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音巡りノート

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お経、鐘や周囲の自然環境などが織りなす「お寺の音風景」を録音・収集するプロジェクト「音の巡礼」2020年9月〜2022年10月までの活動記録。
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2021年12月の記事一覧

マイ音の巡礼@京都(亀岡の水琴窟と智積院の朝勤)

音の巡礼ガイドの遠藤卓也です。10月以降少しずつですが、“音の巡礼っぽい旅”を再開しています。 11月は京都に行く用事があったので、少し足を伸ばして亀岡まで。以前よりお参りしてみたいと思っていた、曹洞宗 真福寺さんへ。 勝手に「音の巡礼地」認定! 真福寺さんではお寺の竹で民族楽器を作るワークショップを開催したり、フィールド録音のアーティストがお寺の水琴窟の音を録音していたり、何やら楽しげな音が聴こえてきそう。 勝手に「音の巡礼重要スポット」に認定し、押しかけてみました。

比叡山延暦寺へ ─『法華経』へのあれこれとともに─(後編)

朝のおつとめ ─薬師如来の佇まい──12/9(木)─ 朝のおつとめは7時から。外に出ると、初冬の朝の山のにおい。 おつとめが行われる根本中道は、改修工事中。外観は完全にプレハブ小屋。工事期間は、2016年10月からおよそ10年。本堂にお参りできる形で改修を進めるため、工事期間が長くなるそうだ。 本堂は鉄骨だらけ。工事の網もあちこちに垂れている。 お坊さんがおつとめをする<内陣>は、参拝者のための<中陣>より3メートル低い。これは天台宗の仏堂の古い形式で、仏さまと参拝者の目

比叡山延暦寺へ ─『法華経』へのあれこれとともに─(前編)

高野山の宿坊巡りから2年2019年10月、「奥之院萬燈会」と宿坊の朝勤を目当てに高野山へ。 宿坊は、趣の異なるところに泊まりたいと思い、無量光院、一乗院、三宝院を選んだ。法話が英訳付きの宿坊もあれば、仄暗い部屋の片隅で一人密かに同席させてもらっているような宿坊もあり、寺院によってまったく違った。 ああ、高野山にあるすべての宿坊に泊まりたい。 そして、次は比叡山、と決めてから2年。 今年やり残したこと…と、延暦寺へ行くことに決める。 「思想としての法華経展」@京都佛立ミ