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【検証】テーパリングは買い??過去のテーパリング(金融引き締め)による下落幅

こんにちは☀️

るしふぁーです🐥

昨今の市場の中で、テーパリングはいつから始まるのか?といった議題が頻繁に上がるようになりました。

そういった中で、テーパリングによって暴落するか気になっている人もいるかと思います。

そこで、今回の記事では、過去のテーパリング時のデータを分析し、実際どのくらいの下落幅があったかを検証してみようと思います。

1.テーパリングとは

テーパリング(Tepering)とは、金融用語で量的緩和の縮小を意味します。つまり、国債を買うことで市場にお金を注入していた作業を、縮小して市場へのお金の注入を少なくします。

テーパリングを行う理由として、経済回復の進捗に合わせ、景気の過熱感を抑える役割があります。現在、各国でワクチン接種率が上昇し、経済指標が好調(雇用指数の改善、失業率の低下etc.)な兆しを見せる中、テーパリングを行い、お金の流入を抑えようとする議論がなされています。

今週公開されたFOMC議事録の中でも、今まで全く言及を避けていたテーパリングについて、「アメリカ経済が目標に向かい、急速な成長を見せた場合、資産買い入れプログラム(国債を買ってお金を注入する作業)を減速させる議論をした方がいい」との記載がありました。

つまり、暗にテーパリングを匂わせる記載が初めてあったことを意味します。

2.過去のテーパリング

過去のテーパリングの例として、2008年リーマンショック後が挙げられます。

リーマンショック後、ゆっくりと経済が回復して5年後の2013年5月に、バーナンキFRB議長は、テーパリングを示唆しました。

この時、市場参加者は予想だにしない結果であったため、長期金利は1.9%台から3%台まで上昇し、株価も不安定となりました。

米国経済の回復に合わせ、テーパリングを2013年12月から開始し2014年の10月に終了しました。このマーケットの波乱により、実際の利上げは大きく遅れ、2015年12月となりました。

3.【検証】テーパリング時の株価推移

それでは、実際に検証していきます。

○2013年

まず、テーパリング示唆、そして実際にテーパリング開始された2013年の株価を見ていきます。

・S&P500(米国市場)

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年初来パフォーマンス +29.1%(1426→1848)

あのー、普通に右肩上がりじゃないですか、、?

確かにバーナンキ議長がテーパリング示唆をした5月は、1687から1560まで(−7.5%)ほど下がっているものの、普通に右肩上がりです。

なお、テーパリング開始時の12月は若干の調整はあるものの、暴落とも呼び難い推移ですね。

○2014年

続いて、実際に国債買い入れ縮小が進んだ、2014年を見ていきます。

・S&P500

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年初来パフォーマンス +11.5%(1845→2058)

この年も実際に国債の買い入れが縮小したにもかかわらす、右肩上がりです。

○2015年12月〜2019年

ここからは、金利上昇が噂された2015年のみのデータを後回しにして、段階的に金利上昇を行った2015年12月から2019年までの株価を見てみます。

・S&P500(米国市場)

画像4

金利上昇時は黒線で示した期間です。これまた右肩上がりのチャートです。

○意外な2015年

最後に金利上昇が始まる前の2015年を見ていきます。

・S&P500

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年初来パフォーマンス +2.1%(2058→2102)

ほとんど成長してません。なんなら2016年1月6日の週足を含めると、マイナスです。

この年は、金利上昇は年末にあったものの、実際に国債の買い入れ縮小などは行われていません。

FRBの保有資産減少及び政策金利引き上げ懸念で株価が調整してます

つまり、ここでわかることは、噂で株は売られ、事実では株は買われるということです。

4.まとめ

噂で売られ事実で買われている

ここまでの結果をまとめると、実際にテーパリングが行われた後や、金利引上げ開始後は、一時的に調整はあるものの株価は上昇していました。一方、金利上昇懸念や噂が大きく囁かれていた2015年は株価は軟調もしくは下落基調でした。

これを、現在の2021年に当てはまると、テーパリング示唆の段階、つまり噂や懸念が広がっている段階といえるので、短期的には調整局面といえるでしょう。テーパリング時、金利引上げ開始時には、買いを入れるべきかなと思います。

テーパリングといっても、「長期的な期間」を要することを頭に入れておく

過去のテーパリングを調べてみると、テーパリング示唆から金利上昇の終了まで2013年から2019年と6年の期間を要してます。

テーパリングは、時間軸の中で一点のみに集約されるのではなく、長い期間の中で様々なストーリーを織り込みながら、株価に影響を与えています。

テーパリングが始まった!!売りだーーとか、金利が上がる!!売りだーーとかではなく、長期間の中で起こりうるストーリーを想定しながら、立ち回る必要性があるように思えます。

全体的に見ると株価右肩上がり

調べてまず感じたことは、2015年以外総じて株価が右肩上がりだということです。最近の株式市場は、テーパリングに過敏になりすぎのように思えます。

私は、買い増しはしないものの、現段階ではホールドでいいのかなと思います。

小ネタ

実は、日経平均も調べてたのですが、2013年までは米国市場に追随した株価推移だったものの、2014年からは、アベノミクスの影響で相関性がなく参考になりませんでした。アベノミクスが株価に与える影響が素直にすごいと思ったのと同時に、ある事実が他国にどう影響を与えるかを考えながら、調べることの難しさを痛感しました。




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