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ラジオは私を「ひとり」にしない

ラジオ、それは孤独に寄り添うもの

基本的に飽きっぽく、ひと通りやると満足していつの間にかやめている。
そんな私にここ8年くらい続いているものがある。

それは、ラジオを聴くこと。

育児をしていると、圧倒的な孤独に飲みこまれる期間がある。
複数の人々と協力して進める仕事と違って、目の前の子を生かすも殺すも自分次第。
責任の分散がされにくい。

その重圧に加えて、ひとりの時間がない。
それはそれは、本当に、ない。

逃げたいけれど、逃げる場所が、ない。

そういう時に、私はラジオをまた聴き始めた。


昔はリアルタイムでダイヤルを回して声を拾っていたけれど、今やスマホでいつでも聴ける。

イヤホンから聴こえてくる音やリズムはどこにも出られない私をいつも一瞬で外の世界へ連れ出してくれた。

世界は広くていろんなルーツの人たちが音を奏でていて。
今いる場所はとても狭いけれど、いつか広い世界に出られる日が来るかもしれない。
そんなささやかな希望を持たせてくれた。

「おはようございます!大変な毎日ですが今日も頑張っていきましょう!」
コロナで外出自粛要請が出ていた時は、いつもと変わらないパーソナリティーの声に何度も救われた。

なんてことない挨拶を交わすことで得られる安心感。
大した意味ないよと、それまで思っていた雑談の意味。
人と人とのゆるいつながりの大切さ。
ラジオを通して、いろんなことに気づけた。

8年続いて思うことは、ラジオは私を「ひとり」にしない。
ラジオがあれば、私はひとりぼっちにならない。
そこにある音楽やそこに集う人々と「つながる」ことができる。


最近気に入っている番組

ジェーン・スーさんがあさイチで紹介していて、それ以来、毎週聴いている番組がある。
その名も「となりの雑談」。

(SpotifyやAmazon Musicなどのサブスクアプリで無料で聴けます。)

毎回スーさんと桜林直子さんが雑談しているのだけど、これがただの雑談ではないのだ。
もはや人生の教科書。

人づきあいでのモヤモヤや、自分の生き方への迷い、やりたいことの見つけ方、価値観の違う相手との「わからない」部分の共有の仕方…。
どうしてそう思うのか、何にモヤモヤしているのか。
どうしたら、行きたい場所に行けるのか。

ふたりの話を聞いていると、自分の中のぐるぐるした思いが解きほぐされて整理されていく。
(※決して教えてもらうのではなく、自分自身と向き合って「考える」のがポイント。)

私のおすすめ回は「人生の二段階右折」。
これはやりたいことが決められない人、迷っている人にぜひ聴いて欲しい。


あと「サクちゃんのプール理論」もおすすめ。

スーさんも言っていたけれど、壁に貼っておきたい、教科書に載せたいような人生のエッセンスがたくさん詰まっているのだ。

私の場合は自分の物事のとらえ方の癖に気づいたり、自分自身のこれからを考えたりするきっかけになった。

初めて聴いた時はあまりにも核心を突かれすぎて「うぅっ」と変な声が漏れ、それ以来自分に言い聞かせる為に何度も繰り返し聴いているほどだ。

私がこうして文章を書き始めたのも、番組を通して「自分が行きたい場所に行く為にはどうしたらいいのか」ということを掘り下げて考えた結果だと思う。


夕飯を作りながら、お皿を洗いながら。
あなたもぜひ一度聴いてみてくださいな。


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