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漢方薬体験記② 黄連解毒湯

黄連解毒湯(おうれんげどくとう)

イライラしがち、不眠やノイローゼ傾向がある症状に適すと言われています。服用は比較的体力がある方やどちらかと言えば高血圧な方向けです。精神に作用する対精神・神経系漢方の一種ですが、他に特筆すべき効果があります。止血作用です。

~体験~
15年程度前から漢方という文化に興味があり、何かしら症状が現れれば、自身の身体を以てして漢方服用の作用を確認してきました。そんなある時、鼻血が出ました。一度だけなら気に留めませんが、1日に1度か2度、それが3日程続いたとき何かがおかしいと思い始めました。


鼻孔から出血するという現象(鼻血)の9割方は「キーゼルバッハ部位」からの出血と言われています。キーゼルバッハ部位とは鼻腔のちょうど皮膚と粘膜が移り変わるところの細く小さな血管が集まる部分のことを言います。

キーゼルバッハ部位が空気の乾燥や鼻炎などで弱くなったり、鼻腔を掃除する時など何かしら傷ついた際に、細く小さな血管が破れてしまい出血する現象を鼻血といいます。そもそもキーゼルバッハ部位はデリケートな部分で出血しやすいのですが、この部位ではなく鼻腔内の奥にある動脈から出血している場合もあるので注意が必要です。

また、危険で怖い出血も存在します。高血圧や動脈硬化等で血管が劣化して出血。腎臓病、肝臓病などの原因による出血。抗凝固薬の作用などなど。たかが鼻血と甘く見ず出血が続くようであれば、かかりつけ医など医師に必ず相談しましょう。


さて私の場合、鼻血のような症状にも漢方が効くのかなと半信半疑で調べていると黄連解毒湯と出会います。そうして服用すること2日間、鼻血は止まりました。黄連解毒湯が作用したのか、たまたま出血が治まったのか自分自身の身体に聞くしかないのですが、とにかく大事にならず良かったのかなと思います。あと、味が少々特殊です。子供の頃、風邪をひいた時に病院で処方され何も疑いもなく飲み続けた白い粉のような苦味がします。

※漢方薬は文字通り「お薬」です。多くは市販され購入しやすい為に気軽に服用できますが、使用上の注意、特に飲み合わせの禁忌には注意して服用しましょう。

※筆者は漢方専門医でもなければ漢方養生指導士ですらありません。この記事は、素人の私が自身の身体を以てして体験した事実を記してあるだけです。漢方薬はかかりつけ医の先生などと相談して自身の判断で服用しましょう。

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さて、一方で頻繁な鼻血は単純に身体にある特定の栄養素が足りていない状態なのかもしれません。その栄養素は「ビタミンK」です。

上記リンク先の記述にあるように、ビタミンKには出血した時に血液を固めて止血する因子、即ち凝固因子を活性化(産出)する役割があり、ビタミンKが欠乏している状態では異常な凝固因子を産出してしまい止血が適切に機能せず出血しやすくなってしまうことがあります。

ビタミンKはサプリで簡単に摂取することができます。摂取を試みる方は、用法用量を必ず守って摂取するようにしましょう。


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① 桂枝茯苓丸

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