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10代のおれ見ているか 水樹奈々さんが結婚したぞ


小学六年生だったある日、『舞空術が使えたら良いな』とか『ケンプファーはかっこいい』くらいしか考えてなかったおれの人生は、魔法少女リリカルなのはのオープニング映像を見た日から変わった。




タイトルロゴから連想されるコミカルでポップな印象とは裏腹に、物語の奥行きを感じさせる静かで情緒的な曲調。ソファーに座っている金髪ツインテールの儚げな少女。サビに突入してからの盛り上がり方。そして何より力強い歌声に心奪われた。

アニメ本編に入る前にもう一度オープニング映像を見てスタッフクレジットを確認し、この曲は『水樹奈々』という歌手が歌っていることがわかった。インターネットで『水樹奈々』について調べてみると、どうやら声優らしい。声優=歌手という認識が当時はなかったので衝撃的だった。さらに声優であるにも関わらず、新アルバムがオリコンチャート3位にランクインしたらしい。
次の日学校の友達に「水樹奈々という声優がすごい」みたいな話をめちゃくちゃしたのを覚えている。全く理解してもらえなかったけど。(たぶん話し方も相当気持ち悪いし相当嫌な言い方をしていた)

もちろんアニメの内容にも惹かれた。高町なのは(cv.田村ゆかり)とフェイト(cv.水樹奈々)を中心に繰り広げられるロマンシスや、『魔法少女』というタイトルからは想像もつかないSF的要素を多く孕んだ設定の数々。今の趣味嗜好の根本にはなのはがあると断言できる。


中学に入ってからは幸いにもにオタク仲間もできて、水樹奈々さんの話を沢山した。オススメの曲を共有し合ったり、日課となっていたカラオケで水樹奈々さんの楽曲をたくさん歌ったり、水樹奈々はかわいいorかわいくないで話し合ったり。最悪だった時期は「ルックスとか興味ありません…純粋にアーティストとして好きだが?」みたいなマウント取ったりしてた。カスすぎる。本当はルックスもめっちゃ好きだった。『シスタープリンセス』『七人のナナ』『ニニンがシノブ伝』など、出演作を手の届く範囲で沢山視聴した。

高専に入学してからはバイトも始め財力もついたのでたくさんライブに行った。ライブに行くと、好きな部分がもっと好きになった。マリンスタジアムで本物の打ち上げ花火をバックに『星空と月と花火の下』を聴いたときに流した涙はは恐らく人生で一番きれいな涙だったと思う。
楽しかった思い出も、恥ずかしくて思い出も、水樹奈々さんを中心に回ることが多かったのかもしれない。すべて素敵な思い出だ。


あの日なのはを見ていなかったら、今頃はまったく違う職種に就いていたかもしれない。あのときの感動がなければ、深夜アニメをたくさん見たり、ニコニコ動画に没頭し様々なコンテンツに触れることも、掲示板サイトに張り付いたりすることもなかったかもしれない。そう思うとゾッとする。一体どうなってたんだ...

改めて楽曲を聴いてみると、誰かと添い遂げる決心をした水樹奈々さんが打ち出す言葉は以前よりも深みが増し、より説得力があり心に響くように思えた。さらには歌手、そして声優としての魅力がより輝き出した様にも思える。
何があっても水樹奈々さんはおれにとっての青春であり、アイドルであり、憧れであることは揺るがない。結婚という一大イベントはそれらを再認識させてくれた。



水樹奈々さん、今更ですがご結婚おめでとうございます
これからもいちファンとして、応援を続けさせてください。


最後に最悪だった頃の日記を貼ります。

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いまも会社のデスクにフェイトのfigma飾ってるしこの頃から全く成長してないな

さようなら

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