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第3回BBTAG師弟杯を終えて

こんにちは、ピザマヨです。
2日前に第3回BBTAG師弟杯が終了しました。弟子の方・師匠の方・運営含む関係者の方は本当にお疲れ様でした!
自分もうなぎさんの師匠として今回のイベントに参加させていただいたので、振り返りをしていきたいなと思い今回の記事を書きました。

この記事の目的

この記事の目的は大体以下の4つです。

・今後再度BBTAGや格闘ゲームを教える機会があった際のために自分用備忘録を残しておきたい
・実際に教えた内容や教える際に意識していたことを書くので、見た人にとって何かしら参考になる部分があれば取り入れてほしい
・他の師匠側の人がどのような教え方をしていたのか知りたい
・弟子側の人の感想や意見を聞いて、初中級者のためになる取り組みを知りたい・していきたい

後半2つがメインで、要は「他の人の教え方を知りたいけど聞くだけだと良くないのでこっちから先に公開します!」という感じです。だからこれ見た師匠側の人は何かしらリアクションしてくれると嬉しいです!
初中級者のために云々の話は後述します。

実際に教えた内容・教え方

師弟杯5週間前

(主にやったこと)
・方針のすり合わせ
・ユズリハの疑問点解消

Twitterで弟子の募集をしていたところうなぎさん(それまで面識は無し)からDMが届いたので師弟になりました。DMには使用キャラ(ノエルヒルダを使っていたもののユズリハヒルダに変えてみたい)、ランク、格ゲー歴(BBTAGから始めて、2021年春ぐらいに休止して師弟杯から復帰予定)などが詳しく書かれていたのでありがたかったです。

教える上では相手の目標や取り組める時間がわかっていることが大事だと思ったので、DMにて聞き取りを行いました。聞き取り内容は以下の通りです。

③はこちらの都合で聞きたかっただけですが、
深夜帯に連絡取れたのは地味にありがたかったです

師弟杯優勝を目指す&大体毎日対戦できるということだったのでこちらもそのつもりで取り組んでいくことができました。人によって目標が違うはずなのでここのすり合わせは結構大事だと思っています。

活動場所をdiscordのDMに移し、この週の残りはユズリハの立ち回りについて解説しました。ヒルダは元々使っており基礎的な動かし方は理解していそうだったので、目下のところユズリハが悩みの種でした。(BBTAGの中では)キャラ自体の難易度が高めかつ、ユズリハヒルダというチームはユズリハ前のこっちだよ4Pが非常に強力なチーム(詳しくはこの記事参照)なのでユズリハの動きに慣れることが急務でした。うなぎさんは対戦する際にユズリハを先鋒にして対戦して操作に慣れようとしていましたが、これはいいアイデアだと思います。

師弟杯4週間前

(主にやったこと)
・アップしてもらったロビー対戦のリプレイを確認
・バー対アシと体力が減った時の交代の重要性

Youtubeに限定公開してもらったうなぎさんのロビー対戦をもとに通話を行いました。通話はあまり長いとお互いしんどいので、「1時間だけ行う」のように伝えてその時間を守るようにしていました。師匠視点でリプレイを見ると無限に改善点が出てきがちですが、要点を絞って伝えることが大事かなと思っています。そもそも数多ある情報の取捨選択をある程度代わりに行うというのが教える側の役割な気がします。
コンボや起き攻めについては改善点はいくつもありましたが、それよりも個人的にBBTAGで大切だと思う2点があまりできていなかったので、その重要性を重点的に伝えました。
その2点とは、「バー対アシスト」「体力の減ったキャラを下げる」です。
「バー対アシスト」は、こちらのコンボ中の相手のバーストに対して、見てからキャンセルアシストを使ってバースト対策を行うテクニックです。現在のBBTAGのバーストに関する読み合いはこのテクニックが100%行える前提で成り立っているので、バー対アシストの精度を上げることはとても大切です。100%できるようにとは言いませんが、初心者なら5割・中級者なら8割ぐらいの精度でできない場合勝てない試合が増えてしまうような気がします。練習方法は色々あるとは思いますが、トレーニングモードのダミーに時間をずらしてバーストを記録・再生しつつコンボの練習をするのが一番有効だと思います。バー対アシストをする上で一番大事なのはいかに相手のバーストだけに意識を割いてコンボできるかというところなので、アドリブコンボの最中だと難しいかもしれませんが初中級者の方にはぜひとも練習してほしいです。
「体力の減ったキャラを下げる」についてですが、これも非常に大切です。多くの初中級者がやりがちなのが、体力の減ったキャラを後ろに下げずにそのまま戦ったせいで、バーストする間もなく片方のキャラが倒されてしまうことです。自キャラの体力が3割ぐらいになるまで交代しない初心者は多いですが、上級者は自キャラの体力が7割ほどになった時点でものすごく「交代したい」という気持ちになっているはずなのでこの感覚を持つことが大切です。体力の減ったキャラを下げるのは、単純にキャラ1体を守るというだけではなく赤体力の回復によって使えるリソースの量を増やすという意味でも大事です。体力3万4000のチームと体力5万のチームなら明らかに後者の方が有利ですよね?キャラの交代のタイミング次第によっては、実際の体力量が差になることもあり得ます。上級者はこのリソース管理に非常に長けているので、格下相手に安定して勝ちやすいというわけです。

熱く語ってしまいましたが、上記の2点については今まで僕がBBTAGを教えてきた人ほぼ全員に指摘する必要があるぐらいできてない人の多い項目でした。基礎的なことではあるのですが、ここをいかにしっかりできるかがその人の勝率に関わってくると思っています。

師弟杯3週間前

(主にやったこと)
・引き続きリプレイの確認
・同レベルぐらいの相手とのプレマ

リプレイは定期的に送ってもらっていたので、その確認は毎週行っていました。うなぎさんはリプレイを貼る時に「ヒルダのコンボがよくない気がするけどどうしたらいいでしょう」というように悩んでいるポイントを書いてくれたのでアドバイスする側としてはありがたかったです。
教える際全般の話ですが、先ほども書いたように師匠視点だとあらゆる点にダメ出ししたくなってしまいますが「見守ること」も大切なのではないかなと思っています。あれこれ口出しをしても人間は少しずつしか上手くならないものですし、わかっていることを言われ続けると嫌な気持ちになってしまいます。言えるところは全部言わないとという気持ちになってしまいますが、「あえて言わない」ことも時には大切です。

というのは頭の中ではわかっているのですが、気が付いたらついつい色々書いてしまってうなぎさんには苦労をおかけした気がします…。悪い例ということで許してください。世の教える立場の方々は共に頑張っていきましょう。

さらに半ページぐらい続くってマジ?
「見守ることが大切」とは(猛省)

また、年明けBBTAG配信をしていたところ、リスナーの腕前がうなぎさんの対戦相手にちょうどいいレベルだったこともあり、うなぎさんを含めてプレマ対戦を行いました。お正月の1時ぐらいからBBTAG対戦しているのは傍から見たら狂気を感じる行為だったかもしれませんが、とても楽しくて師弟の絆が深まった感じがあります。

正月配信のアーカイブ(チャンネル登録してね!)

このプレマでも、課題として挙げたところをしっかりこなそうとしているのが伝わってきたので師匠としては正直言うところが無かったです。BBTAGのゲームスピードの中で新しいことを取り入れていくのはかなり難しいことなので、チャレンジしつつミスりつつ少しずつでもできていければそれでいいと思っています。

師弟杯2週間前

(主にやったこと)
・他の方主催の弟子用プレマや初中級者ロビーに参戦

この時期になるとありがたいことに、配信者の方が師弟杯の弟子向けに改善点を喋りつつプレマ観戦する配信を行ってくれたり、有志の方が日時を合わせて初中級者用のロビーを開くイベントを企画してくださったりしたので、そこに乗っかって対戦経験を積んでいきました。同レベルの対戦相手が数多くいる環境だと、対戦しているだけで切磋琢磨して上達していくものですし環境づくりを行ってくださった方には感謝です。

この時期辺りから浮き彫りになってきたうなぎさんの課題が、「倒し切り」でした。「最後に超必に繋ぐだけで倒し切れる体力なのにノーゲージコンボをしてしまう」「相手のバーストが溜まる前に超必に繋げば相手キャラ1体を落とせるのに判断できずにバーストされてしまう」といったシーンが多く、師匠としては悩んでいました。これは次週のとある気づきである程度改善するのですが、この週ではそこに気づかずに「倒し切りをちゃんとしよう」というアドバイスに留まって改善法はあまり提示できませんでした。

またBBTAGはキャラクター数が53キャラと多いので、キャラ対策も少しずつ行っていく必要がありました。うなぎさんはBBTAGの歴自体は長く、昔からいるキャラについてはある程度知識を持っていたのでそこに関してはアドバンテージがあったように思います。しかし完全新規の方には結構なハードルな気がするので、ある程度まとまった記事等があるとキャラ対策に取り組みやすいかなとぼんやり思っていました。

師弟杯1週間前

(主にやったこと)
・ぶつかり稽古(大失敗)
・自分の配信での弟子プレマ
・CPU戦でのコンボ練習

第2回師弟杯で師弟となったITOKOさんとは、成り行きでぶつかり稽古(同キャラでひたすら対戦するだけ)をメインに指導していました。その効果のおかげか(?)ITOKOさんは師弟杯優勝することができたので、今回もやってみようと試みました。

軽いノリで決まったぶつかり稽古

結論から言うとこれは大失敗!うなぎさんが何もできないままこちらが勝ってしまうパターンが多くこれはあまり意味が無いなと感じて早々に切り上げることにしました…。
ITOKOさんの時は、
・こちらも慣れていないナインヒルダで対戦していた
・ITOKOさんはナインに習熟していてヒルダに不慣れで、ナインヒルダはナイン前が強いチームなので全く何もできない試合は少なかった
・対戦することでこちらも新しいムーブの発見ができ、一方的な試合でもある程度有意義だった
という要素がありましたが、うなぎさんの場合は僕がユズリハヒルダのことをかなり知り尽くしていたこともあってわざわざ実力差のある試合を行う必要は無いなという印象でした。
使用チームを変えたり、他の上級者の方に代わりに対戦してもらったりもしましたが、「確定反撃を見逃さない」「そもそものシステム理解度や操作精度に差がある」といった点からやはり苦しい対戦になりがちでした。初中級者が最初から完璧な行動を取るのは無理なので、「ある程度強い動きを大枠で作って対戦する」→「相手に対応された部分を修正して新しい動きを作る」というサイクルが必要になってくると思いますが、それが一番行いやすいのはやはり「同じぐらいレベルの人と対戦する」ことだと実感しました。

というわけでぶつかり稽古は急遽中止して師弟杯の弟子向けプレマを立てて参加者を募りました。深夜にも関わらず多くの方に来てもらえたおかげで有意義な対戦ができました。
長時間のプレマでようやく見つかったうなぎさんの欠点が「コンボ精度が低い」ということでした。今までは「新しいことに挑戦しているから仕方ないな」という風に思っていましたが大会1週間前ともなるとこのコンボ精度は問題であり、実際コンボミスが原因で負けている試合も数多くありました。
そこでうなぎさんへの指導として行ったのが『CPU戦』でした。
うなぎさんのコンボ精度が低い主な原因としては、「同格や格上との試合をメインにこなしている」「その試合中に新しいことを行おうとしている」ことだと思ったので、そこを補うためにはCPU戦が必要だとの判断でした。誤解を招くといけないので書いておきますが、上記の傾向は決して悪いことではないです。格上との試合でも得るものはありますし失敗しても新しいことに挑戦するのは大切です。逆に格下とだけ対戦して、同じことを繰り返して勝っているのはある種問題です。言いたいのは、相手のレベル帯によって得られる経験値が変わってくるのでバランスが大切だということです。

ではなぜコンボ精度を上げるためにトレモでの練習だけでは不十分で、CPU戦を行う必要があるのかということについてです。トレモでのコンボ練習は「相手に確実に始動技がヒットすることがわかっている」「相手の体力やゲージ等を確認する必要がなくコンボのみに集中して良い」という点で実戦とは全く異なります。実戦では確定反撃等を除いて相手に技を当てられるかどうかは不明ですし、体力やゲージ状況に応じてコンボレシピを変える必要もあります。格上との対戦では技を当てることに四苦八苦して中々コンボまで意識が回らないので、コンボ精度やコンボ判断を良くするためには格下やCPU戦との対戦も必要だと思います。
本当は少し格下ぐらいの相手と対戦できれば一番良いのですが中々都合のいい相手はいませんし、大会までの日にちも少ないのでうなぎさんにはひたすらCPU戦でコンボ練習をしてもらうよう伝えました。コンボ練習のポイントとしては、
・コンボを終えた後の起き攻めまでセットで練習する
・ヒルダのコンボは基本的なものはできていたので1つステップアップした拾い直しコンや空ダコンを意識する
レゾナンスブレイズ中の単体コンボは練習する機会が少ないのでトレモのダミーをCPUにして練習する
といったように効果が上がりやすくなるように工夫しました。

CPU戦は大事なもののあまり面白くないのでどうなるか少し心配していましたが、うなぎさんはしっかりと取り組んでくれました。教えに従ってもらえたおかげもあってCPU戦を取り入れる前後ではコンボ精度が見違えるように変わったので良かったです!コンボ精度が上がったおかげでコンボ自体に意識を割く必要が減り、ゲージ類を確認する余裕ができたため前述の「倒し切りが苦手」という弱点も徐々に解消されていったのでCPU戦は非常に効果的でした。
ただ順序としては、「コンボ精度を上げる」→「倒し切りの指導を行う」の方が正しかったと思うので倒し切りができない根本原因に気づくのに時間がかかったのはこちらが未熟だったなという気持ちがあります。目に見えるできないことを解消するために、直接的な練習だけではなくそれを阻害する要因を叩くという解決方法はあまり頭に無かったので、非常に勉強になりました。

師弟杯当日

(主にやったこと)
・応援
・対戦相手の分析と軽いアドバイス

気づけば予定の3倍ぐらい長い記事になってしまったので師弟杯当日については、少しだけ触れていこうと思います!
ここまでやれることは行ってきたので、当日できることは基本的には応援のみでした。大会は勝てば官軍の世界ですし、メンタル面も大事なので、ミスがあっても否定的なことは言わずにポジティブな応援を心がけました。
当日は4台進行だったので対戦する台がわかり次第念のため伝える・次の対戦相手の試合があったら声をかけて一緒に見るように促す、なども行っていましたがうなぎさんはかなりしっかりしている方なので正直必要無かった気もします…。完全にオカンの気持ちになってました
余談ですが、うなぎさんが試合開始前のラグチェックの時にゲーム内チャットで「ラグチェック」と相手に伝えていたのはかなり良い心がけだと思いました。あらかじめ確認を行っておくことで無用なトラブルを防げますし、ルーチンのようになり自分の心も落ち着きやすいはずなので見習おうと思いました。
大会結果としては、乙にゃんさん・海苗さんに敗北して最終結果はベスト8となりました。優勝を目指していたのでそこまで辿り着けなかったのは悔しかったですが、試合の内容は悪くなかったので練習の成果は出せたのではないかと感じました。

まとめ

今回の師弟杯を通して色々な気づきがあると共に、まだまだ自分の教え方は未熟だなとも感じました。「このゲームの勝ち方」は何となくわかっているものの「その教え方」や「ステップアップ方法」となると正しく理解しているか怪しいと思いました。その要因の一つとして、「初中級者が求めているもの」のニーズが上級者には伝わってきづらいというのはあると思います。うなぎさんに教えている上でも、もう知っているだろうと思っていたことを知らなかったり・意外なことに感心してくれたりといったことがありました。具体的には、「確定の取りづらい技への反撃」「基本コンボから1段階難易度の上がったコンボのコツ」などは参照できるページがあると独学しやすいかなと思いました。
そこで弟子の方には、「この記事や動画が参考になった」「こういう情報が無くて困った」というものがあればぜひ発信してほしいです。上級者はニーズがわかっていないだけで、初中級者の助けになろうという気持ちはあるはずなので発信していただけるととても助かります。
また師匠の方には、「この教え方で弟子がめっちゃ成長したぜ!」「この練習法取り入れてないやつおる?」といった情報を発信してもらえると(主に僕が)助かります!ぜひともよろしくお願いいたします。

ピザマヨ個人としては、初中級者向けに特別何かを行っているというわけではありませんが、ニコ生配信では基本的にいつでも質問歓迎(匿名コメントでもOK!)ですし、質問箱も設置しております。もしも気になることがありましたら、いつでもご連絡ください!

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