すずめ 歌ってみたに込めたかったこと。

こんばんは。此村です。
本日20時に映画 すずめの戸締まり主題歌、
すずめの歌ってみたを投稿しました。
どうしても今回は生の反応が見てみたくて、
ソロの歌ってみたでは初めてのプレミア公開をしました。
来てくださった方、ありがとうございます。

動画はこちら。

唄…此村柊和
Mix…syu-goさん
イラスト…みかんすけさん
動画…黒兎さん
コーラスガイド制作…catixMさん
祝詞…ツッピーさん
台詞協力…syu-goさん
              アサガオさん(一部コーラス)
              はなやまさん
              @るた。さん

すずめの戸締まりってどんな話?
(映画観たことある人は飛ばしていいよ)

九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。
彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。
なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…。
扉の向こう側からは災いが訪れてしまうため、草太は扉を閉めて鍵をかける“閉じ師”として旅を続けているという。
すると、二人の前に突如、謎の猫・ダイジンが現れる。
「すずめ すき」「おまえは じゃま」
ダイジンがしゃべり出した次の瞬間、草太はなんと、椅子に姿を変えられてしまう―!
それはすずめが幼い頃に使っていた、脚が1本欠けた小さな椅子。
逃げるダイジンを捕まえようと3本脚の椅子の姿で走り出した草太を、すずめは慌てて追いかける。
やがて、日本各地で次々に開き始める扉。
不思議な扉と小さな猫に導かれ、
九州、四国、関西、そして東京と、日本列島を巻き込んでいくすずめの”戸締まりの旅”。
旅先での出会いに助けられながら辿りついたその場所ですずめを待っていたのは、
忘れられてしまったある真実だった。
すずめの戸締まり公式HPより

公開されてすぐぐらいに1人で映画観にいったんですけど、見終わったあと感想を誰かと語りたいのに相手がいない!!っていう感情と、いやでも1人で行って良かった!(後半大号泣だったため)っていう感情がごちゃ混ぜだったこと、
物語が扱うテーマが「震災」という重たいものだっただけに、自分の足元がふらふらと覚束なくなるような感覚になったことが強く記憶に残っています。
それまで予告だったり、SNSだったりで「すずめ」の冒頭を耳にしてはいて、「あー、なんか流行ってるんだなぁ」くらいの気持ちだったのに、本編では歌は流れなくてインストとコーラスだけだったんですけど、その余りの良さに「この曲めっちゃ好き!絶対これ歌う!」ってなって。
ああしたい、こうしたいってこだわりを詰めこんでいたら、気付けば沢山の時間が過ぎていました笑
形になって良かったぁ。

冒頭にセリフをいれた理由

もちろん本家様が1番なのは承知の上で、今回冒頭にセリフを入れさせていただきました。
協力してくださった、ツッピーさん、syu-goさん、アサガオさん、はなやまさん、@るた。さん
本当に本当にありがとうございました。

「かけまくもかしこき日不見(ひみず)の神よ
遠つ御祖(みおや)の産土よ
久しく拝領つかまつったこの山河
かしこみかしこみ 謹んでお返し申す」

映画を観た人は何度も聞いたセリフだと思うのですが、このセリフは開いてしまうと災いが起こるとされる(映画では地震でしたね)後戸を閉じる際、草太が言っていたセリフです。
予告で、すずめの曲の冒頭とともにこのセリフが使われているものがあって、それをどうにか再現したいと思ったのが発端でした。
こういう風にしたい!と思ったとき、「このセリフをお願いしたい!」と頭に浮かんだのがツッピーさんだったのですが、持ち前のチキンを発揮してなかなかお話しにいけずにうじうじしていたのはここだけの話🤫
当たって砕けろの気持ちでお願いしたら、快く引き受けてくださって、神様かと思いました。
他にも耳をすませばざわざわと聞こえる色んな人の、「おはよう」や「いただきます」や「ごちそうさま」や「いってきます」などの朝の様子のセリフ、そして特に「いってきます」を次々聞こえるようにしたのは、私が映画を観たあと、Twitterで沢山の考察を目にしたから。
特に、「震災の日は平日だったから、いってきますは言えてもただいまを言えなかった人が沢山いたのではないか」という考察には、劇中であれだけ「いってきます」「いってらっしゃい」がでてくるのに「ただいま」がなかったことに、「あぁ、だからか」と納得する気持ちと共になんともいえないやるせない気持ちになりました。
映画の幻想的でありつつ、どこか物悲しい雰囲気(それだけではないけど)を歌ってみたという作品のなかでも再現できないかと考えた結果、あのような冒頭になりました。
よーく耳をすますと、色んな人の朝の様子を覗き見しているような気持ちになるので、冒頭部分だけでも聴きごたえあると思います💭
「ざわざわとしか聞こえない予定だけど…」と説明し、半ば巻き込む形だったにも関わらず、快く色んなセリフを録ってくれたsyu-goさん、アサガオくん、はなちゃん、るーちゃん本当に本当にありがとうございました!!

動画をイラストができていく過程にした理由

これは私の解釈なのですが、「すずめの戸締まり」は主人公である鈴芽の成長物語であると同時に、開いてしまったあちこちの後戸を閉じてまわるという大きなテーマ、そして抜けてしまった要石・ダイジンの存在、椅子に姿を変えられてしまった草太の行く末、また、鈴芽をとりまく様々な人にとっても鈴芽の冒険を通して自分自身の境遇や気持ちを整理していく、いわば「不完全だったものを完全にする(近付ける)」物語だと思っていて。
オリジナルの動画にするならどんなイラストでどんな動画がいいだろう、ストーリー調にしようか、1枚の絵で歌詞だけいれてもらおうか、と色々考えたなかでふと思い浮かんだのが、
1枚のイラストができていく様子を丸ごと、動画にしてしまおうというものでした。
イラストの白紙から完成するまでという過程が、さっきの私の解釈「不完全を完全にする(近付ける)」に似ているような気がして、もうそれだ!って…。
そうと決まればお願いする絵師さんなんですが、今回は絶対みかんすけさんにお願いしようと決めていました。今までも何度か歌ってみたイラストを依頼したことがあるのですが、私はみかんすけさんの描くイラストの雰囲気と風景が大好きで大好きで…。
今回は特に人物ではなく風景をメインにと考えていたので、依頼を引き受けていただけてとても嬉しかったです。ただ、今回はラフの状態から完成までの全ての過程(ラフ前の下書き→ラフ→線画→下塗り→完成。線画だけでも何枚もある。)を素材として私にくださいとお願いしたので、絶対めんどくさかっただろうなぁ…。みかんすけさんも神様やったんちゃうかな🤔

そして動画!!

今回の動画は私のなかで信頼と実績のくろうさちゃん。(キャッチコピーみたいになった)
普段から仲良くしてもらっていて、私の伝えるのが下手くそな「これやりたい!」を汲んでくれるとっても素敵な動画師さんなので、今回は絶対に彼女にお願いすると決めていました。
今回依頼した内容はざっくりと、
・イラストができていく過程を動画にしたい
・全体の雰囲気は優しい、柔らかいものにしたい
の2つ。
しばらくして、くろうさちゃんから「一旦こんな感じ」って送られてきた動画見てびっくり。動いとる👀え、ん?動いてる…。すっっご…。
動画を依頼する少し前、Twitterで「タイムラプス的な感じの動画にできんかな~できたらいいな~」みたいなことを呟いてたことを覚えててくれて、軽率に好きってなった。もう魔法やんこんなん。
あまりの素敵さに一旦もらった数十秒の動画を何回も何回もループしました。
完成品も、色がついていく過程だったり文字の出方だったり、光の加減だったりがすごい素敵で、鳥肌たった。やっぱりあなたが神様(n度目)

忘れちゃいけないコーラスガイド

突然ですが、私はめちゃめちゃコーラスやハモリを聞き取ることが苦手です。
普段の歌ってみたもハモリをmix師さんにお願いして生成してもらうことがほとんど。
けど、この曲はコーラスもりもりだったので、これはさすがに生成できない。そんでもって自分で歌いたい。そこでコーラスガイドを制作していただきました。
いっぱいあった…難しかった…
私は実家に住んでいるので、部屋から何度も聞こえる録音の様子に家族はとても迷惑したと思いますww
ゴメンテ。
あと、どうしても私には出ない低いコーラスがあったのでそこは台詞も協力してもらったアサガオくんに、「ちょっと助けてもろて」ってしました。(さすがにこんなにフランクには言ってないけど、似たようなもん)
巻き込まれ大事故にも関わらず本当にありがとう…🙏
コーラスガイドを作ってくださったcatixMさんもアサガオくんも神様。(何人もいる🤔)

最後に

投稿するまでドキドキのそわそわだったんだけど、
無事に形になって、投稿できて本当に良かったです。
今回は私の、「これやりたい!」を沢山の方の協力のもと動画にすることができました。
「これやりたい」「あれやってみたい」って思ったときに、協力してくれる人がいるって恵まれてるなぁってありがたいなぁってしみじみと感じました。
関わってくれた人はもうみんな神様です。もちろん聴いてくれる人や今、ここまで読んでくれてるあなたも。ありがたや……🙏
この歌ってみたが沢山の人に好きになってもらえる作品になりますように。

2022.2.11
此村柊和

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