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2018.1.5-2.3 その1 しんやさん

今年の初めから、友人と会うときには写真を撮ろうと思って、「写ルンです」を持ち歩いている。たまに忘れちゃったりするけれど、できるだけ撮っている。そして、写真を振り返りながら、今月どんなことを考えたかなぁ、ということを残していく。友人と話すとアイデアが得られることがあって、そういうのを書き残しておきたいという気持ちと、僕の大切な友人たちを少しでも紹介できたら、という気持ちがあって。今回の反省は、あまり撮り方に慣れていなくて、撮ったのに何にもわからない写真が多くできちゃったってこと。だから、全然写らなくて、今回残せていない友人には「ごめん」と言いたい。だけど、また会った時に撮らせて。
※トップの写真は、記録的な大雪だった日の谷中霊園

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しんやさん。素敵な綺麗なwebサイトが作れる人。写真も素敵。つくるものも素敵だけど、しんやさんの時間についての話や彼女との話を聞いていると感動的な気分になるよ。https://fspg.me/

僕らはもう8年ぐらいの付き合いだと思う。年々少しづつ、仲良くなってきている気がしているよ、僕は。この日はwebのことで相談があって、谷根千で会って、こーひーを一緒に飲みましたね。しんやさんと会うときは決まってほとんど僕がwebの相談をするときなのだけど、この日は、なんだか会ってすぐに相談に入るのは違う感じがして(僕が約束の時間のギリギリまで寝ていたこともあるけど)、店員さんに注文をお願いしたあとに、「(相談は)やっぱり一回、落ち着いてから後からでもいい?」って言ったら、しんやさんは「いいよ」って言ってくれた。

そのあと、落ち着いていきながら、最近どう?って話と年末に僕が少し気にかかっていたことを聞いたり、僕の最近の話をした(しんやさんと彼女とのこととしんやさんと彼女に起こった忘年会で出来事の話は震えてウルウルしたのを記憶している。僕の最近の話は、ドゥルーズの「シーニュ」っていう概念の話をだったと思う)。

結局そのカフェでは、そんなこんなで話をして、お店をでた。そして、共通の友人のマキさんが働いているエスノース・ギャラリーを覗きに行ったあと(マキさんは「その4」ぐらいで出てくる予定だよ)、なんだかこだわっている風で前から気になっていた珈琲屋さんに向かった。最初の写真はその向かう途中の写真。コーヒー屋さんに着くなり、あらためて、webの相談をさせてもらった。相談も十分に有り難かったんだけど、そのあとにしんやさんとAIの話ができたのも楽しかったし、有り難かったんだ。

相談の後、どっかのタイミングで、僕の当時の趣味であった「友達にお気に入り映画を聞く」ということを始めた。

しんやさんは「今はあんまり映画は観ないんだよね」と言って、「けど、学生の時に図書室で観ていた」という話をしてくれた。気になった僕は「その時にどんな映画を観ていたか」を聞いた。

ただ、なんだかそう質問しながら、そして、しんやさんが答え始めながら、なんだか「スタンリー・キューブリック」が出てくるような予感がしていて、脈絡なんて何もないのだけど、言いようもない予感がしていた。そしたらしんやさんの口からその名前が出てきた。

神秘だと思った。なんで、こんな偶然が世界に生まれるのだろうか。本当に僕は楽しい気持ちになった。

僕は楽しくなっちゃって、そのまま年末に観なければ!と思って観た「2001年宇宙の旅」の話をした。

「あれはすごい。今観ても、内容がすごいしっくりくるし、今、前面化してきているAIの問題についても描いているし、インターステラーがモチーフにしたであろう描写もあるし。でも何よりすごいのが2018年の僕たちが今観てしっくりくるものを50年前(1968年)に作ったってこと。ガガーリンが月に立ったのだって当時の数年前(1961年)なのに!そして、思ったんだけど、芸術すごい!キューブリックは、まさに今じゃん!って思えるイメージを50年前に描いた。この50年間の科学の進歩を実感している僕たちが、キューブリックが描いた世界になってる!すごいなって思う。だけど、もしかしたら、これは偶然一致したんじゃなくて、むしろキューブリックがこれからの科学が向かうべき共通のビジョンを科学者たちに示したんじゃないかって。そこに向かって科学が進歩してきたんじゃないか。そんな風に思うと芸術すごい!って思ったんだ」

とそんな長い話をした。しんやさんとの偶然の神秘とこの話をしたかったのも合間って僕は興奮していた。

そして、そのあと、ちょうど最近観た映画の話もした。そしたら、しんやさんもその映画観たことがある、と言ってくれて、(お、しんやさんと意外と映画の趣味が合っているのでは・・・!と思いながら)僕はその映画の中で、印象的なやりとりがあったんだ、と話を続けた。

そのシーンは、アラン・チューリング役の人が取調室で警察の人に「機械は考えるのか?」と訊かれて、「考える。けれど、人間のようには考えない。」と応えてから始まる問答のシーン。

「人は誰もがそれぞれ自分の考え方でものを考えることを知っている。同じ考え方で考えないことを知っている。機械も同じだ。機械は考える。けれど、人間のようには考えない。機械は機械として考える。」

と、そんな風なやりとりだった。「これに、僕は驚いた。」という話をした。

そしたら、しんやさんも「最近のAIの話、気になっているんだけど」って、最新のAI将棋の話とか色々してくれた。話はどんどん盛り上がっていって。すごい楽しかった。

そうこうして、僕は次の待ち合わせの時間がきて、お店を出ることになった。しんやさんもなんか和菓子買って帰るんだそうで、お店の前でお別れした。

そういえばね、あの後、一人で歩きながら「あれ?」と思い始めて、「AIをつくることを通して、反照的に私たちは自分たちの思考というものを捉えようとする。最近の現代思想は、祖先以前や絶滅(どちらも人間のいない世界)を通して、思考を考えている。そういえば、動物、植物、群れなど、人間は非人間を理解しようとしながら、自分たちの思考や存在について考えている。昔は神を理解しようとしながら、反照的に自分たちの生き方を問うていた。今は神じゃなくて、あらゆる非人間を理解することを通して、人間を考えている。人間は外部(思考不可能なもの)を理解しようとすることによって自身を理解しようとする生き物なんじゃないか。。。!?」という仮説に行き着いた。

これは、僕にとって一つの事件だった。しんやさんのおかげだと思っている。ここでになるけれど、一緒に話してくれて、ありがとう。

これからもよろしく。また色々と話をさせて。そして聞かせておくれ。

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次回以降登場予定の人たち。(っていうか、楽しくなってきちゃって、その1からすごい書いちゃった。次回からもしかしたら、一人づつ短くなるかもしれません。。このままだと、全員終わる前に次の現像になりそうだ。。全員まとめて一つの記事にしようと思っていたのに。。。)

その2(大地&ふーちゃん。医師兼予防医学研究者兼起業家(大地肩書き多い!笑)とアーユルヴェーダのエステティシャン)

その3(爪さん。仮面作家兼陶芸教室の先生。最近僕ら、アニメと表現の話ばかりしている気がする。)

その4(まーたいとマキさん。対話のファシリテーターと人類学研究者。ぼくら対話部です。)

その5(青柳さん。自然手技療法師。この日も身体のケアしてもらった。光具合!ごめん!)

その6(匠くんと蒼氏。人工知能開発にも関わる「意識」の哲学者と建築が専門の役者さん。)

その7(まきまど。都内科学館勤務の科学コミュニケーターさん。「へるめさん、何撮っているんですか、もー」というこの瞬間がたまらない)

その8(けだしょとえこぽん。紙の人と雑誌の人。二人の絶妙な空気感は一緒にいてもはや一つのリトリート。)

その9(せんとくんと対話部。せんとくんは伊勢の旅館の5代目で今は長野県小布施町DMO(地域観光推進組織)の立ち上げの人で、観光事業つくったり、町長と政策つくっている。)

その2へ、続きます。



喫茶店代か学術書の購入代に変わります。