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自分が何者かはコミュニティで決まる

今回は「自分が何者なのか」が、どのようにして決まっているか。
そしてその際に気をつけるべきことについてお伝えしていこうと思います。

「自分」がわからなくなり悩む人たち

人間関係で悩む原因の一つに「自分自身で思う自分」と「周囲からみる自分」の認識の違いがあります。
例えば、高校生の時にムードメーカーだった人がいたとします。
この人が大学に進学した時に、そこで関わる人たちも同じような印象で見てくれるかと言うと、そうとは限りません。
なぜなら、もっとすごいムードメーカーがいるかもしれないし、付き合いが短ければ、そもそもどんな人かすぐにはわからないからです。

新しい環境では、周りがどんな人かを最初から把握できるわけではないので当然のことです。
しかし、新しい人間関係を築くという経験が少ないと、周囲が自分について理解していないという状況に慣れていないので、自分で思う自分のイメージと、周囲からの自分のイメージに大きな差が生まれて悩みがちです。

自分がどんな人か認識するということ

自分で思う自分のことを心理学の世界では「アイデンティティ」と言います。自分は〇〇な人間だと認識することです。
このアイデンティティを形成するには自分だけではなく、他者も必要です。
他者と比較して足が速いとか、話が面白いとか、勉強ができるとかを判断するわけです。
つまり、どんな他者に囲まれるかで自分のアイデンティティも決まるため、どんなコミュニティに身を置くかが重要となります。

なぜ病むのか

このアイデンティティと周囲からの認識に大きな違いが生まれると「アイデンティティの拡散」という状態になり、いわゆる病み状態になります。
自分がどんな人間なのかがわからなくなるからです。
例えば、自分はこれまで頼られる存在としてやってきたのに、新しい環境では不安視され、むしろサポートされてばかりといった状況などがそうです。
環境が変わった際に起こりやすい現象で、5月病(スチューデント・アパシー)はそれに該当します。
4月から新環境で1ヶ月経ったくらいでアイデンティティが拡散していることを痛感するのです。

複数のコミュニティを持つことで病むケース

例えば、Aコミュニティではチヤホヤしてもらえるのに、Bコミュニティでは甘やかしてもらえないという状況があったとします。
この時、どっちが自分のアイデンティティかわからなくなり、病む原因となります。そしてAとBを行き来して、回復⇔病みを繰り返しがちです。

この人は本当はBコミュニティで認められたいのです。
そうでなければ、わざわざ傷つくBコミュニティと関わる必要がありません。
Aのアイデンティティで、Bと関わるからおかしなことになるのです。
うまく切り替えることができれば良いのですが、そこまで器用でない場合、以下のいずれかの選択をする必要があります。
・Aで形成されたアイデンティティを捨てる(Aとはもう関わらない)
・Bとの関わりを諦め、Aだけで生きていく。

恋愛においても同じことが言える

例えば、2人の異性が身近にいたとします。
Aさんはどんなワガママも許し、基本的に言いなりになってくれる人。
Bさんは対等な関係を求め、ワガママや言うことを聞いてくれるとは限らない人。

自分はBさんが好きで交際したいと考えていて、Aさんには逆に好かれていたとします。
このとき、Aさんと関わる時間が長いと、Aさんでのアイデンティティが形成されます。
このAさんのアイデンティティを持って、Bさんに接するとどうなるでしょうか。
おそらくBさんには自分とは合わない人だという印象を与えてしまうでしょう。
意識していても、ついワガママを通そうとしたり、言うことを聞いてくれないと不機嫌になってしまったりするからです。
複数のコミュニティの時と同様にA⇔Bを繰り返し、回復と病むを繰り返すことにもつながります。
たとえ交際までしていなくても、自分の周りを囲む異性については気をつけた方がいいです。自分のアイデンティティを望む相手に合わせましょう。

どんなコミュニティに身を置くべきか

理想とする「なりたい自分」でいたいと思うのであれば、その分努力して成長する必要があります。
そのためには、自分から見て尊敬できる人たちに囲まれることで、相対的に自分が不足していることを認識し、正しく努力し続ける必要があります。
このプロセスを踏まずに、急に水準の高いコミュニティに移動したりするとアイデンティティの拡散が起こるわけです。

まずはどんな自分でいたいかを決める。

なりたい自分に合わせて所属するコミュニティを決めましょう。
そして、コミュニティを変える時にはそれまでの過去は一旦忘れて、1から自分という人間を知ってもらう意識を持つことが重要です。
逆に変えたい自分の一面があれば、そのアイデンティティを形成するコミュニティからは離れるようにしましょう。

自分を知ってもらうにはどのくらいかかるか

私は会社を5回転職し現在6社目となりますが、毎回自分という人間を知ってもらうのに半年〜1年くらいはかかっている気がします。
平日は毎日働き続けていても、そのくらいの期間はかかりますし、関わりが少なければ、その分理解までの期間も長くなります。

逆に自分も人のことを理解できているかというと、そんなことはないはずです。
時間が経ってから、その人の知らない一面が見えたりということは誰しも経験したことがあると思います。
焦らず客観的に、まだ自分のことをそこまで知られていないから、もしくは自分はこの環境ではまだまだ実力不足だと理解できれば、周囲からの認識が違っていても悩まなく済むはずです。

まとめ

なりたい自分を決めて、そのために良い影響を与えてくれると思う人たちに囲まれるようにしましょう。
そうすることで、自分の望むアイデンティティが形成され、自分に自信が持てるようになります。
人間関係で悩むことも少なくなりますし、恋愛においても意中の人と結ばれる可能性が高いです。

なりたい自分を目指して、今日から人間関係やコミュニティを変えていきましょう!

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