きなのにライブで楽しい曲なの私得です。

最後の3つの楽器がそれぞれ3音鳴らす時間が大好きで、ライブによって異なると思いますが、ベース、キーボード、ギターの順で鳴るのが、たまらないですね。



ここでサポートメンバーの紹介が入ります。
私が記憶している限り、行かせていただいた香川公演意外は、名前を呼ばれて一礼してで終わっていたのですが(1名を除き)、香川公演では一人一人コメントがありました。
その時間が個人的に結構好きだったんですよね。
当時の殴り書きメモをそのままコピペして残しておきます。

須藤優(ベース)
一言二言話していましたが最後にベースをジャーンと鳴らす。
片岡「それやったらしまったような感じするからずるいよね」
須藤「これで会話できますから」
片岡「次はそれで20分やろな」

上口浩平(ギター)
片岡「今日どうでしたか」
上口「今日は目標があって。皆さんの顔をちゃんと見るっていう。できるだけ覚えて帰ろうと思って。」
片岡「どう見れた?見れてどうだった?」
カミコ「皆さんいい顔してたなと。」
終始タジタジでかわいい

George(シンセサイザー)
George「今日は遠吠えみたいなのがよく聞こえて来た」
すると荒井さんが食いついて
荒井「俺その中のどれかはGeorgeだと思ってたんだけど」
George「俺仕事中だからね。いきなり奇声あげてsumikaの邪魔するような事しないから」
この後数回ラリー
片岡「喧嘩するんじゃないよ」

ノナ(コーラス・パーカッション)
話そうとすると「かわいい」の声
片岡「キャバクラじゃねぇんだぞ」
この守ってくれてるような感じたまらんです。
ノナ「会場の構成が皆さんの顔が良く見えるようになっていて、皆さん色んな表情を見せてくれて。楽しそうにニコニコはしゃいでるしている人もあれば、じっと音楽に耳を済ませている人もいて。良かったです。」

三浦太郎(ギター・コーラス)
ふられるといきなり「セイ 太郎」
3回目くらいでみんなノってくる。
4、5回ラリーをすると「バーン」ってこちらに打ってくる。
一同大爆笑。
小川「なんだそれ。すげー弱そう」
片岡「会話を知らないんかね。」

三浦太郎さんのコールはこの日以降も継続していてどんどん磨きがかかってエコーまでついていました。
毎回大爆笑していた私はもう太郎さんの虜ですね。
サポートメンバーとの関係性が垣間見えたこの時間が、本当にいい関係を普段から築けているのだろうなと実感できて嬉しかったです。

「次で最後の一曲なんです。」
と片岡さんが話した時、大阪2日目では、会場から大ブーイング。
それにニヤニヤ嬉しそうなのは、大阪1日目で同様に反応を待ったところ、反応が弱かったため、ブーイングの要求をしてきた時間があったからです。
こちらのブーイングに対して、
「なんだよ、このやろ〜」
と言った片岡さんが愛おしすぎて撃ち抜かれました。



22.Phoenix

「どこまでも飛んでいけ 不死鳥 『Phoenix』」

初めてラジオで聞いた時の衝撃を私はまだ忘れられません。
大事なお知らせがあると焦らされて1週間。
発表されたのは新曲のリリースの知らせでした。
変な緊張を持って聞いた知らせは嬉しい知らせで安堵と喜びを感じる一方で、3人のsumikaの初めての曲。
聞くことに瞬時に身構えてしまう自分がいましたが、その後間髪入れずに片岡さんが
「Phoenix」と曲振り。
初めて聞いたPhoenixはすぐに大好きな曲になりました。
どこか懐かしさを感じて温かい気持ちになれるのに、初めて聞いた時泣いていて
歌詞はちゃんと聞き取れていないけれど、音と所々の言葉に愛を感じる曲。そんな曲をこのツアーのラストに持ってくるのですね。

Aメロには「Hey Lalalala」と掛け声もあって
ライブ仕様のPhoenixは楽しさがより増します。
意外にもサビの「相希望がいいよ」「せーのでもって思い通り」はこちらにマイクを向けて歌うように促してくるパートでした。嬉しい。

明るい曲で楽しいのに、
「恐ろしい夜」「イカれた世界」「呪われた朝」
と暗くトゲのある言葉も使われています。
この言葉にどれほどの思いが経験が込められているのか。
きっとすべてをsumika本人の口から聞くことはないのだと思っています。
でもこうして歌詞としては知ることが出来た。
いつどんな時のことを思って綴った言葉なのかは分かりませんが、少なくとも私は救われました。

1番終わりの間奏で片岡さんが全力で手拍子をする姿があり、私も感化されて全力で叩いていました。
そしてその最中、ギターソロと言うほどギターが注目される時間ではなかったのですが、その時の上口さんのギターの音がどうしても忘れられないんです。
回を増すごとにアレンジが加わってきている感覚があって、上口さんの技が光るあの瞬間。

この曲は先程述べたようにsumika3人の初めての曲です。
はっきりと言い換えてしまえば隼ちゃんの音が入っていない曲。
なのに私はこの上口さんのギターで隼ちゃんを感じました。
この表現がいいのか悪いのか分かりません。
でも私は上口さんのギターを聞いて
「隼ちゃんだ」と思ったのです。
全力で叩いていた手が止まるほど、どうしようもなく。
私は隼之介さんの音をすべて知っているわけはありません。
言葉で説明出来るほど明確ではなくあくまで私の感覚です。
だから全くそんなことないということも大いに考えられます。
これは嬉しかったという私の備忘録に過ぎません。

その後に転調して空気感が変わるサビ。
ギターの音を聞いてからポロポロ泣いていた私はこの寂しさ切なさ感じる雰囲気に呑まれて余計に泣いていました。
アリーナでは、荒井さんが加わったホーン隊の音が重なる時間があって、そこで毎度必ず本日何度目かの涙腺崩壊してました。
荒井さんが後日、Xのポストで
「ライブ中の15秒だけ憧れのホーンセクションの一員になれて嬉しかったのです。」
と言っていたあの時間です。
泣きそうな歌詞に寄り添ってくれる音に心温まりました。

「パレイドをさ やめないのさ」
"やめなくていいんだよ。やめないでね。"
ではなく、あくまで自分達はやめないという意思表示。
パレイドリアという言葉をこの曲で初めて教えてもらいました。

今までだって何度も、このライブ中だって何十回も、やっぱりどうしたって思い出してしまう。
大好きなギターヒーローの姿を探してしまう。
今回この曲をライブの最後に持ってきた。
sumikaはわかっていたのかなと思います。
こんな思いをしている人がいることを。
勝手な解釈にすぎませんがそれがわかるのは私達以上にそのような思いをしているからだとも思います。
このツアーでのsumikaが最高なのは、きっと本人達も十二分にわかっていることでしょう。
でもやっぱり寂しい気持ちはあるよね
パレイドリアを抱きしめていいんだよ
そう肯定してくれた気持ちになりました。
ありがとうsumika。
間違いなくこのツアーに私は救われました。



まだ涙で頬が濡れた感触はあるものの、充実感と幸福感が絶えず襲ってくる。
このツアーでしか得られなかった栄養だと思います。
終わって開口一番、私は毎回「楽しかった」と話していました。
色んなことがあったけど、色んな気持ちになったけど、一番は楽しかったが溢れるツアーでした。

とにかくsumikaチームの芸達者揃いにあっぱれです。
同じ人とは思えないほど一人一人が色んな顔を持っており、その持ち味をしっかりと活かしている。
このメンバーだからできたことが本当にたくさんあったと思います。
ポストで見かけた「sumikaが6人に思えた」という言葉。
まさにその通りで赤べこになりました。

「人生を終える時に何を思うんだろうって考えるんです。
たくさんの“あなた”に出会えていい人生だったと思いたい。」
どこかの公演で片岡さんがこんなことを話してくれました。
人生を終える時のこと、より言えば間際に何を考えているかなんて私自身のことはまだ想像したことがありません。
大好きな人が人生を終える経験をした時は、その人が最後に何を思ったのか考えることはありました。
でも自分に置き換えて考えるなんて言葉にするほど考えたことがなかった。
私はまだ当事者にはなりきれていない。
でもsumikaは、少なくとも片岡さんはそれを自分に置き換えて考えるほど、身近な人がそんな経験をした。
改めて考えずとも本当に苦しい。
sumikaとして今も音楽を作り続けて、ステージに立ち続けてくれることに感謝してもしきれません。
このFLYDAY CIRCUSが存在する未来があって良かった。
本当に本当に来てよかった。
FLYDAY CIRCUSに携わってくださった全ての方に心から感謝いたします。
ありがとうございました。




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長い長い備忘録も遂に終わりました。
ここまでお付き合いいただいた方、本当にありがとうございました。

これを読んでくださった方とどこかでFLYDAY  CIRCUSについてやまた別のライブについてでもお話できたら嬉しいなぁと思っております。

またどこかでお会いできますように。
ありがとうございました。

ぽちま

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