見出し画像

データから見るプロダクトマネージャーカンファレンス 2021 #pmconf2021

こちらは プロダクトマネージャー Advent Calendar 2021 24日目の記事です。メリークリスマス🎄

2021年10月26日に、プロダクトマネージャーカンファレンス 2021が無事終了いたしました。当カンファレンスにご登壇頂いた皆さま、スポンサー頂いた企業さま、そして、ご参加頂いた皆さまに心からの感謝を申し上げます。

この記事では、様々なデータをご紹介しながらプロダクトマネージャーカンファレンス 2021を振り返ってみます。


参加者データ

画像14

2016年から開始したプロダクトマネージャーカンファレンスは今年で6年目を迎えました。昨年からオンライン化、今年から初めて無料化をしたことで、2021年は過去最高の参加者数となりました。

またアンケートで満足度(NPS)調査をさせていただいておりますが、こちらも過去最高となりました。アンケートのコメントでは「無料なのが勿体無いくらい良かった」「無料なのに昨年よりレベルが上がっていると思いました」のような嬉しいお言葉をいただきました。


プロダクトマネージャーカンファレンスへの参加は初めてですか?

今年の参加者の7割が初めてのご参加でした。今回無料化した目的が「より多くの人にプロダクトマネジメントに触れる機会を得ていただけること」だったため、その目的はある程度果たせたのかもしれません。

ご自身の職種にもっとも近いものをお聞かせください

プロダクトマネージャーカンファレンスという名ではありますが、PM以外の方にも多くご参加いただきました。プロダクトマネジメントはPMだけが行えばいいものではなく、多くの職種の方が一丸となってチーム・組織として行うものだと思っています。このように様々な職種の方と共にプロダクトマネジメントを学び意見交換する場を作れたことを喜ばしく思います。

ソフトウェアプロダクト開発へのご自身の関わり方について教えてください

自社プロダクト開発に関わっている方で7割以上を占めています。

おおよその従業員数についてお聞かせください

スタートアップから大企業まで幅広い企業の方々にご参加いただきました。今回のセッションも同様に様々な規模の企業のラインナップを用意させていただいたので、ニーズにあったセッションを見つけられたことを願うばかりです。


セッションデータ

今年は5トラックで38のセッションを行いました。誰もが知る有名なプロダクトの話、なかなか聞けない行政の舞台で活躍するPMの方の話、生々しい失敗談や苦労話など、本当にバリエーション豊かなカンファレンスとなりました。その中でも特に人気の高かったセッションを紹介させていただきます!

なお、アーカイブ動画は全て公開しておりますので、ぜひpmconfのYouTubeチャンネルからご覧ください。


視聴者数人気セッションTOP5

セッションをリアルタイムで視聴した人数(セッション時間内の平均)が多い5つのセッションを紹介いたします(アーカイブ動画の再生数は含みません)。

👑第1位👑
 株式会社ミクシィ 笠原 健治さま
「みてね」のこれまでとプロダクト作り

画像7

7言語・150ヶ国以上で展開、ユーザー数は1,000万人を突破しており非常に評価の高いプロダクトである「みてね/FamilyAlbum」のこれまでの歴史を振り返っていただきました。自信を持って提供した機能の失敗など新規事業ならではの苦労話や、日本と海外ユーザー特性の違い、開発スタイルやサービス改善のポイントなどをお話しいただきました。アンケートに「笠原さんのプロダクト愛が伝わってきた」のようなコメントもあり、笠原さんご自身のプロダクトづくりに対する真摯な姿勢が伝わってきた素晴らしいセッションでした。

↓アーカイブ動画、資料のリンクはこちらから

👑第2位👑
株式会社LayerX 福島 良典さま
LayerXのプロダクト開発と組織

画像6

冒頭で「ダサい失敗を語ろう」「スタートアップのリアルを語ろう」と宣言いただいた通り、LayerXの過去のピボットの背景や現在の課題を赤裸々にお話しいただきました。4つの「罠」という形で、なぜその失敗が起こってしまったのか、なぜその時に気づけなかったのかを、客観的に分析をされており、聞いていて「自分たちにも当てはまるかも…?」とドキッとするポイントがあったのではないでしょうか。

↓アーカイブ動画、資料のリンクはこちらから

👑第3位👑 

Retty株式会社 野口 大貴さま
PMスキル・評価制度を導入し、アウトカムを生み出すプロダクトマネジメント集団へ進化する道のりの共有

画像8

現在のRettyのPMスキル・評価制度、そしてアウトカムにフォーカスしたプロダクト開発組織を生み出した道のりをお話しいただきました。PMに求められる5つのスキル定義や年間評価スケジュール、変革へのアプローチ手法や現在の育成の取り組みなど、かなり具体的な内容をご紹介いただいたので、参考になる方も多かったと思います。PMのみならず、組織作りや評価制度作りに悩んでいるマネージャー・人事の方にも大変気づきの多いセッションだと思いますので、ぜひチェックしてみてください。

↓アーカイブ動画、資料のリンクはこちらから

👑第4位👑
株式会社Luup 牧田 涼太郎さま 小城 久美子さま
まだ存在しない体験をミッションから逆算で社会実装する「プロダクトマネジメントのすべて」

画像13

最近利用できるエリアが広がってきたLUUPですが、ただの自転車やキックボードを借りるためのツールではなく「ミッションを達成するためのプロダクト」と定義されており、そのミッションの決め方、ミッションから逆算した戦略の立て方などを具体的に解説いただいたセッションです。「ビルドトラップ」から脱したいPMの方や、これからミッションを定義したい方は非常に参考になる内容になっております。

↓アーカイブ動画、資料のリンクはこちらから

👑第5位👑
株式会社クライス&カンパニー 曽根原春樹さま 松永 拓也さま
プロダクトマネージャー自身の非連続な成長とそれを実現するキャリア構築とは?

画像11

プロダクトマネージャーの転職支援に力を入れられているクライス&カンパニーの松永さんが、SmartNewsやLinkedInなど様々なキャリアを歩まれてきた曽根原さんに、キャリアの非連続点について深掘りをするインタビュー形式のセッションです。「コンフォートゾーンから出ろ!」という熱いメッセージをいただいております。PMへのキャリアに挑みたい方、シリコンバレー企業のPMに挑みたい方などは、非常に参考になると思います。

↓アーカイブ動画、資料のリンクはこちらから


満足度人気セッションTop4

カンファレンス後にお答えいただいたアンケートの満足度平均の高いセッションを4つ紹介いたします。なんと同率2位で3つがランクインする結果となりました。

👑第1位👑
日本マクドナルド株式会社 飯沼亜紀さま
Noを伝える技術

画像9

昨年もご登壇いただいた飯沼さんのセッションが堂々1位となりました!プロダクトマネージャーにとってステークホルダーに"No"を言わなければならないシーンは多くあると思います。このセッションでは「人間関係が壊れないNoの伝え方」を丁寧に解説いただいております。Twitterでもスライドが話題になってましたね!

↓アーカイブ動画、資料のリンクはこちらから

👑第2位👑
デジタル庁 水島 壮太さま
始まる!行政でのプロダクトマネージメント

画像10

2021年9月に設立されたデジタル庁のCPO(Cheif Product Officer)に就任された水島さんに、これからの取り組みについて発表いただきました。ご自身のミッションを「アジャイルなプロダクトマネジメントをリードする」と仰っており、また目標(North Star Metrics)を「すべての行政手続きを60秒以内スマホで完結」と定義されてました。とても難しい取り組みだろうなと思うと同時に、とてもワクワクする内容でした。

↓アーカイブ動画、資料のリンクはこちらから

👑第2位👑
FoundX 馬田隆明さま
政治と規制を「ハック」する ~プロダクトを社会実装する~

画像12

FoundXにおけるスタートアップ支援のご活動の中で見えてきた、プロダクトにおける規制と政治の重要性についてお話しいただきました。ユーザー体験を良くするために、テクノロジーを社会実装するために、政治と規制、ひいては社会に向き合いハックすることの重要性と我々が取れる具体的なアクションを、様々な実例を用いながら解説いただいております。これから新たに大きなチャレンジをしようとしている方におすすめです。

↓アーカイブ動画、資料のリンクはこちらから

👑第2位👑
株式会社LayerX 福島 良典さま
LayerXのプロダクト開発と組織

視聴者数人気ランキングで2位だったLayerX 福島さんが、なんと満足度人気ランキングでも2位となりました!トピックとしてはスタートアップ経営や組織づくりと、多少経営者目線のセッションではありましたが、内容が非常に具体的でリアリティのある内容だったため、多くの方にとって自分ごとに感じられる有意義なセッションとなったのだと思われます。

↓アーカイブ動画、資料のリンクはこちらから


ご登壇頂いたセッションはどれも素晴らしく、すべてをこちらでご紹介できないことが残念です。繰り返しになりますが、アーカイブ動画は全て公開しておりますので、ぜひ他のセッションもご覧になってみてください。


定性データ

最後に、アンケートでいただいたコメントをいくつか紹介させていただきます。

他社の具体的な事例が分かり、自社の取り組みを見直すキッカケになる

まさに我々が望む一つの「カンファレンスの活用方法」です。そのようなキッカケになれたことを嬉しく思います。

失敗、試行錯誤して悩んでいる方の体験談は惹きつけられます

失敗談を聞ける機会は本当に貴重ですが、そこから学べることは非常に多いと思います。なかなか自社の失敗談を公の場で話すのは難しいと思いますが、今回話していただいた登壇者さまには感謝の気持ちでいっぱいです…!

無料で聴ける上に申し込みするとnonpiが食べられるのがすごすぎました...とてもおいしかったです。

今回フードスポンサーとしてnonpiさまになんと無料でフードボックスをご提供いただきました。もちろん運営メンバーもいただきましたが、本当に美味しかったです。個人的にはしめ鯖がお気に入りです。

セッションもですが、Discordかなりよかったです! オンラインなんですがオフラインカンファレンスのようでもあり、繋がりや裏番組なども聞けてずっと入り浸ってしまっていました。

オンライン開催でもオフラインのような交流体験を目指しています。まだまだ課題はありますが、ご好評の声もいただいております。


ここまでポジティブなコメントばかり紹介してきましたが、もちろん改善要望などの少しネガティブ寄りのご意見もいただいたいておりますので、いくつか紹介いたします。

午後のセッションについては内容は面白かったのですが中々にしんどかったです

確かに1日ヘビーですよね…w 運営メンバー内でも2日に分けるか、セッション数を減らすかなどの議論はしましたが、結果的に今回の形としました。来年以降どのような形にするか未定ですが、いただいたご意見を考慮しながら再度検討してまいります。

毎年内容が似通っているところはある気がする

運営メンバーとしてもセッション選びが最も悩むところです。このようなご意見もいただいている一方で「スタートアップから政府系まで幅広いジャンルを見れて良かった」のようなご意見もいただいております。全ての参加者の方に満足いただけるラインナップを用意するのはなかなか難しいですが、ニーズに合わせてセッションを選びやすくする仕組みの構築などでカバーできると思いますので、来年以降もトライしていきます。

Ask the Speakerが盛り上がって長引いたとき、そのまま残るか次のセッションに移動するかどうかがかなり悩ましかった

Ask the speakerに参加いただいた方はかなり忙しかったと思います。Ask the speakerがリアルタイム参加の醍醐味なのでしっかり時間をかけてご参加いただきたいですが、トレードオフとしてセッション参加の時間が削られてしまいます。ここも来年以降の課題として改善に向けて議論していきます。


最後に

改めまして pmconf 2021 にてご登壇頂いた皆さま、スポンサー頂いた企業さま、そしてご参加頂いた皆さま、本当にありがとうございます。

来年の開催も検討しておりますので、ぜひ公式Twitterアカウントをフォロー頂き、情報をお待ちいただければと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?