自宅でできる「学力」メンテナンス

新型コロナウイルスによる休校措置の影響で、

生徒たちの集中力が低下し、注意力も散漫になっています。

これは、ワンコイン個別指導・小学部に共通した問題点です。



たとえば、通常であれば・・・

授業前に話したり、遊んだり、騒いだりしていても、授業時間になるとサッと席について授業が始まります。その様子は、外部の方が見たら「え?あれがさっきまで騒いでいた生徒たちなの?」と驚かれるくらいです。


でも、残念ながら・・・

そのメリハリができない生徒が目立ってきました。


ただ、塾の授業なので、ある程度の時間が経てば「いつもの雰囲気」に戻ります。

でも、

自分達でその雰囲気を「自然に」作れなくなっていることは、大きなマイナスです。




確かに、塾が休みの期間(ゴールデンウィークやお盆休みなど)明けには、メリハリがなくなってしまったり、せっかく改善されたポイントが元に戻ってしまう人がいたり、それを戻すために生徒も講師も苦労しています。


こうした例からもお分かりいただけるように、小学校や塾などの教育機関が

「ダラダラ勉強」に「メリハリ」をつける役割

を担っている、と強く自負して大切に指導しています。


本当は、自宅でも同じ質の勉強ができるようになって欲しいので、ちょっと心配なのですが・・・。(それが出来る生徒は、残念ながら、本当にほんの一握りしかいません。)



今回の休校措置は、生徒たちや親御さん、私たちが何かをして解決できるものでもありません。また、いつ終わるかもはっきりしません。

だからといって、手をこまねいている訳にもいかない・・・

そこで、

自宅でも手軽にできる「学力メンテナンス」

をご紹介します。



休校中の「自宅での勉強」に関する御相談に来られた親御さんたちにもご紹介した方法です。



まずは【国語】です。

毎日欠かさずにやって欲しいことは、「音読」(できれば、さらにその文章を使った問題を解ければベストです)です。

※プラス・ワンに通っている生徒は分かると思いますが、聴きとりトレーニングも毎日やれると良いですね。

詳細は、以下のブログを参照してください。



続いて【算数】です。


自宅学習で「わからない部分を理解する」ことは、なかなか難しいです。

これまで何度も書いてきたように、

「難しい問題を簡単に」説明することは難しい

のです。

それでも自宅で教えなければならないときには、「自分で考えてみて」と声をかけていても、それでもなかなか解き進められない・・・そんなときには、どうしても「答えに誘導する説明」になってしまいがちです。

でもそれでは「理解した」のではなく「答えが出せた」だけなので、実は問題点は何も改善していません。


ですから、自宅学習では「わかっている部分を完ぺきにできるか」をチェックする方が得策です。

そこで、一番取り組みやすいのが「計算問題」です。


計算問題は、解答があればお子さんが一人でも勉強を進めることができます。でも、ただ「やっておいて」と言うだけでは、ダラダラ勉強まっしぐらです・・・

そこで、親御さんにお願いしたい役割は

丸付けをすること(ただし、間違えた箇所を指摘したり、解き方を教えたりしないでください。それもすべて本人にやらせないと「勉強」ではなく「作業」になりやすくなります)

タイムキーパー(集中力を上げるために「制限時間」を設定することをおすすめします。ワンコイン個別指導では最初は生徒自身に決めさせて、2回目以降は前回のタイムを参考に決定しています。)

この2つをお願いします。

※どうしてもお子さんに「やる気」が見られない時には、一緒に参加して競争するのも一案です。



計算問題を解く際の注意点は

レベルによって「目標」を変える

ことです。


基礎問題は「完ぺきに仕上げる」こと
難しい問題は「解けるまで諦めさせない」こと



たとえば、

「簡単な問題はどうせ解けるからやらなくても大丈夫」

と思っていませんか?


それは大きな間違いです。実は、簡単な問題でも、10問、20問と問題数が多くなると、それを100点に仕上げるのはとても難しいものです。


たとえば、プラス・ワンの小学生には、1ケタ・2ケタの四則計算(+-×÷)を60問チャレンジするトレーニングがあります。

パッと見はとても簡単です。

いざチャレンジしてみると、誰も満点が取れません。

「1+1が1になってる・・・」
「2×3が5にしちゃった・・・」

こんなミスが頻出で、本当にひどいものです(苦笑)

そこからスタートして、クラス全員が満点取れるようになるまでトレーニングしています(このトレーニングでは、見直しの時間は与えません)。



ですから、ご家庭ではまず

「簡単な問題」を「完ぺきに」仕上げること

を目指してみてはいかがでしょうか。


かみのドリルさんは、ネット上にある無料で使える、最も優れた「自学プリント」サイトだと思います。

計算プリントはここから探すことをおススメします。



※小学1年生・2年生は、図形パズルや積み木、塗り絵などで、頭だけでなく手も使って、遊び感覚で勉強できる時間を作ってあげることも、とても効果的だと思います。

このシリーズは、楽しみながら学べるのでおススメです。



休校措置で何カ月も家にいる・・・なんて、誰もが初めて経験することなので、「最も良い解決策」はありません。

ですから、各家庭で出来る範囲で試行錯誤しながら、「より良い方法」を探してみて下さい。