見出し画像

【「航空学生」という選択②】

地連の方に勧められた中卒での入隊はやめ、地元の普通高校に通うことのなったのですが、今回は高校3年間での私が経験したことと行った準備について書いていこうと思います。

夢を語ると出てくること

私が進学した高校は曲がりなりにも進学校の部類に入る高校でした。(でも、浪人して大学行く人が多くいましたので、僕はそうは思ってませんでしたが。)
周囲の期待に反して、高校に進学しても私の夢は変わることはありませんでした。
でも、高校3年間は実際に航空学生に合格するまで反対され続けました。

まずは、両親です。
親にしてみれば、誠に残念な息子だったと思います。(今でも親不孝ですが。)
「なんで、よりによって自衛隊?」
まー、そう思うのも無理ない。
今は災害派遣や人道支援など国内外で目覚ましく活躍している自衛隊ですが、当時は「税金泥棒」的な位置付けの認識の方が多かった。
実際、私が幹部候補生学校(奈良県)に在隊中、カウンターで食事をしていた隣のおっさんに「税金泥棒!」と罵られたことがあります。もう平成に入って10年以上経つのににですよ?高校進学時、昭和から平成になったので、当時の感覚では尚更です。
そして、何よりも自衛隊自体の存在目的。
乱暴に端的に表現すれば、武力集団です。
世間からそのような認識をされてる職に、喜んで送りたいと思う親は当時は少なかったと思います。

これは教師も同じでした。
上記の認識に加えて、高校が私立だったこともあって、大学に進学させることありき(対外的な大学への進学実績を向上させること)で進路指導がなされていきました。また、「パイロットを目指す」と言っても、戦闘機という方向ではなく、「民間のパイロットになった方がいい。そのためには大学へ。」などと教師の価値を押し付けてくるので閉口しました。
そして、「どうしても防衛庁(当時は防衛庁だった。)に行くなら、防衛大学校にしなさい。」と就職よりも大学(校)への「進学」を推してくるのでした。

そして、クラスメート
少数の友人は理解を示してくれました。
でも大抵は、
「は?何夢みたいなこと言ってんの?」
「お前じゃ無理、無理!」

と愚弄されてました。
でも、プロサッカー選手、実業家として有名な本田圭介さんもおっしゃてました。
「夢を語ると最初は称賛される。
  次に馬鹿にされる。
   最後はほっとかれる。
    ほっとかれるようになると、その夢は叶ったも同然。」

私も同じ経験でした。
最後は「あいつ、まだ戦闘機パイロットになりたいって子供みないなこと言ってるwww」と笑われながら、最後はほっとかれました。
でも、あの時笑ってたクラスメートはみなどこで何してるんだろうか?
ほっといてくれてありがとう。
俺は自分の描いた夢を叶えることができました。

自分の夢が周囲の温度と違う場合、その夢を口に出すと、一度は称賛されるかもしれませんが、ほぼ確実に反対や愚弄もされます。しかも、身近な人ほど強力な抵抗勢力になってきます。
そしてそのほとんどが、純粋に心配してくれている方々からなので、本当に厄介なのです。

今、ご自身の進路を迷っておられる若い方に僕が言えるのは、自分の進路を決める時、両親や教師の言うことは半分以下に考えておくこと。
アドバイスはありがたく受けておきますが、あくまで決めるは自分
そして、自分の人生ですから、決めた進路に対して自分で責任を持ちましょう。
つまり、選択した進路が正しかったと思えるように最善の努力をするしかないと思ってます。
これはあなたの人生です。決して親や教師の人生を生きてはいけません。

私は、自分の心から湧いてきた夢に対して周囲から反対や愚弄をされましたが、その度に「俺の人生だ。俺の幸せは俺が決める。」と思ってひっそりと必要と思われる準備を始めました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?