見出し画像

そして僕達は巡り会った

かなり歴史があり思い入れのある曲です。
作曲自体は2004年1月、未完成のまま17年間放置されて完成しました。
私にとって最も大事な曲の一つなので、その経緯をまとめてみます。

ボカコレ2023夏REMIX部門で16位を頂きました!
ありがとうございました!

ちなみに瞬間3位の記念スクショです!


概要

  • 2004年:作曲、ただし前半部分のみで未完成。その後17年間放置。

  • 2021年1月:17年前のデータを発見、形にして初投稿。

  • 2021年5月:17年の時を経てフル版が完成。

  • 2023年8月:有料音源でリメイク。

経緯

2004年、作曲

私は約20年前、2002年~2004年頃にちょっとだけ作曲をしていました。
当時は作曲と言っても標準MIDIを打ち込んでチープな音を鳴らすだけで、ろくにアレンジもMIXもしていない「曲の原型」を作るだけ、ボカロもなかった(使えなかった)のでインストのみ、という状態でした。

「そして僕達は巡り会った」はその頃に作った曲の一つです。
当時10曲ほど作った中で最終盤に作った曲の一つであり、メロ・コード進行・リフなど当時もっとも完成度の高かった作品でした。

ですが、この曲のMIDIを打ち込んでいる最中に仕事が忙しくなり、結局前半だけ打ち込んだあたりで作曲行為自体を停止してしまいました。
その後、2021年までの約20年間は音楽活動からは完全に離れており、何なら作った曲自体も忘れ去っていました。

つまりこの曲は、約20年前の集大成的な作品でありながら未完成のまま放置されていた曲だったのです。

ちなみに当時はこんな感じで、テキストにMIDIノートを打ち込んで標準MIDIを鳴らしていました。

2021年1月、再会

2021年1月にハードディスクの奥底に眠っていたデータを発見、今のPCで鳴らす事に成功しました。
さらに初音ミクの体験版をDLし、歌って貰う事にも成功。

この瞬間は、言いようのない感動に包まれたことを覚えています。
忘れ去っていた記憶が蘇るだけでなく、人の声で歌って貰える感動!
過去の趣味として埋もれていくはずだった曲が新たな形で生まれ変わった瞬間でした。

すぐにモバイルボカロを購入、標準MIDI音源に重ねて簡単な動画を作って作品として完成させました。
それがコチラです。
今聞くととてもチープな音でバランスもガタガタですが、私にとっては17年前の残骸に命が宿った作品、まさに17年の時を経て巡り会った作品でした。

2021年5月、フル版完成

その後しばらくは、ただ昔のデータにボカロを重ねて形にするだけで満足していました。
数か月もすると音を良くしたくなり、色々と勉強・工夫し始めました。
そこそこの音が作れるようになってきた時に、いよいよこの曲をフル曲にしよう!と。

そうして2021年5月、完成したこの曲のフル版がこちらです。
17年前に未完成で止まっていた曲、頭の中だけにあってこのまま忘れ去られるはずだった曲が完成した瞬間でした
今でもこの瞬間の感動は覚えています。

この曲に対してはたくさんの反応を頂けて、この曲をきっかけに繋がった方も多いと思います。
これが、私がDTMer/ボカロPとして活動を本格化していくきっかけでした
この曲がなければ、今の私はなかったと思います。

2023年8月、リメイク

2021年5月のバージョンでは全て無料音源、というか、PC付属の標準MIDIなので非常にチープな音です
その後に有料音源を買いそろえ、DAWの正しい使い方も覚え始めました。

この曲は約20年前の私の代表曲の一つなので、ちゃんとした音源でリメイクしたい!と思い続けていました
が、思い入れが強い分なかなか取り掛かることができず、しかも季節の縛りもあり気づいたら冬を2回も越していました。

これじゃいけない!と思ってターゲットを決めたのがボカコレ2023年夏です。
季節も違うし場違いなREMIX部門なのですが、自分のお尻を叩くために決めました。

結果として、2年間のDTMスキル、有料音源、人の繋がりを全て込めた最高の作品に仕上がったと思います

さらに2023年8月31日、初音ミク誕生祭に合わせてミクバージョンを作成しました。
ボカコレは動画で遊んだため、こちらの方が落ち着いて曲自体を楽しめるかと思います。

最後に

約20年の時を経て、私の頭の奥底に眠っていた楽曲が新たな命を得ました
当時の自分に教えてあげたいです。
一人っきりで作って、誰に聞かせる訳でもなく自己満足していた作品が、こんなに立派な形を得たよ、たくさんの人に聴いて貰えているよ、と

タイミングとしては季節外れになってしまったのですが、ぜひ楽しんで頂けると幸いです。

最後に歌詞を掲載します。
歌ってみたい方ぜひ!(キー変更などもお気軽にお問い合わせください)

歌詞

そして僕達は巡り合った / 詞・曲:ピロッシー (PiroP)

あぁ、思えばあの日々も
遥か彼方、白い記憶の中
ほら、続いてた足跡もすでにかき消されてた
振り返れば、今は昔

僕はただ与えてただけ
今はその意味さえもなくて

ほら、見上げた空に雪が一片
僕は瞼を閉じた…

そして僕達は巡り合った
降り注ぐ雪の下で
温かな手が、柔らかな記憶が
全て包み込むように―――

雪の中、凍えてた日々も
闇の中、怯えるだけの日々も
全てはこの日のため
僕は静かに眼を開けて…

ほら、舞い散る雪がキラキラと
まるで全てを照らすように―――

I've lost my way and fallen into the white
But now on the hand covered with the warming heart

君を守るよ、君に伝えたいよ
この温もりの中で

そして降り注ぐ雪の下で
果てしない闇の彼方で
僕達は巡り合った
全てはまるで雪のように融けて行くよ
白い過去も、記憶も

全て温かな手が
全て包み込むように―――

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?