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それが私のWings


はじめに


こんな気分の時にはこの楽曲を聴きたくなる……なんてこと、皆さんにもあるかと思う。
悲しい時、嬉しい時、ぼーっとしたい時、癒されたい時……。
シチュエーションは様々にあるが、皆さんはバンタンのどの楽曲をどんな時に聴くのだろう。
今回は私のことをいつも奮い立たせてくれる楽曲を紹介しようと思う。

あと、この記事5000字程あるので無理しないで欲しい。
長くてすまない。
本当にすまない。
悪気は無い。
まとめるのが下手くそなだけ。


Outro:Wings

最近アミになった人でもおそらく知っているだろう楽曲。
PTDのコンサートではメンバーがトロッコに乗って客席近くを回っている時に歌っていたあの曲。
EDMのアップテンポなビートが自然と体と心を跳ねあげさせてくれ、サビでは思わず口ずさんでしまうフレーズもあり、それがまた我々観客と彼らをひとつにしてくれるような感覚にさせるのだ。

アミになり始めた頃、YouTubeの日本語翻訳付きのlyric動画でひたすらバンタンの曲を流し見ていた時にこの楽曲と出会った。
当時、Dynamite、Butter、Permission to Dance、BTS,THE BESTしかバンタンの楽曲をiPhoneに入れてなかったので、気に入った楽曲があればそのアルバムをDLしようかなという目的で動画を漁っていた。
そこで一際私の心をくすぐったのがこの楽曲。
元々EDMが好きだと言うのもあるし、楽曲自体の疾走感と爽快感が私にハマったのだ。
ボーカルラインパート(サビ前からサビにかけて)のメロディも覚えやすかったのも要因だろうとは思う。
Fly~♬ってサビに思わず合いの手を入れて叫びたくなる。

この楽曲がアミにとってどんな立ち位置にあるものなのか、どれほどの人気があるものなのかは全く知らないけれど、いかにもコンサート映えしそうな楽曲。
やるならコンサート中盤か若しくはアンコールとかかな。
イントロが流れてジョングクが歌い始めればキャーなんて歓声が聴こえるんだろうか。
クラップは絶対に欠かせないよなぁ。
紙吹雪や金テープが飛んでいそうだ。
みんなジャンプとかしちゃうんだろうなぁ。
まだ見たことも無い彼らのコンサートの情景を思い浮かべつつ、歌詞は後回しでとにかく何度も聴いたのを覚えている。

一通り聴きまくった後に歌詞をちゃんと見てみようと思った(遅いとか言わないで)
というのも、洋楽とか日本語以外の楽曲の全てに言えるのだが、私は最初からは翻訳を見ない。
楽曲そのものを自分の中の感覚でまず捉えたいから。
その曲を聴いてあるはずのない記憶の情景を思い浮かべるのが好き、というのが一番なんだけれども。
故に、上記に記したようにWingsの場合は私の中の彼らのコンサートを勝手に想像した。

完全にTMIだが、他に例を挙げるとすればBEに収録されてるSTAY(長いから飛ばしてもいいよ)
夏のある日、散歩をしていればポツポツと降り始めた雨。次第に雨足が強くなり、近くの軒下で雨宿りをする2人の登場人物。
しばらく様子を見ていれば、しめった雨の匂いを纏った風が吹いてきて、少しずつ曇が動き、日差しが差し込んでくる。
1人がその日差しの眩しさに目を細めていれば、もう1人の登場人物に急に手を引かれ、軒下から天気雨の中へと飛び出す。
あとはよくわかんないけど、2人で笑いながら走り抜ける青春ストーリーみたいなそんな情景(最後雑なんだよ)(ちゃんとやれ)
アウトロはまるで雨上がりの空の下、雨水で潤った葉から雫が一つポツリと落ちるような印象を受ける。
この場合は勝手にMV制作をしている。
それが全然歌詞にリンクしてはいなくてもいい。
ただ単純に自分の中の第一印象を大事にしたいだけなのだ。


さて、話を戻そう。
Wingsのサビの英詞ではタイトル通りwingって単語もあるし、fly highって単語が出てくるから高く羽ばたいて昇りつめるみたいな意味合いがあるんだろうなと思っていたが、深堀したら私の思っている以上のエネルギーがこの楽曲には込められていた。

花様年華は軽く履修した(物語の展開やある程度の時系列の把握程度)ので、何となくこれも他の楽曲のように物語にリンクしているところはあるのだと思う。
そう……だよ、ね???(訊くな)(そして急に不安になるな)
けれど、一旦それは無視。
花様年華シリーズの楽曲はどれも物語に当てはめようとすればどうにでもなるのは分かるけれど、彼らの楽曲はそれ単体でも十分過ぎるくらいにメッセージ性が強く、一つ一つちゃんと意味を持っているからだ。

これは、彼らが苦難の末に我々アミと共に手を取りその翼を広げて誰のものでもない、誰の評価も無へと返すような自由な高い高い空へと向かう物語……と捉えた。
でも、これはバンタンが単純に羽ばたいていくだけの歌ではない。
これは聴き手側の私たちにもそれが出来る、誰だって自由に飛んで羽ばたいていい、誰も誰かを縛ることなんて出来ないし縛られる必要も無い。
そして、彼ら防弾少年団の名の由来を少なからずこの楽曲から感じとったし、岐路に立つ人に向けたバンタンからの応援歌だと私は思った。

また、『永遠に逃げられるなら』というテヒョンが歌うフレーズ部分。
決して逃げることは悪いことではない。
僕らもそう思う時もあるよ、と言われたような感覚。
そして、その道を選ぶことも勇気がいる選択であること、頑張ることだけが正義ではないとも肯定されているようで、聴き手の様々な心情に寄り添っているのもとても彼らの優しさを感じた。

めっちゃいい曲じゃん!!!!!!(クソデカボイス)
これは完全に私の持論なのだが、名曲こそアルバム内に隠れていると思っている。
そして、Wingsは紛れもな名曲で、愛されるべき曲じゃないか!!!と、特にソースも根拠もなく思ったのを覚えている。
実際どうなのかは今もよくわかってないけど、多分人気曲だよ、これ。
だよね……?(だから訊くのをやめろ)



心が折れた日


それは2022年の1月だった。
世界から当たり前を奪った新型コロナウィルス。それに私も苦しめられていた。
Twitterで私を知っている人は存じ上げているかもしれないが、私はクリニックで看護師をしている。
第6波がやってきて正月明け辺りから急増するコロナ患者。
必然的に私の職場も日に日に忙しくなり、それに伴い仕事量もどんどん増えていき、私だけじゃなく一緒に働くスタッフや医師も満身創痍だった。

誰が悪いわけでもない。
だからこそこの忙しさの怒りのやり場もなくて、ただ毎日の仕事をこなすことに精一杯。
インフルエンザの流行だったら冬を越せばどうにかなると思っていたりもしたけど、コロナはそうじゃない。
年中蔓延しているし、型を変えては我々に猛威をふるってくる。
どれだけ頑張って仕事をこなしても、終わりが見えない状況に自分の中の張り詰めていた糸がプツリと切れた。

このコロナ禍で医療従事者や福祉関係の離職率はさらに上がっているのはご存知だろうか。
多分大半の方の原因は私の心が折れたことと同じなんじゃないだろうか。
ただでさえ人の命に携わる仕事。
責任感はあって当然でみんな仕事をしている。
その中で未知の病原体とのこの戦いで常に医療現場は逼迫。
離職率が上がったり、職員の感染によりマンパワーが不足したりで、更に現場の逼迫が進むという悪循環は避けられないでいた(幸いにもうちの職場はみんな辞めずに今もお仕事してますが)
けれど、国からは劇的な打開策をもらえず、あーしろ、こうしろと指示を出されるだけで増え続ける業務。
(別に政府を批判したい訳じゃない。
まぁ、机上の空論だけで物事を進めるのはもう限度があるんじゃないかとはこの時は思っていたけれど、お役所仕事の方々も各々苦労があったのだろうとは今なら冷静に考えられる)
そして急増する理不尽な叱責や暴言の数々。
受診する大多数は至って普通というか、善良な方々なのだが、追い込まれてる時はこのような一部の方々の心無い言葉に凄く傷つくことがどうしたって増えた。

いつ自分が感染してもおかしくない状況、医療従事者だからと自由に出歩けず、家族にも制限を強いる生活。
先の見えない不安感と連日の激務によって蓄積された心身の疲れが「私は一体何をしているんだろうか」という極論へと私を追い詰めた。


そんな日だった。
仕事が終わり帰宅する車の中でタイミングよく流れてきたのがWingsだった。
歌声を聴きながら、何十回と見た日本語字幕の歌詞を思い出せば、目が潤んだ。
途中でやばいと思って近くのコンビニに車を停車させてからは、1人車の中でボロボロと涙を流して泣いたことを今も鮮明に覚えている。

大袈裟かもしれない。
けれど、私は間違いなくこの曲に救われたのだ。


私のWings


私のバックボーンに興味のある人なんていないかもしれないが、軽く話させて欲しい。

私は小学生の頃に出会った医療系ドラマで看護師を目指すことを決めた。
そして、その夢はブレないまま看護の専門学校に進学した。
単純に人の役に立つ仕事がしたかったというのもあるが、高校生の頃に親が離婚した事で、手に職を持つことが女も重要になるのだなと感じたため、有資格者で食いっぱぐれのない人生を歩むためにも看護師はうってつけだったのだ。
先を見据える高校生……とても可愛くない(それはそう)

資格を取ってからは途中病気を患って休職したりもしたが、無事再起し10年以上看護師として現場で働いてきた。
大変だし、辞めたいと思うことも人並みにはあったけれど、それ以上にやりがいを感じていたし、どの職業診断でも天職であると表示されれば尚更この仕事が好きになった。
仕事が好きで楽しい。
私の看護師人生は本当にこれに尽きるのだ。

そんな中、仕事でここまで心が折れたことがなかったので、Wingsを聴いた時は推しであるユンギさんのlyricに頭をバシッとはたかれたような感覚になった。

お前が選んだ道だろ なぁ ビビるなよ


好きでやってきた仕事を苦しい、辛いと思ってし
まった自分に、今こそ自分を信じてあげる時だと言われた気がした。
天職だと思ってやってきたこの仕事を、自分のその自信を何故今になって信じられないのだ、と。

そっと寄り添ってくれるようなMagic Shopや00:00ではきっとダメだったんだろう。
Wingsだからこそ踏ん張れたのだと思う。
自分で歩き出す為に必要な力加減で背中を押してもらうような感覚がそこにはあった。
そして、自分の選んできた道を間違いだと思いたくないという私の心の奥底の感情をサルベージして突きつけては

ほら、まだいけんだろ?
やってみせろよ。

そう、推しが笑って煽っているような気さえしたのだ。
そして、信じてやってきたことが無駄じゃない、無駄にさせないと、思わせてくれた。
今こそ踏み止まり、もう一度、自分の力で飛ぶ時なのだ。

不格好でもいい。
浮き沈みがあってもいい。
低空飛行でもいい。
自分なりに、
自分らしく、
自分の空を飛び回りたい。

それが、私のWingsだ。



さいごに


自分を信じるって、言うは易く行うは難しだと思う。
実際、自分がちゃんと出来ているかと言われれば、どうなんだろうかと考え込んでしまう。
けれど、一瞬でも自分だけにエネルギーを注いであげられるのであれば、それはもう自分の事を信じていると言ってもいいし、自分で自分を大事にしている証拠なのではないかと私は思っている。
そう、自分を信じてあげることは、自分を愛すること。
Love Myselfだと私は思っている。
わぁ!素敵に纏まったね!!!(お黙り) 

いうて、まだ私はグラグラした弱々しい基盤に今にも滑り落ちそうなLove Myselfの精神をユラユラとぶら下げているだけの人間なので、偉そうには多くは語れないのだけれど。
まぁ、今出来ていなくても残りの人生でそれが出来ればいいし、完璧に出来ていなくても後悔しない程度には自分を信じて自分を愛せたのならばそれで十分かなとも思っている。
プラスして、自由に自分らしく自分の空を飛べていたのなら、それはもう、最高の人生だったと思うのだ。

あああ、思想が飛躍しすぎている。
でも、そんなことを思いながら、大好きな仕事が待つとんでもなく慌ただしい職場へ私はまた出勤していくのです。
奪われた以前の日常が、早くみんなの元に戻ってくることを祈って……。


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