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教職課程を通して感じたこと。

 私は、大学に入り教員になるため教職課程を専攻してきた。小学校と中学校にそれぞれ一か月間実習にも行き、願ってもできないような貴重な体験ができた。進路を選択する時期になり、結局のところ私は、教員という道は選ばなかったが、教職課程を通して学んだことはこれからの人生に大きく活かせるものである。

4年生に教職実践演習という科目を取り、これから教育実習に行く3年生の模擬授業を見て、評価するという講義を半年間おこなってきた。今回は、他人の授業を客観的にみて、気づけたことや学んだことを話していきたい。

 3年生の模擬授業を見させてもらい、私自身未熟ながらも評価をしてきたこの半年は、たくさんの学びや気付きに触れることができた。授業で一番優先すべきことは、受けている側の生徒のためになっているか、そのための手立てを教師側が分かっていて意識できているかだと思う。いい授業を行おうと、必死に準備を重ねて授業に臨むことは当たり前のことである。私自身も、授業を構成して実践する側の時には、授業という形を作るのに必死だったため気づけないことが多かった。今回の実践演習を通して、他人の授業を客観的に見ることで、この内容で本当に受ける側のためになっているのかという観点で授業を見る事ができた。板書の仕方、話すスピード・量、話し合い活動といったことで、どれくらい生徒を飽きさせず内容に興味を持たせることができているか。また、工夫した教材をどこまで活用できるかといったこともある。少なからず、今年の3年生は去年の私に比べてレベルは高く、参考なる点はたくさんあった。大したアドバイスになるかもわからない私たちの意見に耳を傾け、修正していこうとする姿勢が素晴らしかった。改めて社会人になるうえで必要なスキルだと再認識することができた。

 私が教職課程を通して一番成長したことは、行動に対して理由を考える習慣が身に付いたことだ。これがわかっていない教師の話を聞いていても、なんとなく腑に落ちることなく終わってしまう気がする。何故グループワークを行うのか、何故教科書を読ませるのか、何故その発問をしたのかといった根拠のある行動をしていかないと、本当に伝えたいことは、生徒に伝わらないことに気づけた。これは、世の中を生きていく上ですべての事柄に当てはまることだろうと思う。教材研究をしていく上で、一番時間を費やす部分は、事柄の理由を明確にすることだと考える。教科書に沿った内容だけをそつなくこなしているだけでは、内容も薄ければ、一コマの時間も余ってしまう。形式的なものに予備知識で肉付けして、よりよい授業になるように準備を行う。授業に出てきたキーワードがどんなものかわからず、生徒に説明できない状態だったら、生徒は不安になるだろう。だからこそ、目の前のことひとつひとつにしっかりと理由があることを忘れず、向き合っていかなければいけない。これから社会人になっても、役に立つことを、教職課程を通して学ぶことができた。

 私の今後の課題は、コミュニケーション能力をあげることだ。教師に限らず、人と上手く生きていく上で、必須になるこの能力はどこまでいってもゴールはない。常にコミュニケーションスキルを磨いていく必要があるが、まだ私自身伝えたいと思っていることを完璧に伝えれるほどのスキルも無ければ、語彙力にも欠けている。ちょうど令和2年の始まりにこのレポートを書いているということもあり、今年の目標を作っておこうと思う。今年は、本をたくさん読み、情報をたくさん自分の中にインプットする。インプットしたものを、ツイッターやYouTube、日頃の日記など様々な媒体を利用して、自分の言葉で表現していきたい。1年の終わりに自分を振り返った際、自分のコミュニケーション能力があがっていることを期待して精進したい。

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