
身弱なのか身強なのか
命理学(四柱推命、子平推命)を勉強していて避けて通れないのが命式の格局を見定めることです。
しかし命式は一見では外格なのか内格なのかはわかりません。
一見や感覚だけで決めてしまうと喜忌を間違ってしまうので論理的な数値計算と格局を定めるルールに従うことが大切です。
一見では分からず間違えやすい命式を一つあげてみます。
辛 乙 庚 乙
巳 酉 辰 卯
(乙)
右から年月日時とします。
一見すると日主の乙が庚と辛の官殺に取り囲まれているので身弱のように見えますが実際はそうではありません。
それではこの命式の五行(木火土金水)のエネルギーを数値で見てみましょう。(蔵干は透派のものを採用しております)
この命式は日主の乙と月干の庚が干合して倍加で増えそうですが、この庚は年干の乙とも干合をしております。したがって妬合の形となり庚は倍加で増えることが出来ません。
地支を見ると辰と酉の合があり月支と日支が働いていないのがわかります。
このように天干と地支を整理すると次のような五行の点数となります。
辛 乙 庚 乙
巳 酉 辰 卯
(乙)
木(比劫)2干1支 6点 強 ←月令
火(食傷)0干1支 0点 弱
土(財帛)0干0支 0点 弱
金(官殺)2干1支 4点 平
水(印綬)0干0支 0点 弱
官殺に囲まれているとはいえ月令を得た日主は強く官殺と2点差があり日主の方が優勢とみます。
しかし一番強いものが日主とはいえ官殺との点数差が2点しかなく、しかも官殺にも取り囲まれていますので従旺格にはなれず内格となります。
したがってこの命式の格局は内格の身強であり、喜神は日主を弱める食傷、財帛、官殺(火土金)となり忌神は日主を強める印綬、比劫(水木)となります。
この人の話では水である壬申の年に交通事故に遭ったり壬の大運が来た時に病気になり通っていた大学を辞めたそうです。
交通事故の原因は信号のない横断歩道を左右の確認をせず慌てて渡っていたところ走ってきた自転車と衝突したとのことでした…忌印綬の判断力の低下を象徴している出来事です。
病気は忌神の強いところに出ますので木を象徴する神経やメンタルの病気だったということです。
水生木で忌神を育ててしまったのです。
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