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“スプリンター”という脚質を細分化したい

選手の脚質を表す単語の開発が必要だと思っています。

なぜなら飛躍的に向上する競技レベルに比べ、それを言い表す語彙の進化が止まっているから。脚質だけではなく戦略の表現もそうです。

例えば以下の選手は一般的にスプリンターと呼ばれる選手たちです。

フィリプセン、ピーダスン、ドゥリー、メルリール、コーイ、フルーネウェーヘン、ミラン、ファンポッペル、マシューズ、クリストフ、ユアン、カヴェンディッシュ

とりあえず、ここで用いるスプリンターの定義とは「集団スプリントで勝てる選手」ということにします。


↑の選手名を見て、観戦歴の長い人ならばピーダスンやマシューズをスプリンターと呼ぶのに違和感があるでしょう。ちょっと前ならば「ペテル・サガンをスプリンターと呼ぶか問題」は、「ニワカ/非ニワカ」の分水嶺にもなってましたよね。


スプリンターという脚質には、さらに細分化するとピュアスプリンターという言葉があります。カヴェンディッシュやフルーネウェーヘンなど、登りが苦手で勝利にリードアウトを必要とするような選手ですね(諸説あり)。


その一方でサガンやピーダスン、マシューズをなんと呼ぶか?

現時点で彼らは「登れるスプリンター」と呼ばれています。

…それを、一言でスマートに表したい!


自分が推したいのは【デュラブルスプリンター】です。(ちなみに欧米豪で使われている単語などではなく自分発案)

デュラブルは物を修飾するのであって、人には使わんよーという指摘は承知なのですが、自分の単語力ではこれ以上最適な英単語がなかったんすよねー。

なぜ【登れる】というよりも、【デュアブル(耐えられる)】という単語を使ったかというと「ハイペースな登坂スピードに耐えられる」と定義した方が正確だから。【我慢強い】や【耐久力】などの方が適してると思った次第です。


なお、別に自分はデュアブルスプリンターという造語を流行らせたいわけではなく、ここで訴えたいことはスプリンターを、広く言えば「脚質をいま以上に細かく分類できる言葉を作ろうぜ」という提案です。

他には【モダンスプリンター】や【フィニッシャー】なども良さげ。

カタカナ会議の趣旨である「選手自身の発音(自称)を重んずる」に則るならば、スプリンターという単語を外した方がいい気もします。だってピーダスンは自分がスプリンターであることに異を唱えるだろうから。(さいたまクリテに来た際に誰か質問して欲しい)。

【フィニッシャー】も割と気に入ってます。暗に「フィニッシュする人」とアシストの役割も含意できるから。

例えば、そうするといままでの「ピーダスンはスプリンター寄りの選手だから、最後の3級山岳で先頭集団に残れば有利になる」という表現を、「ピーダスンはフィニッシャーだから(以下略)」とスマートな表現が可能です。ええやんフィニッシャー。

でもモダンスプリンターのが海外&メディア受けしそう。

なんかいい案あったら教えてね。

次回予告↓

モルコフやファンポッペルといった「リードアウトの最終発射台」はトランスポーター(運び屋)なんてのどーでしょう?


あと、よかったらお布施↓してね。脚質の細分化という考えのきっかけになった本を紹介してるよ。課金の仕方はこちらに詳しいよ。

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