ネタバレの話

※はじめに。ネタバレの話ですが別にそれに対して是非をどうこう言う話ではなく、あくまで自分の感じたことですので賛否含め他の意見は求めていません。自分の考えです。そしてそうとうひねくれて屁理屈なので、聞き流してください。

※ヴァイオレット・エヴァーガーデン、呪術廻戦をまだ見たことなくて、これから見たいなと思っている人でネタバレを気にする人はこれから先を読むのをやめてください。おれと同じ目にあいます。


ちかごろ、エヴァの映画最新作が公開されたことでネタバレという言葉をよく目にするようになった。かくいう自分はエヴァは知らないのでどこ吹く風だったが、ネタバレに関しては人一倍敏感だとは思う。昔ドラクエXをやっていた時に、親父もやってたのだが、彼にver.2 で出てくるクロウズの正体をネタバレされたときは本当に萎えた。そのことで、これから先自分が体験するはずだったストーリーも面白さが8割減になるくらいには萎えた。これはあからさまなネタバレだったが、最近になって思ったことがもう一つ。

在宅勤務のお供にyoutubeを見る生活も随分となじんできた。様々なジャンルをそれこそ見ているけど、そこで目に留まったのが

ヴァイオレット・エヴァーガーデンを泣かずに見られるか

というもの。その動画では、作中でも1番感動する10話を泣かずに見られるのかというオープニングで始まっていた。出演者の2人の芸人さんはそれこそ大号泣でその回は終了していたが、他にも似たような企画をしているyoutuberが何人か居たように思う。これにとても違和感を覚えた。というか、俺ならこんなにお膳立てされたら泣けるもんも泣けへんと思ったし、実際自分が初めて同作品を見た時もそうだった。感動する作品で、周りの人たちからの評価もとても高かったのと同じくらい、「10話がやばい」という事をめちゃくちゃ言われた。別にそれを言った人に対してどうこういうつもりも本当にないし、そう言われてじゃあ見てみようってなる人間の方が大多数だと思う。けど自分は偏屈なので「10話がやばい」と言われた時点で完全にその作品に対しての先入観を持ってしまうことになった。1話を見ても2話を見ても「10話がやばい」がずっと頭から離れず、ああ、この作品の大目玉があそこに待っている…といういわばなんの驚きも楽しみもなくなった消化ゲームとなってしまった。作品を楽しんで見進めて色々思うとかよりもっと前の段階で始まる前に終わってしまったような感覚だった。似たようなことが呪術廻戦でもあったように思う。7話だったか8話だったか(狗巻棘が初めておにぎりの具以外の言葉を喋った回)が超良かったという事を言われた記憶がある。それを言うな…身構えてしまうから…。ヴァイオレットの方は特に周りからの評価がとても高く、個人的にもめちゃくちゃ楽しみにしていただけに、「10話がやばい」は致命傷だった。

ネタバレと言うのは本当に人それぞれで基準が違う事は明白だし、俺もその是非についてどうこう言うつもりはない。野暮である。別に俺だってリアルタイムで作品を熱心に追いかけていたわけでももちろんないので、ネタバレをするな(「10話がやばい」は俺の中で大いなるネタバレだった)!などという愚かなことは毛頭言うつもりもない。うまく取捨選択するのはこちらの役目である。今回は俺が失敗した。そんなことで見る気を失くすくらいなら、もっと予防線を張っておくべきだった。なので作品の良さを知っている人はアピールはしていくべきだと思う。ただヴァイオレットさんのように1クールにまとめられた作品の中で、一番の山場があそこにあるぞ!と先にお膳立てされたのは参った。俺個人としては、他の何を差し置いてもそれだけは言わないで欲しかったという一言に尽きる。けどこんなことで嘆いてる人間は少なくとも自分の周りでは見たことないので、自分はかなり偏屈でマイノリティだということは自覚している。

そういうことを、ほぼ有給消化のような在宅勤務のyoutubeサーフィンをしていて思い出した。ヴァイオレット・エヴァーガーデン10話を泣かずに見られるのかという回をもう一度見た。芸人さんと一緒に今度は俺もめちゃくちゃ泣いた。10話はやばい。まだ見たことない人は見たほうがいいよ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?