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Dear My Euphoria


あみの人生にBTSはどんな存在として残ると思いますか? 昨年、彼の好きな冬の匂いが空気に混じり始める頃だった ほんのすこしの切なさが滲んだその問いの答えを、いつも頭のどこかで考えている。気づけば夏、生い茂る緑と鮮やかな青空、絵本に出てくるような真っ白で形のいい雲の季節


季節が移り変わるあいだに、ようやく自分で「大丈夫」を唱えられるようになった。幼い頃からずっと頭の中にある青色の疑問符、感受性の強さからくる苦悩と孤独に、思えばわたしは、いつも押し潰されそうだった。陽の当たる日々を歩ける時期があったのは確かだけれど、ふとした隙に足を攫われてあっという間に周りは真っ暗闇、方向感覚さえも無くして、足掻く方法もわからないままひたすら底なしに落ちてゆく、そんな日々を、幾度も経験した。

そんなときは、どんな信頼できる人に肯定的な言葉をかけてもらっても、心から感じることができない。自分のことを何処もかしこもボロボロだと、部品がバラバラになってもう手の施しようのないロボットみたいだと、思っていたときに、大好きな祖母から「いくら自分で壊そうと思っても、壊れようと思っても、あなたは絶対に壊れないわよ」と言われたことがあった、彼女がどれだけ確信に満ちた力強い目をしていても、わたしには全く届かない ひどく悲しいけれど、仕方のないことだったとおもう。

あなたは絶対に壊れない、次にやりたいことが見つかったらまた頑張れるよ、きっと大丈夫、そんな励ましを受けたら、いちおう頷いてはみるものの、内心わたしは毎度ポカンとしていたように思う なぜならどれも、よく、解らなかったから

誰に何を言われても、肝心の自分が、自分自身のことをいちばん信じられないのだから、どうしようもない 自分で「大丈夫」だと思えないことが問題なのだった


そんなわたしがある日、だいすきな7人が私たちのために準備した曲を歌って踊っている姿を初めて眺めているとき、ああもう大丈夫だ、わたしもうきっと生きていける、と、感じた、それは地球のどこにでもある泉のようにきわめて神秘的で、けれどもきわめて自然なことだった

その一瞬の光は再び走り出すのに十分過ぎるほど強烈で、この感覚が泡となって消えてゆく前に、なんとか自分のこころの真ん中に仕舞い込んで、いつでも取り出せるようにしておきたいと思った

방탄소년단に出逢って、彼らを見つめながら色んなことを感じて学んで癒されてって過ごした時間があるから、わたしにはその体験があるから、もうきっと生きていける。それは、人生にむらさき色を見つけたことにたいする最大の褒賞で、彼らから貰った全てがわたしにとってたいせつな宝物である証だった

わたしが惹かれるずっと前からていねいに撒かれていた星屑たちを拾い集める わたしなんてきっと彼らが残したうちの10パーセントも知らないとおもう、でも、今のわたしの空は、そうして縫いつけられた愛おしい星座で満天で

もっと、わたしの天の川がせいちょうして、もっと、広い空になったら、そこを彩る星の数も種類もきっと、豊かになるかな、とか、

そうやって、末永く一緒に生きて、さいごに見上げたとき、わたしだけのばっかりじゃなくって、だいすきな7人と重なるところがあったらぜったい幸せ、とか

そんなことをおもったら、癖づいていた力みがすこしゆるんだ気がした


あみになってすぐの頃からずっと、今でも、あの人たちを知れば知るほどすきが募る

だからこそ全てを知り尽くしたかった、多くのことを知ったうえで、すきだと言いたかった その欲望はときに自分の首を絞めて、苦しい思いをしてまで愛さないでと言ってくれたじみんさんに、どうしようもないの、そう眉尻を下げながら、ひっしに愛するのだった

ひどいときは、ひっしに愛することさえできない、まぶしすぎて、遠ざかってしまいたくなるようなこともたしかにあった

けれど、日常のなかで彼らの音楽や笑顔をそばに感じたり、何かを見て愛おしいかおをふと思い出したり、小さなかけらでも出会えばいつも確実に嬉しくて幸せで、それはどんなときも変わらないことを、おぼえた

知り尽くしたい、の欲望が完全に消えたわけではないけれど、無理に端から端まで目を凝らして見ようとしなくても、おもいの丈をまるごと言葉にできなくても、いっか、と、だんだんわたしのあいが揺るぎなく、しなやかなものに育っていくのを感じている、


すきになったから、わたしのいちぶにもなった、彼らのいちぶ、彼らがくれた愛のかけらたち

すきになって、はじめて芽生えたいくつものとくべつと、いくつもの感情

何気ない数字や色がたいせつになること、だれかの幸せを願う安らかな喜び、やさしいものに触れたとき思い浮かぶ後ろ姿、心細いと空を見上げてお月さまを探してしまうくせ、

それから、
あなたたちを想って流した、たくさんの涙
それはほんのすこし切ないけれど温かくて幸せで、特別に愛の味がすること

そういうの全部、ぜんぶ一生大切に抱きしめて歩いてゆくから、




あみの人生にBTSはどんな存在として残ると思いますか? と、尋ねてくれた、
親愛なるわたしのユーフォリア、ジョングクさん

あなたたちは限りなく大切で、わたしという人間の限りなく中心の、奥深くにある存在です。
だからきっと、さいごに、わたしの夜空を飾る数多くの輝きのなかで、もっとも大きく、もっとも美しい星々として、気高く座っているんだろうな、と、思っています。



なんて、

切実な祈りにも似た、贅沢で甘やかな願いを込めて

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