見出し画像

『風邪の音が聞こえませんか』雑感

風の音が聞こえませんか (角川文庫)

保健福祉センターで働く新人ケースワーカーの女性と、統合失調症でひきこもりになってしまった男性のお話。

この2人がくっつくと思いきや、紆余曲折あり結局別々に。でもハッピーエンドだったのでよかったよかった。

この作品への感想というか、この作品を読んで思ったこと。

「働く」って自分が思っている以上に辛くて、必死にやんなきゃいけなくて、それでも無くてはならないものなんだなって。
病気で働けない人だっているんだから、働ける自分はきちんと働かないとって。

そんなありきたりなことを思った。

病気になった人たちが社会復帰をしようとした時になにをするか知ってますか?
作業所に通うんです。
仕事ができるように、コミュニケーションをとれるように、リハビリとして作業所で働くんです。

“社会復帰(しゃかいふっき)とは、軍隊・刑務所・病院・寺院など、一般社会から離れて生活していた者が、再度一般社会に参加することを指す。(wikipediaより)​”

一般社会に参加するために、仕事をするためのリハビリをする。

社会に出るということは、働くということ。

働いてお金稼いで、消費して、それがまわりまわって社会が成り立ってるんだから、
働いてない人は社会のシステムに入れない。

働くって「人」が「動く」って書きますよね。
これ、単に体を動かすってことじゃなくて、頭を動かすことなんだと思います。
人の特徴は、考える頭があることでしょ。
人って言葉には「考える頭」っていう意味が付随してるんじゃないかな。
だから、働くってことは考えるってこと。
そして、人は考えるという行為によって生きている。
人は考える葦である、ってどこかの偉い人が言ってた。考えることをやめたら、考えることができなくなったら、人としての生は終わる。ただの葦になる。考えるってことは生きること。

だから、働くってことは生きるってことなんだと思う。


人生なんてゲームだと思ってた。
働くことなんてゲームの中の一部だって、ボタン連打してるだけのレベル上げと変わりないって、そんな風に思ってた。

けど、少し変わった。
少なくとも、ボタン連打してるだけじゃないなって思った。

もう少し働くことについて、生きることについて、考えてみる必要がありそうです。

※※※
本読んだだけで、ここまで思い詰めてる僕はアホなんじゃないか。

考えることができなくなったら死ぬ。ずいぶんと偏った意見だけど、まあそう思ってる。
だって、妄想できなくなるんでしょ?
そんな人生つまらない。死んだも同然だ。

NO 妄想, NO LIFE.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?