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獅子に翼Ⅴ~23年前の私へ〜

2023年10月9日 獅子に翼V。
天気予報が間違っているとずっと思っていたけど、当日の天気は雨。まさかレインコートを着て寒がりながらグッズに並ぶとは思わなかったけど、そんなことすら幸せだった。

…とこの流れで、いつもと同様ライブレポのような感想を書こうと思ったのだけど…書けない。


レポにまとめてしまったら、獅子に翼が完結して想い出になってしまう気がして(本当に完結したのだけど)…まだあの空間にいたい気がして…書けない。


『せめて未来だけは…』を聴けたのが最高に嬉しくて、『SOPHIAなんか聴いてー♬』で黄色い歓声をあげるはずが、気持ちをメッシュに全部持って行かれたとかw。『wooz!〜GJ〜Yes!attention』が楽しすぎてはしゃぎすきたけど、最後はもう踵上げて踊れないほどだったとか。黒ちゃんの『Kissing blue memories』のベースソロが、芸術作品かと思う程のカッコよさだったとか。赤髪とか赤髪とか。

そんな一つずつの感想も本当は書きたくて仕方ないけれど、まだ書けない…ので、私の超個人的な感想を綴ることに。



獅子に翼。最高のライブだった。
たくさんの曲を聞きながら、SOPHIAと過ごしてきたことを思い返した。
同時にSOPHIAへ想いを寄せるたくさんの人達と、この最高の時間を共有していることが嬉しかった。

そして…SOPHIAが優しすぎて泣いた。

『自分たちに向いているベクトルでやるのは今日で最後にしよう。これからは9年間ずっと待っててくれた、もっと前から待っていてくれた人たちに向けてSOPHIAは存在していくべきなんじゃないか、ということで一つ、僕たちは卒業しよう。』

KURUKURU後のMCより

序盤まだ3曲しか聴いてないのに、あまりの優しさに崩れ落ちるかと思った。


私の中での長年のSOPHIAは「俺たちは俺たちでカッコよく生きていく。お前らも頑張れよ!」みたいなスタンスを貫いていた気がするから。それが私にとってのSOPHIAだと思っていたから。

復活後のSOPHIAが優しいことは知ってた。
でもそんなストレートに、ファンのためにSOPHIAが存在するなんて言われるとは。
もはや私の中では、コペルニクス的転回も同然!


嬉しさよりも驚きが大きくて、この気持ちどうしよう…と思う間もなく。その後の曲たちを思いっきり楽しんだ後、さらに優しいMCが続いた。

『自分たちに向いていたベクトルに別れを告げて、僕たちはもう1歩みんなに近づこうと思います。』
『SOPHIAを支えてくれている人たち、SOPHIAを大切に生きてくれている人たち、これからSOPHIAの音楽と共に生きようと思ってくれている人たちの近くに行きます。分かりやすく言うと、生まれ変わります、SOPHIAは。獅子に翼を終えて。』

新曲発表前のMCより

『それぞれがすごく守るべきものがある中で、何かを置いて、今日この場所、SOPHIAとの時間を取ってくれたんだと思います。たかだかライブに行きますの一言じゃすまないことは重々分かっています。だからこそ、僕らもみんなに一人一人届くように、本当にそこを考えて、やる意義があるんじゃないか。』        
『帰ってそれぞれの場所で、俺たちを感じながら戦ってほしいなと思います。現実的な距離は難しいこともあるでしょう。でも心の距離は、今までよりもずっとそばにいます。みんなのそばにいます、俺たちは。そしていつもこのステージ上で、あなた達が来れるのを待っています。ここにいます、俺たちは。』

ー僕はここにいるー前のMCより

MCを聞きながら、「SOPHIAに会う時間だけを生きる糧にしないでほしい」という23年前の言葉(後から雑誌で確認したら2000年のツアー時のMCの言葉だった)を思い出していた。


当時思春期真っただ中の私は、もちろんSOPHIAを生きる糧にしていて、この言葉を額面通りに受け取って衝撃だった。

でも今思えば、当時もこれまでも今も、きっと根本的なところはつながっていて。


 ”SOPHIAの音楽やライブに力をもらって、
 それぞれの人生を自分の力で生きてほしい” 

SOPHIAはずっとこのことを、変わらず伝え続けてくれていたように思う。


今だから思えることかもしれないけど。当時のあえて突き放したかのように表現してくれた言葉の裏には、本当は優しくて正直な、かつ真理が詰まっていたように思う。

そしてその後、年月を重ねれば重ねるほど、同じ意味のことを優しい言葉でSOPHIAは伝えてくれたように感じた。記憶があやふやだけど、生きる糧にしても良いと伝えてくれたこともあったかもしれない。


でも私の心の奥底には、どうしても23年前に当時厳しく感じた気持ちがずっと残っていて。

「SOPHIAと会える時間だけを生きる糧にしない」と自分にずっと言い聞かせながら、私は大人になった。

そうやってなんとか大人になった。「SOPHIAと会える時間が生きる糧です」なんて、もうとても言えない大人になった。だからこそ。

23年後の獅子に翼Ⅴという特別な場所で、「SOPHIAに会える時間を生きる糧にしてもいいよ」と、改めて優しく言ってもらったような気が勝手にした。
私にはそんな気がした。


23年前と今回のMCが私にはつながっていて、これまで過ごした日々が全部つながっているようで。
SOPHIAと過ごしてきた人生、本当にありがとう。
心からそう思った。



つい熱く書きすぎてしまったけど…

きっとSOPHIAからこんな優しい言葉を受け取れることができたのは、トイズのおかげ。

『僕らの愛すべきトイズファクトリー』というMCに合わせ、画面に懐かしいトイズのロゴが映し出されて、充くんが嬉しそうにその画面を見つめたことはずっと忘れない。
あまりの嬉しさに、興奮で友達と抱き合った。

トイズのCDを聞いてきたあの頃と同じように、これからもSOPHIAが、また私のかけがえのないものとしてそばにいてくれる気がした。

もちろん、永久未来続くものではないと分かっている。
だけど今、こんなにも幸せな気持ちを受け取れることに感謝したい。

『THANK YOU 獅子に翼』
みんなでエンドロールを歌って、5人が肩を組んで笑いあって。
充くんが「最高の景色やでー!」と叫んで、黒ちゃんが満足そうな顔で会場を見まわしていた景色は、私の人生の宝物。


新しい未来を ありがとう。


最後に。
「生きる糧にしないでほしい」というMCについて書かれている記事を獅子に翼の後にnoteで拝読して、やっぱりこの言葉はたくさんの方の心に残る言葉だったんだと思い、涙腺がさらに緩んだ次第です。

あと私、せっかく一曲目予想を当てられたのに(※前記事)ヒマワリを準備するのに手間取って、最初のサビでヒマワリを振り損ねたことだけが心残り。

「獅子に翼」本当に最高だった。
心からありがとう。