日記
狂ったジジィが生きろと叫んでいる。
知らない音楽が鳴っている。
サラ金の看板が綺麗だ。
どこか他人を見下したようなホームレスが
コロナワクチンが陰謀とか
自分の人生とかを語っている。
楽器を持った男が
徴兵されたくないと言っていて
音楽は死なないと言っていた。
別れそうなカップルが
愛を語っているが上滑りして。
ばい菌だらけの噴水がミサイルみたいだと
左翼の男が日本のあるべき姿を語り
自分が生きていることに一生懸命言い訳をしている人たちのがなり声が
大学生の笑い声にかき消されて
言葉は全て上滑りしていて
みんな笑っていて
もうすぐみんないなくなるんだなぁってことを
考えないように笑っていて
なんだか奇妙な夢の話のような
革命の話が本当になるんじゃないかと
酒だらけの頭で
誰かが電車に飛び込んだらしくて
現実を覆い隠すのは
虚構でしかないのに
虚構は規制だらけで
現実は腐ったミサイルのように
頭の中は煙だらけで
誰ももう何も見たくないことを
わかっていてもわかりたくなくて
最後の夏祭りの幽霊みたいな
夏
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