コンペ主催者を“見極める”

コンペを開催する事業主は数多くあれど、まさか“コンペ主催側こそ試されている”ということに気づいている事業主の担当者は数少ないと感じる。

これは事業主側にいた頃から感じていたことで、ざっと考えても以下の点について留意が必要だと思う。

1.与件が適切に設計されているか
→これが適当だとコンペそのものが破綻する。細かく言うとコンペ時質疑応答でズレた質疑が出てきて議論が前に進まない上に、そもそもの提案趣旨がズレる可能性すらある

2.事前共有情報を伝えているか
→どんな備品があるのか、資料は何部必要か、どんな立場の人たちが参加する予定か
相手の最高のパフォーマンスを引き出す心がけがあるかどうか=相手との関係を誠実に捉えているのかどうか

3.コンペ趣旨に適した審査員を手配しているか
→コンペ趣旨に適合した審査員を手配できていないと適切に判断できる人が不在となり論点が錯乱しやすい上に、仮にコンペで取ったとしてもプロジェクトの座組に大きな懸念を残す

4.「やろうとしている」のか「やりたくない」のか
→どの提案についても、何が良くて何が良くないのか、そして前に進めるとしたらどうすれば良いのか、を議論できる事業主とはどんな取り組みでも挑戦する価値がある

他にもたくさんあるが、これらが用意できないなら、見積りコンペにすべき。プロポーザルを評価できる状態でないなら提案コンペなど開催してはいけない。

コンペを主催する立場の人は胸に手を当ててこれまでのコンペをよく思い出して欲しい。そしてコンペに参加する側は、上記を踏まえた準備を進め、主催側をパートナーとして見極めて欲しい。

そのコンペはかける時間やお金等含め全力で取り組むべき相手なのか?

最高の提案を受けたいなら、最高の環境を整えるべき。


優秀な人が仕掛けるコンペは、提案者を総取りするものだと思う。

だから強い。

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