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宝塚星組でスプリンターズSを反省

「で」というか「と」というか。

昨夜、これ(↓)を書いたあと、ヅカ友 ー 競馬友だちでもある ー と星組公演について歓談。

https://ameblo.jp/darshaan/entry-12701457937.html

氏いわく「あれはあれでアリと思った」。なにゆえに?

「『シャーロック・ホームズ』は生田大和が〝ほら凄いでしょ。ボクこんなに出来るんだよ〝とドヤっていたのが(も)ウザかった。対して大野拓史は、もっぱらサービス精神」
「彼はオタクで凝り性。先輩演出家から〝そこまでやるな〝と言われたこともあるのです」

アジすか!
続いて

「シャーロックホームズを観たあと柳生忍法帖を観たら、めっちゃいいやんって思えた」

そっかー。俺はシャーロックホームズが久しぶりの宝塚だったから、知らず知らずのうちに閾値が上がっていたのかも知れない。

先日書いた、映画『バケモン』関連で、鶴瓶さんの弟子だか弟弟子だかが、こんなことを言っていた。「落語は単品で聞くより、落語会に行って連続で聞いた方が良いです。なんとなれば、前の噺家に次の噺家は〝よし、もっと上手く〝と思うその連鎖が面白いから。落語には話者同士の〝流れ〝というものがあるのです」。
その伝で言うなら彼女は却って「これイイじゃん」と思ったし、俺は逆に「またこんなんかよ」と。

彼女はまた「何十年も宝塚を観ていたら、一見ダメダメな作品でも、どこかに楽しみを見つけるようになる」。
俺はすっかり忘れていたなあ。彼女ほどのヅカキャリアはないけれど、20数年観ていたのに。
こんな「ヅカファンたる心」を。

では舞台をご覧下さい。
◆第55回スプリンターズS(中山芝1,200m・G1)

https://youtu.be/q_4pfd1w9ms


勝った△都優奈は好位でずっと持ったまま。抜群の手応えで直線向いてもまだ余裕。
鞍上・大野拓史先生(福永先生)は戦前「まだこれからの馬」と控えめだったが、めちゃくちゃ強いじゃないですか。だから言ったろ? シンザン記念組はレベルが高いって。
優勝会見では「前と後ろのバランスがアレだったし、こんなに早くG1を勝てるとは思わなかった。想像を超えた」「国内外を問わず、今後が楽しみ」と大絶賛。

男役トップの礼真琴(私の◎)は必然的に好走も、直線イマイチ手応え悪かったすね。前走セントウルSから中2週、つまり連日のセンターで疲れちゃったのかしら。

3着の生徒さんはノーマーク。これは礼さんや都さんを見つつ、1枠1番を利して経済コース・内でじっとしていた。
危うく(?)礼真琴を差しそうになりました。

前3ハロンは33秒3と、昨年よりも1秒近く緩い。そこで逃げ粘れなかった▲沢庵和尚は、お年なのかしら。いや、天寿光希じゃなくてモズスーパーフレアが。

○のダノン(白妙氏、1番人気)はアレでしたね。休み明けが良い馬とは言い条、いかんせん休み明け。信用してはいけなかったのかも。

斯くして『柳生忍法帖』同様、わたしの中ではダメダメでした。全く反省してないというね♪

ちなみに。
友の話は聞くもんで、彼女実はシヴァージからの三連複とワイドを持ってました。えっ、何でシヴァージ?
氏は常に変な馬から行くのだが、「だって千二が得意でしょ」。いやそれはみんなでしょう。

「最内枠だったから」

・・・さすがミセスワイド(俺が命名)、宝塚ファンの先輩である。だからヅカの見方を弁えてもいるというわけ。
脱帽である。

  *

続きましてはショーについて。つまり凱旋門賞ですねこれは。
オープニングは007みたいな曲で、黄と青、橙と緑の群舞。いきなり心が捕らわるる。
続くモスグリーンの場面はシックでしっとり。礼真琴のバラッドが映える。

岡田敬二氏の達者はこのようにメリハリ。が、それだけではない。

小階段(?)で黒燕尾。タンゴのような、プログレのような。そしてハマったのは「ハードボイルド」と題された黒白ストライプの、男同士のデュエットダンス。これは礼さんと漣レイラか?
それが今度は女役と、次いで群舞に展開さるる。くそかっけー

ロケットを挟んで真紅の場面。
ここまで来て、つまり「テンプテーション」の歌を聴いて、初めて気づきました。

「これって『ネオ・ダンディズム』じゃね? ほれ、わたる君の」

遅いっちゅーに。だからタイトルが『モアー・ダンディズム』だと。。。
モアじゃなくて「モアー」な。もわ~っと気づきました。
※ちなみに友人はオリジナル版・真矢みきさんの『ダンディズム』を観ています。シヴァージも持ってました(アゲイン)

パレード前のラストは「芦名よ」。システム的に芦名銅伯の愛月ひかるさんが出てきます。
レシステンシア(礼)とジャンダルム(舞空)の、確か4枠=青のデュエットダンス。そこにクリノガウディー(愛月)が絡んだり、絡まなかったり。
いいなあ。

ことほど左様にさすが岡田敬二である。安定感に溢れ、メリメリでも飽きさせない。
そこが野口某とのキャリアというか、感性の違い。もちろん新しい場面もありました。

芝居でもショーでも、礼さんのボーカルは伸びる。こと低音のそれは、あたかも今季16勝目を達成した、オリックスの山本由伸のようである。
低めでも伸びるという。

くだんの友人はいっぽう、こんなことを言っていた。

「礼真琴はショーではイマイチだった」

その心は「上手けりゃいいってもんじゃない」。ピッチャーだって、球が速けりゃいいってもんじゃない。
確かに大谷翔平の真っ直ぐって、めっちゃ速いけど軽そうよね。

礼真琴とは山本由伸であるか、はたまた大谷翔平であるか。俺と彼女、意見の分かれるところだが、一致を見たのは「氏は、芝居の方が良かった」。

総じてショー『モアー・ダンディズム』は凱旋門賞とは言わないまでも、スプリンターズSクラスではありました。
そしてワタクシ、今夜の凱旋門賞はこのように印を打ち、

https://ameblo.jp/darshaan/entry-12701581168.html


もう買っちゃいました。

岡田敬二氏はここだけの話、「ダービーを獲るのはマカヒキ」と予言し的中(本当)。
競馬好きの岡田先生、凱旋門賞、何とかなりませんか。

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