楽曲の数字の分析は難しい
楽曲を投稿した際、その再生数などの反応に一喜一憂しますよね。
「これまでより多かった!嬉しい」「今回は少なかった…残念…」など。
ただ、そのような数字って単純な大小では語れないんですよね。
「分析は難しいよ!」という話と「私はこう考えてるよ!」の一例をまとめてみようと思います。
前提
私の書く文章全てに共通の前提です。
プロやそれに準じる方、音楽を生業とする方、既に有名Pやランカーの方、それを目指して研鑽されている方は対象外です。
また、明らかにバズっている曲も対象外です。
そのような方々・楽曲に対して、私が語れることは何もありません。
あくまで私自身のような素人が趣味でやっており特に有名な訳でもない人・楽曲のみを想定しています。
YouTubeでの実例①
先日、とっても分かりやすい実例ができたので紹介します。
実際の数字
下の2つは、私が2023年5月にYouTubeに投稿した2つの楽曲です。
どちらも過去曲のボーカル違いバージョンで、オケも動画も同じです。
これを見て、どちらの方が良い結果だと考えますか?
ミク&可不の方が、再生数や高評価が多いから良い?
flowerの方が、再生数に対する高評価の割合が多いから良い?
細かく見ると…?
実はこの2曲は、投稿の仕方が違います。
flowerバージョンは、Twitterに投稿した後に、約3日間のYouTube広告を入れました。
ミク&可不バージョンは、Twitterに投稿せず、6日間のYouTube広告のみ。
それぞれの反応を分けたデータがコチラです。
実例①から分かる事
Twitterからの反応は、広告からの反応に比べてとても良い
再生数は広告期間に比例しているだけ
キャラクターの差が大きい?
Twitterからの反応が良い事は、感覚的に理解できると思います。
知り合いが聴いてくれた方が、高評価が多くなりますよね。
広告からの反応では、ミク&可不の方がflowerの約4倍の評価を頂けています。
以前から言われてますが、YouTubeではミク様は圧倒的に強いらしいです。
いずれにせよ、合計の数字だけでは分からない要素がたくさんある事が分かりました。
全く同じ曲なのに、ボーカルの違いとTwitterに出すか出さないかだけで、こんなにも傾向が異なるのですから。
YouTubeでの実例②
「広告の反応ではミク&可不の方が高評価が多かったのだから、そちらの方が良かったのでは?」と思いませんか?
そう簡単には言えない、という実例をお見せします。
実際の数字
YouTubeに投稿した楽曲「そして僕達は巡り会った」と「分かんない」の反応数です。
いずれも過去曲のリメイク、Twitter投稿後にYouTube広告を入れました。
再生数が2倍違いますが、これは前述の通り単なる広告の差です。
毎日の再生数と高評価の増え方をプロットするとこのようになりました。
横軸が再生数、縦軸が高評価数です。
どう見えますか?
何となく「分かんない」の方が高評価が多そうに見えますが、どちらも順調に高評価を頂けているのかな…
細かく見ると…?
「そして僕達は~」の最初の方がガタガタしてますね。
拡大してみましょう。
高評価が増えたり止まったりしています。
特に、1200~1800再生の所ではほとんど高評価を貰えていません。
これは何かと言うと「YouTube広告の設定の違い」です。
投稿の順番は、先に「そして僕達は~」、その後に「分かんない」でした。
最初に「そして僕達は~」の広告を出した時に、広告の設定を色々と変えたのです。
実は、以前はなかった新しい設定が増えていたんですよね。
それらを調べて再設定したり反応を見て調整したり…と四苦八苦したのが、この増えたり止まったりです。
いやぁ、全然高評価を貰えなかった時は焦りましたよ…誰にも刺さらなかったのか…と。
設定を見直したら、ちゃんと高評価を頂けるようになったのでホッとしました。
「分かんない」はそれらが分かった後に広告を出したので安定しているのです。
実例②から分かる事
広告の設定次第で反応は大きく変わる
「広告を出したら、後は曲の出来次第で反応が貰える」なんて都合のいい事はありません。
「広告の設定が上手ければ反応が貰えるし、下手なら貰えない」のです。
余談ですが、「広告を出さなければ条件は同じか?」と言うと逆です!
広告を出さないと、むしろ他のよく分からない条件に左右されるのでもっとばらつきが大きくなります。
どうやって分析しよう?
結局、「単純に再生数や高評価が多ければ良い」なんて簡単な事ではなさそうです。
じゃあどうすればいいか?の答えはないのですが、「私はこう考えています」という一例をご紹介します。(これが正解という訳ではありません)
自分が何を求めているか?
まず、これが一番大事だと私は考えています。
自分がどうなりたいのか?そのために何の情報を知りたいか?それをどのように入手するか?
知り合いを増やしたい、交流を広めたい →TwitterなどSNSからの反応
有名になりたい →知り合い以外からの反応
少なくてもいいから誰かに刺さって欲しい →コメントなど特別な反応
単純に大きな数が欲しい →広告や宣伝、広報活動の効果
などなど。
完璧な数字の切り分けや分析は困難なので、自分が欲しい情報にフォーカスして見ていくのが現実的、と考えています。
私自身の実例
下図は私のニコ動のこれまでの投稿楽曲です(左上が最新、右下が初期)
このデータを見てどう思いましたか?
見る人によって、何を見るか?どう考えるか?が全く違うと思います。
私は次の目的を持って数字を見ています。
■交流を広めたい →いいねの人数
私の場合、有名になりたい訳ではなく趣味人としての交流が一番の目的。
だから割合ではなく「いいねの人数」が増えている事を見て喜んでいます。
最初の頃は数人にしか届かなかったけど、それが数十人に増えて行って、今や100人以上に届いている、と思うとありがたいですね…
■誰かに刺さって欲しい →具体的なコメント
コメントは数ではなく、一つ一つのコメントを読んで喜んでいます。
一人で複数のコメントを打てるので「コメント数」の大小は気にせずに、リアルな感想の一つ一つを噛みしめています。ありがとうございます!
■知り合い以外への広がり →Twitterのいいね人数との比較
Twitterのいいね人数と比べると大きく変わらないので、あまり知り合い以外には広まっていないな、と考えています。
が、私は有名になりたい訳ではないから、無理に広がらなくてもいいかな、とも思っています。
■見ていない数字:再生数、マイリス数、いいね率(いいね数÷再生数)
再生数はほぼ見ていません。
ニコ動の再生数は広告・イベント・周りの環境に大きく影響を受ける数字であり、私としては何の判断にも使えない数字だと思っています。
そのため、再生数を分母とした各種割合にも興味がありません。
実はマイリス数も見ていません。
使い方が千差万別のため、分析には使いづらい数字だと考えています。
例えば、私自身はブクマとしての利用のみであり、曲の評価とは無関係です。
たぶん、マイリスが多い=ニコ動のヘビーユーザーに届いている、という事だと想像していますが、私自身はそういう方のみにターゲットを絞っているわけではないから気にしていません。
つまり私はニコ動では「いいねの人数だけを見た後はコメントを読んでニヤニヤしてる」なんですよね。
「交流の広がりをいいね数で確認して、交流を広げるためにTwitterで活動」が私の基本行動です。
加えて、一般リスナーの忖度ない反応が欲しい場合は、YouTube広告でアプローチしています。
知り合いでない方からの反応は自信につながりますね…ありがたいです。
「再生数に価値を感じておらず見ていない」という事が、私が他の活動者さんと大きく異なる点でしょうか。
後は「楽曲の出来、クオリティ、音楽の実力」を数字で見ようとしていない、という点も特殊なのかも…
再生数を気にしていないから躊躇なく広告を入れますし、交流を広めるためには宣伝活動もします。
私の数字の見方はかなり特殊だとは思います。
が、趣味でやっている方の中には、本当に求めている物は再生数ではない、という方もいらっしゃるんじゃないかと思ってます…いかがでしょうか?
まとめ
再生数などの数字は、単純に大小だけでは判断できない
自分が何を求めているのかを意識して数字を調べると良いかも
来月のボカコレで悲喜こもごもあると思いますが、その数字が自分にどのような意味があるのか?本当に求めている物なのか?一度振り返ってみてもいいかもしれませんね。
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