蜃気楼(Rionさん・ボカロ民族調曲投稿祭)
Rionさんの楽曲「蜃気楼」を和楽器アレンジさせて頂きました!
原曲からガラッとイメージを変えた和楽器アレンジ!
Solaria&可不のツインボーカル化!
Rionさんと一緒に作った2番の歌詞を新たに追加!
和楽器アレンジ&ツインボーカル化は私が一方的に作ったのですが、「2番の歌詞」はRionさんと相談しながら作りました。
今回はその歌詞を中心にまとめます。
Rionさんの原曲
2024年8月5日投稿の「蜃気楼」です。
8月5日は、サイバー攻撃により停止していたニコニコ動画が2か月ぶりに復活した日。
その「お帰りなさい」イベント=ぼかえりの気持ちを込めた楽曲です。
ボカロ民族調曲投稿祭とは
そーだーさん主催のボカロ曲投稿祭。
民族調の楽曲を作って投稿しよう!というイベントです。
経緯
私から「アレンジさせて下さい」とお声がけしました。
そもそも、Rionさんとは「何かコラボしたいですね」とお話していました。
そんな中でRionさんの「蜃気楼」を聴いて、ふと「和楽器」「2人の掛け合い」が思い浮かんだのです。
ざっとドラフトを作ってRionさんにご了承を貰った後、2番の歌詞に関してはご相談しながら作っていきました。
2番の歌詞
曲全体の構成が見えてきた時に「2番の歌詞をどうするか?」をRionさんと一緒に考えました。
ぼかえりを残す?残さない?
まず、原曲の「ぼかえり(ニコ動お帰りなさい)」のメッセージを残すか?残さないか?
実は当初、私は「ぼかえり」のメッセージを膨らませた2番を考えていました。
ですが、Rionさんから以下の「返しの句」のお話を聞いて、ニコ動から離れた一般的な歌詞に方向転換しました。
楽曲のテーマ
原曲のテーマとして、古今和歌集や伊勢物語の短歌
「君や来し我や行きけむ思ほえず 夢かうつつか寝てか醒めてか」
が引用されています。
この歌は男女の密かな逢瀬に関する歌ですが、Rionさんの原曲ではこれを男女に限らない儚い思い出「蜃気楼」として用いてニコ動の喪失感を表しています。
今回のアレンジでもそれを踏襲して2番の歌詞も「男女」ではない儚さを表すことを考えました。
返しの句
そのあたりをRionさんにご相談した所、「君や来し~」の返しの句があると。
「かきくらす心の闇にまどひにき 夢うつつとは世人さだめよ」
実はこの返しの句、古今和歌集と伊勢物語で少し異なります。
古今和歌集
「かきくらす心の闇にまどひにき 夢うつつとは世人さだめよ」
(世間は勝手に決めて下さい、私たちは私たちで決めましょう)
伊勢物語
「かきくらす心の闇にまどひにき 夢うつつとは今宵さだめよ」
(今夜再び会って想いを確認しましょう)
伊勢物語の方を使うと完全に男女の歌になってしまうので、古今和歌集の方を採用しました。
2番のテーマ
あらためて返しの句を読み返すと、男女だけでなく「様々な形の心の闇や悩み」ととらえられるな、と考えました。
特に、我々のような創作者が直面する「悩んで迷って、世間の評判に振り回されて」という状況に繋がるな、と。
そこで、2番の歌詞を1番と対比させて「明けない夜」「悩み」「足掻き」「儚い願い」と表現しました。
もちろん男女の意味にもなるし、そうではない別の形の意味にも捉えられる形になったかな、と思います。
まとめ
このように、Rionさんと一緒に2番を膨らませました!
アレンジは原曲のテーマを踏襲しつつもガラッと変える事で、Rionさんをリスペクトしつつ私らしい曲に仕上がったと思います。
Rionさんの原曲ともども、ぜひお楽しみ下さい!
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