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ベット/レイズをする意図の明確化

I.valueかbluffで考えることの限界

No Limit Holde'mを始めたばかりの頃、"ベット/レイズにはvalueとbluffの2種類がある"というふうに教わりました。

valueとは、相手の特定のレンジに対してショウダウンで勝利する見込みのあるハンドでベット/レイズし、自手に負けている幾らかの相手のハンドにコールをもらうことでより大きなポットを獲得しようとするアクションのことです。

bluffとは、相手の特定のレンジに対してショウダウンで勝利する見込みのないハンドでベット/レイズし、自手に勝っている幾らかの相手のハンドをフォールドさせることでポットを獲得しようとするアクションのことです。

ポーカーを始めて暫くはvalueとbluffの2側面からアクションを考えていましたが、GTO wizard(500z basic solution)を使用した学習を進めていくうちに私はvalueとbluffの2側面で考えることに限界を感じ始めました。

以下がひとつの例です。

BTN vs BB 2BP
Hero is BTN with K♠︎T♣︎

Q♠︎T❤︎4♦︎(5.5BB)
BB x
BTN x

7♦︎(5.5BB)
BB b 4BB/f
BTN r 21BB

valueとは、相手の特定のレンジに対してショウダウンで勝利する見込みのあるハンドでベット/レイズし、自手に負けている幾らかの相手のハンドにコールをもらうことでより大きなポットを獲得しようとするアクションのことです。

bluffとは、相手の特定のレンジに対してショウダウンで勝利する見込みのないハンドでベット/レイズし、自手に勝っている幾らかの相手のハンドをフォールドさせることでポットを獲得しようとするアクションのことです。

私はvalueとbluffを上記のように定義しました。

BBの73% pot betに直面したBTNのK♠︎T♣︎のEQは48%であり、BBのベットレンジ内のA7sやflush draw, straight drawに対して、現状EQは優勢です。

126% pot raiseを返すことによって、K♠︎T♣︎が現状勝っているBBのハンドの殆どはフォールドし、K♠︎T♣︎が現状負けているQxの一部までもフォールドしています。

果たしてこのアクションというのは、valueとbluffの2側面だけで説明がつくものでしょうか。

本記事では、私が各ストリートにおいてベット/レイズの意図をどのように捉えているのか、ということと、均衡解におけるアクションの意図をどのように解釈しているのかを具体例を出しながら述べていきたいと思います。

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