見出し画像

プレクトラム結社アーカイブス「こまめな換気」

 アセトンやエタノールといった溶剤は様々なモノづくりに利用されています。一方で、溶剤の多くは引火性の高い危険な物質であり、各地の工場で爆発事故を起こしてきた歴史があります。 故に日本で溶剤を使用する場合は、局所排気装置を備えることが安衛則で規定されています。

 さて、私達が普段使用する楽器の接着剤や塗料にも溶剤が使われており、 楽器からは引火性物質が徐々に揮発していきます。 閉め切った部屋で練習を続けた場合、空気中に程よく分散し酸素と混ざり合って極めて危険な状態となります。
 この状態でピッキングを行えば、鉄弦から生じた火花が発火源となり瞬時に酸化反応が広がります。 反応によって生み出される膨大な熱量が急激な圧力上昇を引き起こし、爆発に至る可能性も0ではありません。

 そのような爆発事故を防ぐためにも、練習中は換気をこまめに行いましょう。 安全意識の高い演奏にこそミューズは微笑むのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?