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ボカロ投稿曲:歪んだ恋

『歪んだ恋』は6作品目の曲です。

私がこれまで作成してきた楽曲の中には「愛している」とか「好き」という言葉は出てきません。理由は過去のブログにも書いていますが、直接的な感情表現をしないようにしているからです。でもそれなら逆に、直接的な表現でない形で歌詞の中に「愛している」という言葉を入れてみたら面白いんじゃないだろうか。
この曲を作り始めたのは、そんなふうに思ったのがきっかけでした。
それで出来たのが、この最初のフレーズです。

愛しているなんて いまさら言わないで
そんな台詞はもう 聞きたくもないわ

出典:ぷらっしゅぱぺっと『歪んだ恋』

恋人が言う「愛している」という言葉がもう信じられない、と。
なぜ? 他に好きな人ができた? そもそも初めから愛してなどいなかった? いろいろとストーリーが浮かんできて、最終的には『別れることが出来ずにいる女の子』という設定になりました。ミクさんにあの声で「あなたのその手を 振りほどけないの」と歌わせるのは、なかなか刺激的な感じがします。

今回は心情的な描写が多く、映像的な描写は少ないですが、それでも情景が見える歌詞となるように意識しました。時間も場所も分からないけれど、二人の様子を思い浮かべることが出来ますでしょうか。

曲は今回が初めてのマイナー主体の曲となりました。メロディーは割と自然に作れましたが、そのままではすごく音域が広くなってしまったため、サビのみキーを変えて転調させることにしました。転調ありきで作ったわけではなかったのですが、結果的にはこの転調のおかげでサビが引き立つようになったと思います。

アレンジは前作『ガーデンパーティー』のときと同じく、打ち込みっぽさはあまり気にせず、低域から高域までそれぞれの音が綺麗に聞こえるように心がけました。
また、ベースはシンセベースにして、対旋律の役割をはっきりと持たせてみました。今のところ、このやり方がバランス的にもうまくまとまっていると感じますし、私の好みにもあっています。

アレンジという点に関しては、今まで作った曲の中では最も上手くまとめられたのではないかと思っていますが、それでも他の人気ボカロ曲と聞き比べると何か物足りないと感じてしまうんですよね。
まだまだ学ぶべきことは多そうです。

(※これは2021/09/12に他のブログに書いた記事を転載・修正したものです)

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