君にまつわるミステリー

いつも歌詞の考察を思いつくときはこうなんか急にその曲が気になってきて、仕事も手に付かなくなってという、

あー、これあのヤツきたな

という自分の中で定番の波があります、ぴろうです。

今日はアニメ「氷菓」の後期のEDテーマ

「君にまつわるミステリー」について考えていこうと思います。

作詞:こだまさおりさん

歌:佐藤聡美さん、茅野愛衣さん

まだ原作も読み切れてないのであくまで現時点の感想で、だから今考察とか書いちゃっていいのかなあとか思ったけど、まあ原作を読んだ後にまた考察見返して、違う風に聴こえればそれはそれで面白いなと思ったので今日書きます。雑多に書きます。

とりあえず歌詞に入る前に。13話、夕べには骸に、からちょうど変わったのか。疾走感があってPOPなメロディーだなあと思ったし、ホームズとワトソンを意識したアニメーションはとても可愛くて、入りはそこだった。前期のEDのしっとりしたのとは対照的に明るかったので、これは好きだなーと1回目から思った。

1番は千反田、2番は伊原がメインボーカルを担当する形になっている。声優さんはそれぞれ佐藤聡美さんと茅野愛衣さん。正直この作品を見るまで特に意識はしていなかったけど、氷菓をみてから一気に好きになった。やはり声優さんはすごい。だめだ、整理するためにも普段の流れに戻ります。

1.Aメロ

2.Bメロ

3.サビ

4.Aメロ

5.Bメロ

6.サビ

7.Cメロ

8.大サビ

これでいきます。

あ、まって、とりあえず全歌詞おいておく。


君にまつわるミステリー

全体のニュアンスとして、片想いではなく、両想いではあると思うんだけどお互いに言い出せないというか、探りあってるころ合いの、むずむずする関係性をイメージするととても感情移入できたので、それもポイントでした。これは作詞者の腕だなあと思った。一度聞いてから、考察見てもらっても面白いかもしれません。


1.Aメロ

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普段ならAメロ~Bメロって括ってたんだけど今回はそうしなかった。なぜならAメロが強いな?と思ったから。だから分けて考えたいなと思って。あとは1番と2番でメインが違うので聴こえ方も違う。これは面白いなと思った。考えたら当たり前なんだけど、意外と見落としてた。だからそれも意識してほしい。

始まりの一節は、混乱というかあたふたさを感じる。


感情のモンタージュ 誰が誰を呼んでる? 


言い得て妙だなとド頭で痛感した…すき。そしてこの次も素晴らしい。


振り向けば逃げてく視線感じる

気のせいじゃつれないよ アンテナは才能って言うでしょ


ここやばくない…?視線を感じたことに対して気のせいでしょとあしらわれる。それじゃつれないよ…視線に気が付く、アンテナを張ってるのも才能って言うでしょ…?この表現には脱帽です。それではBメロへ


2.Bメロ

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自分は相手の事を想っているけど、君は違うの?君もそうでしょ?そうだよね?という切迫したやり取りを


青春の温度差 今のうち正してあげるよ

明日解決するなら 今でもよくない!?


言われてみてえこのセリフ…。明日と今が対比になっている。Aメロからそうだけど、主観の視点がとても急いてる感じがする。悪い意味でなく、気持ち先行型と言いますか。駆け足になってる感じ。だから明日って遠回りするんじゃなくて、今でよくない?って。そこに持ってくるワードが解決。さすがミステリー作品の主題歌。このもどかしさを取っ払うワードに解決という言葉を選ぶのはセンスが光ります。だいすきです。


3.サビ

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ここはもうほんとにずるい。ずるいというワードチョイスがずるい。Bメロのお互いにもどかしくてもやもやするのを抜け出したいって気持ちを

明日解決するなら今でも良くない?の流れからサビで


君のミステリー 解いてみたい


と言う。この流れ鮮やかすぎませんか?約束された勝利とでも言いますか。

おれのミステリーも解いて欲しい。


ふくらんだ好奇心 トリックはないのに 気になるよ 興味深い

どうして?


このキラーワードの応酬すごすぎません?ここまで詰め込むとおなか一杯になりそうなもんだけど、そうは聞こえない。何か特別なキッカケがあったわけでもないのに惹かれるという点を、トリックは無いのに、という言葉で聞き手にわからせていく作者の強さ。ミステリー作品だからこそ、トリックはないのにというだけで全てわからせてくれる。凄すぎる。この歌詞できた時ガッツポーズ出たでしょこれは。


4.Aメロ

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2番に入りました。ここでは茅野さんがメインボーカルになって、歌の聴こえ方も随分変わった印象を受けた。


恋なんて正解じゃ君はまだ腑に落ちないね


これな。ミステリーという軸はぶれず、あの1番~で歌ってきたことを、恋なんて正解じゃ腑に落ちないという。解決に引き続き正解。しかし単純にそういうことではないらしい。恋ではないと?どこかアニメを彷彿とさせる言い回しです。


5.Bメロ

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ここ単体では俺はよくわからなかった。ちょっと歌詞を区切る所がおかしかったかな?Aメロを受けて、恋という正解では腑に落ちない。

だけど聞きたい、ほんとのとこ。

難しい顔して単純な駆け引き

教えて…

単純に教えて?っていう問答をしたのかなー?

この次もわからなかった。けどきっと待ってる!でBメロを締めた事だけは覚えておいてほしい。


6.サビ

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待ってると言った直後、2サビは1サビよりもより追いかける気持ちが前に出ている印象を受けた。

捕まえたい、君にテレポート、いちばん傍にいくよ


待ってると言ったのにどういう事やねん、がここで活きてくる


お手上げの好奇心 バカみたくはしゃいでごまかした好きな気持ち認めよう


いや、これを言うためのBメロの待ってる!で締めたとするならテクがやばすぎる。匠の技でしょこれは。2サビでこうグイグイいった感じをバカみたくはしゃいでごまかしたと言ったけど、好きな気持ちを認めようと。わかりました。受けて立ちます。


7.Cメロ

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2番までの勢いのある歌詞とは変わって、我に返ったような言い回し。


ゆれてる未来 自分次第だけじゃヤダよ


ここは、今まで主観でずっと語られてきた追いかける想い、それがこの先どっちにも転びそうな様を揺れてる未来と言ったのかなと思った。自分次第だけというのは、自分の気持ちを言い出すのか、また言わずに何事もなく過ごすのか。言ったら相手は受け入れてくれる、好転する。言わなければ現状から何も変わらない。全ては自分次第、それがやだよと。相手からもなにかアプローチが欲しいんだよっていう事なのかなと思った。


8.大サビ

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いや、この大サビすんごいと思うんだわ。普通、この2サビとCメロ受けたなら、俺なら大サビを絶対ハッピーエンドにしちゃいそうなもんなわけですよ。しかし、作詞のこだまさんはそうはしなかった。どうしたかと言うと、1サビと同じサビを繰り返した。2サビで好きな気持ちを認めようと言い、Cメロで自分次第だけじゃヤダよと言ったのに、最後にはやっぱりどうして君に惹かれていくかわからなかった。トリックはないのに。

ここで聞くずるいがまたいい。1サビとは重みが違う。

この切なさが最高に俺に刺さった。アニメの氷菓の最終話を見終わった時のような気持になった。これ以上何もいう事ねえ。最高です。

みんなも改めて、フルコーラス聞いてみよう。

ありがとうございました!

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