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香ばしい人間観察vol.3拗らせサラリーマン

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最終学歴:某有名私立大学体育会。

一流企業勤めの父と一流企業を寿退社した専業主婦の母のもとに生まれ溺愛されて育ってきたので自己肯定感が異様に高く得体の知れない自信を醸し出している。サラリーマン家庭なので小学校受験ははなから念頭になかったものの母の煽てに乗せられ父の立派な背中を見ながら素直に勉強に励んで怒涛の中学受験戦争を難なく突破したおかげで「バカは嫌い」と真顔で言える程には選民意識を拗らせている。社会に出て上には上がいるということに気付き異様な万能感にやや傷がついて角が取れるなどしたが「しがないサラリーマン」と己を自虐しつつも腐っても一流企業のプライドは健在。顔がイケメンではないことが"唯一"の懸念点と自負しているが異常なコミュ力の高さとそこはかとなく漂う自信と学歴と会社名と顔も性格も良い学友や同僚たちのおかげで美女と飲み会やら合コンやらデートやらワンチャンできちゃったり長くは続かないものの付き合えちゃったりもしたせいで認知が歪んでしまいブスに異様に厳しくなったあげく爆美女と結婚できると本気で思ってしまっている。爆美女の最高峰は女優だが女優がイケると思うほど勘違いはしておらず女子アナくらいはいきたいと俄かに夢見た時代もあったが局アナは軒並み経営者に食われており西麻布のカラオケバーで泥酔していたフリーの自称女子アナとワンチャンするもタク代をせびられ憤慨。マッチングアプリで許容範囲内の女子大卒の可愛いマリパンを釣り上げるも開口一番「お寿司が食べたい♡」と言われ未読無視。女子大卒はクソだわと思いマーチ卒の紅パンを釣り上げるも友達のセフレということが判明し絶望。顔が可愛い友達は沢山いるものの結婚を考えるとラウンジ嬢などの水商売に足を突っ込んでいる女は論外だしインスタグラマーなどのちゃんとした職についていない女も論外。自分は顔面と性格を棚に上げ学歴と会社名に胡座をかいて良い思いをしてきたくせに若さと美しさに胡座をかいて良い思いをしている女を異様に毛嫌いするのは奴らは俺らと違って努力をしていないから。どこの馬の骨かもわからぬような得体の知れない女にほとほと疲弊してしまい最近の口癖は「マトモな女(※ただし美女に限る)が好き」。社内を見渡せばマトモな女がゴロゴロいるものの無駄に目が肥えてしまったおかげですまんけど全員顔面で足切り。美女以外に下半身が反応しなくなる勃起障害を患っておりやっぱり腐っても美女が良いと思い麻布十番で拾った三流芸能人を彼女にしようと思って出身大学を聞いてみたところ高卒ということが判明しいくら可愛くても流石に高卒は親が認めないし結婚はないわとウエメセで切り捨てる。学歴と気遣いと顔面とノリのバランスが良く自分と釣り合うのは結局CAだと薄々勘付いているものの結局CAと結婚したという凡庸なオチが気に入らない。曖昧な感情を抱えて夜な夜な飲み会に繰り出すとストッキングが伝線してブラ紐が見えている中の下くらいの女が胸を押し付けてきたり膝に乗ってきたり馬乗りになってきたり家に着いてきたりするので別にモテないわけではないしヤル女に困ることもないのだけど不味い据え膳は食わない主義な崇高で潔癖な自分が結構好き。ブスを異様に嫌うのは同族嫌悪なのか美女に固執するのはコンプレックスの裏返しなのかは謎だがやはり結婚式で大量の会社関係者や友人たちにお披露目することを考えると美女を妻にしたいという夢は捨てきれない。自分はお金目当ててで言い寄られるのを毛嫌いするくせに顔面目当てで美女に言い寄り体育会で培った粘り強さとお得意の営業力でクロージングをかける。まだ中身もよく知らないくせに好き好き言ってくることに不信感を抱いた美女が「私のどこが好きなの?」と問うと「顔が好き」と言ってしまうくらい素直で正直で純粋培養な一面も。しかし自分をトロフィーとしてしか見ていない未来のモラハラ予備軍感を見抜いてしまった美女はそっとFOして結局性格がひたすら良いブサイクな金持ちと結婚していき「やっぱ金かよ」とミソジニーを拗らせる。ピカピカの学歴と会社名とコミュ力と押しの強さで美女と付き合えたものの何故続かないのか何故結婚できないのか心底分からずさりげなく別の美女に聞いてみたところ「思いやりが足りないんじゃない?」と漠然とした答えが返ってきたが”思いやりが足りない男というのはセックスが下手である”という女の共通認識を知っているはずもなく”ほとんどの女は自分のセックスでイッたフリをしている”という不都合な真実にも気付いておらず孤高の独身街道を突き進むのであった。

※スパイスを散りばめて妄想を煮詰めたフィクションであり実在の人物は存在しません

※あえて読点も打たず改行もしていません。最後まで読んでくださった方お疲れ様でした。深呼吸してくださいね


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