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6年生になるともうダメなんだから!!!

ピカソプロジェクトのワークショップは、子どもたちによる「ひらめいた!」の瞬間を引き出すことをミッションとしています。
ですから、外部イベントに出かけるときは常にこんなことを準備しています
・子どもたちにとて楽しめる環境づくりや材料選びをする
・たくさんの問いかけと、チャレンジを促す導きを注入する
・行動や作品への褒めを多用して子どもたちのメタ認知の補佐をする
これだけで、感のいい子なら1回のレッスンで、自分の表現に自信をもって動き始めてくれます。

さて、すこ~し前の話です。

仲の良い6年生と4年生の姉弟がイベントに参加してくれました。
お姉ちゃんは弟のフォローやお世話に余念がありません。
「こうするんだよ」「これできる?」「きいてる?」
弟は、半分以上聞いていません。笑

説明&練習パートがおわり製作開始!

お姉ちゃんはずっと悩んで、小さなパーツを切り出しながら、ああでもない、こうでもない、こうすればこうだから…と配置を思いきることができません。

弟は「あ!いいこと考えた! 名前のローマ字を貼ることにする!」
と、聞いていないふりをして製作にさっさと入ります。
Eの文字が鏡文字になってしまったりもしたのですが「あ、間違えた。ま、いっか。」とどんどん突き進みます。

しばらくそれを見ていたお姉ちゃんが突然大きな声で言います。

「ほら!4年生は頭が柔らかいからどんどんアイデアが出てくる!6年生になったらもうダメなんだから!!5年生くらいまではできたけど、6年生になるともうダメなんだから!!」

それを聞いた弟君、特に気にすることもなく

「あ、こうしよ。お姉ちゃんもやってみたら?」

とどんどん進みます。
お姉ちゃん、こちらを見て

「ほら!!4年生はできるのよ!!!」

と訴えてきます。

「そうか~6年生でダメだったら先生とかどうしよう(笑)」
というと
「大人はいいのよ! 器用だし経験もあるでしょ! 6年生はダメなのよ!」
と6年生ダメ理論を繰り広げてくれます。

かわいい。

かわいくて仕方なくて、たくさんお話をしました。
結局可愛らしいデザインになっていって、途中からはどんどんひらめきが湧いてきて、時間いっぱい経過…残りは家でやる。という集中っぷりでした。

大人への道を踏み出す時にある12歳。

自分と他者の違いに気づいて葛藤していく時代を一緒に過ごせて、とても幸せでした。

また会えるなら、今度はどんな成長と葛藤を見せてくれるのかな。

また会おうね!

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