ヒューム まとめ

人間が知覚できる対象は2種類
・【印象(インプレッション)】
 外界から刺激をもたらされた瞬間の印象
 例)リンゴを見て『赤い』と感じる
 直接感覚器官に訴えかける印象
  ⇒ ヒュームは【力強い知覚】と表現
・【観念(アイデア)】
 過去の記憶や想像によって呼び起こされる
 例)あのリンゴは赤かったな。と思い起こすこと
 印象に比べると、感覚器官から直接与えられた刺激ではない
 ぼんやりした印象
人間の認識は、この二つの知覚が結合したり加工されることによって 形成される

印象や観念の結合や加工には『想像』が必要
その想像の働きには【観念連合】なる現象が影響

観念連合は3つの原理が合わさったもの
・【類似】
 お互いに似た観念が想像によって結合する働き
 例)リンゴを見て梨を想像
・【接近】
 時間や空間において近い関係の観念同士を結合する働き
 例)リンゴを見ると八百屋さんの顔を思い出す
・ 【因果】
 お互いの観念の関係性によって結合や加工が起きる働き
 例)リンゴを食べて甘いと感じた経験から、リンゴを見ると甘いと感じる

・因果の否定
指を切った【から】痛いの【から】に関しては、
どう頑張っても知覚することができない

因果関係を構成する要素
・【接近】
 指を切るという行為と、痛いという感覚が近距離に存在していること
・ 【継起】
 原因と結果が時系列に並んでいること
 この場合、痛いが先にあって指を切るのでは、それが経験として蓄積しない
 指を切った後に痛いという感覚が発生する必要がある
・ 【必然的結合】
 指を切ったら『必ず』痛い。という経験のこと
 指を切って痛いときと痛くないときが混在していてはダメ
この三つの要素が満たされる経験を繰り返すことで、
それが習慣となり、最終的に信念に変わることで、
人間は本当はない因果を必然的なことだと信じ込む

・同一性の否定
自我とは 『連続性のない単なる知覚の束である』

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