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プレクトラム結社アーカイブス「素数の勘定」

 楽器を演奏している時、思った位置に指が動き、望み通りの音色と強さで音楽を奏で自由に緩急をつけられる、たとえ初見の楽譜であってもスラスラと音を取れるような経験はないでしょうか。集中力が研ぎ澄まされ、自分が耳と両腕だけになるような感覚です。

 このような極限に集中力が高まった状態を、一般的に"無我の境地"と呼びます。瞳孔が開き、手足に煙のようなものをまとう事が特徴で、一流のスポーツ選手の他、感受性豊かな思春期の学生にも多く見られます。
 自由に無我の境地へ移行出来ればとても便利ですが、意識の水面下で起きる現象であり制御は極めて困難です。外からの情報を遮断した上で1から順に数を数える、といった訓練によって集中力を高めることは可能ですが、意図的に移行することはできません。

 そこでおすすめしたいのが素数の勘定です。素数は孤独な数字であり、あなたに勇気を与えてくれます。負荷が大きく効率よく集中力を高められるため、単純に数字を数えるより無我の境地に至りやすいと考えられます。演奏会や発表会で試して頂ければ、普段よりも高いパフォーマンスが得られることでしょう。

結社twitterアーカイブスより


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