文字プロレスの知見共有(一部RPに関する彼是)

※最重要※

(前略) 多様性 正解がどこにもない 個人的所感 冗長、脱線しまくり 参考になりそうなところだけ (後略)
>追記 一部知り合い向けに書いた内容を当時のままnoteに移しました。

書いていて面倒な遊びだよな……と自分でも思いましたが、2-3時間やそこらの文字プロレスで時折生まれるベストバウトはシャブなので、目次を流し見て気になるところだけでもお目通しください。恐らく下に行くほど突っ込んだ内容になっています。それっぽく高尚そうなことを書き連ねていきますが個人の持論であり、言ってる本人も完璧にできていません。うっかり「こうするべき」という書き方をしていたらスルーしてください。んなものはない。

【概要】

10000字弱の雑記。読む速度が600字/分だとしたら15分以上かかるので、お時間あるときにのんびりご覧ください。

書いておきながら実践は難しそ~~~~!とも思いました。全部を頭に突っ込む必要はないですね……結局お互いが楽しめたらそれがHappyなので、楽しめる範囲で色々考えつつ、性癖と相性が合う人間とやればwin-win。筆者も性癖の当たり判定が異様に広いだけなの凡々創作マンで、ここに書いてることを全部こなせる超人ロールプレイヤーに遭遇すると興奮するってだけです。あと、こういう"描写ヂカラ"や"戦闘の解像度"を高め合うのも好きで。

見て来たケースが少ないため、クエノの平均/標準がどうなっているのかも分かりません。常識レベルのことだったら申し訳ない。ロール上手人は普段から意識せずやっていると思います。描写の項目はRPvPでも使える、かもしれない。表現の幅を広げるきっかけになればいいなと思います。

【目次】
▼まえがき
>書いてる人/前提
▼文字プロレスについて
>文字プロレス【名詞】/利点と欠点
▼文字プロレス考察
>(地の文)の表現
  ありがちなこと
>描写で考えていること
▼各種雑多な知見
>戦闘の考え方
>攻撃について(アクション)
  あると嬉しい情報
  表現方法
  予兆、溜め(チャージ)、予備動作の概念
  おまけの搦め手
>受けについて(リアクション)
  リアクションの種類
  采配と加減、勝敗
  攻防一体、時間の流れ、隙の有無
>レギュレーションや基準

▼まえがき

>>>書いてる人
クエノを触り始めたのが22年10月~の若葉、RPは8年近くやっている接ぎ木生物です。(2022.12.14現在)
PL発言ゼロ+PC交流のみでCPを成立させたり円満解消したり、殺し殺され、追加よそのこの突発ドラマ巻き込み、ドラマ完遂まで完結させる世界にいました。
ロールですべて解決してしまえると思っています。自我は添え物。でもPL相談の大事さも分かる、そんな感じ。ペラは極力控えたいが、この文量だと説得力は無い。
TRPG/定期ゲー/有料PBW、受動喫煙で名は知れど、実は知らぬ者。よってその畑の経験者とは根っこから考え方が違うかもしれません。

>>>前提
「1レスを100字:5分スパン~1000字:30分スパン」を1時間~6時間でやる文字プロレスで遊んでいました。5~20人のROMがいる中、1vs1~3vs2などのドンパチなど。相手に見られているエンタメとしてロールプレイを認識している節があります。
1000字まで来ると装飾や余計な情報まみれなので、ここではクエノの上限らしき200字を限度に考えていきます。

ちなみに、珍しい部類ではありますが「10文字くらいを10秒以内に連投し続ける速記式」も観測、経験しました。世界は広いな。相手が返信を書き始めてしまうため、手を止めたら死が見えます。垂れ流され続ける文字を咀嚼しつつ、相手が止まれば自分が返し始めるやり方は臨場感がありますが、クエノでやるとしたらチャット欄を縦に伸ばす必要があり、環境によっては難しそうですね。

▼文字プロレスについて

>>>文字プロレス【名詞】

TLでのすったもんだを見、複数の意味を持つひとつの用語があるのだなぁ、事故りそうだなと思ったので勝手にこう呼んでいます。毎度認識のすり合わせをされている様子を見ていると不便そうで……文章only戦闘を知らない人に「RPvP」と声を掛けて勘違いを招き、かといってRPvPあるよでついていったらアクティブシーンが始まるなどしたらどっちも幸せにならないので、PvPというワードをまず排除して分かりやすくしたい。統一しませんか!?

PvPはゲーム用語だと思っており、文字プロレスはゲーム要素ゼロのリアルタイムリレー小説かなって……なんでMMO"TRPG"で遊んでいるのにそんな話を? この話やめよっか……まあそんなかんじで、文字の持つ意味からの乖離も感じて。
そして何故プロレスかというと、あれは基本的に善玉と悪玉のロールがあり、試合中に起承転結が用意されている忖度の格闘技だからです。そのせいで「やらせ」「八百長」とも言われていて不憫なジャンルでもあるのですが、閑話休題。

⇒戦いの流れがあり
⇒お互いに見せ場を作ったら
⇒オチで〆るロールはまさに文字でやるプロレス。

(個人的にやる)流れとしては、
⇒戦闘の意思確認のつつき合い
⇒戦闘開始
⇒まずは勝ちを目指しに手札を数枚お出しする
⇒「見せ場、終わったな……」とお互い何となく察しあい、勝ち敗けやその他美味しい展開に誘導⇒締め括る

を、PL相談なしでやっていました。
が、途中の回避行動やエイムの成否などはチャットのダイスの神様に委ねる文字プロレスの民もいました。クエノにも同じようなルールの場所はあるみたいですね。ダイス結果で勝敗を先に決めてしまったり、やる事やったら最後に投げた結果で決着をつけたり……?

反応を見ていると、勝ち負けはお互い譲り合ってしまうから何らかの基準が欲しいという話もちらほら。まあわかります。相手に花を持たせがちなので、確かに体感勝率3割くらいな気がする。
結果がより面白い方に転がればお互いHappyなはずなので、譲ってもらう気配を感じたら遠慮なく勝ちを貰いましょう。困ったらダイス。

>>>利点と欠点

利点 ⇒ やろうと思えば何でもできるフリーダムさ、柔軟な即興劇やvPのシステムに縛られないロールができる点
欠点 ⇒ 制限やレギュレーションが無いため、「やり過ぎ」や着地点の迷走をしかねない&ロールの相性がある点

……などが考えられます。設定によっては、システムの縛りから抜け出すとめちゃくちゃ強くなっちゃう子、その逆になる子、いるんじゃないでしょうか。この話は後のレギュレーションの項で考えます。

ロールの相性は読んで字のまま、「伝える方法と読み取る方法」に大きな違いがあると、両者がストレスを感じる可能性があります。が、かなり大きくないと気にならない程度ではあります。言い逃れできない欠点なのでこれくらいで勘弁してください。
利点はそのままです。アクティブシーンを用いたPvPではステータスがあり、スキルがあり、APとターンがあり、マス目があり、数字があり、判定があり――TRPG勢のクリティカルやファンブルの話題は楽しそうで、"山場にやってくる予想外の運命がドラマを生んで良い"――のだと思います。推察です。エアプです。
一方で、文字プロレスでは「運の要素を排除した緻密な伏線張り」「展開分岐の提案」が出来ると思っています。

Ex.1)相手にナイフを投げて接近 ⇒ 避けた相手の隣を擦り抜け、壁に突き立つナイフを抜いて再度投擲
EX.2)妙な札を貼ったナイフを3回投げつけ、それが描く三角形をロル中で相手に示す ⇒ 入ってくれたら魔法の罠が発動、回避されたら不発
EX.3)任意のタイミングで逆転、道連れ、引き分け、逃走、連携、手当て、だましうちetc.
Ex.4)組み付きからの足払いや肘打ちなど、リアルタイムな体勢や細かい手足の位置関係、負傷を考慮した描写と駆け引きの数々(詰将棋みたいな楽しみ方?)

これはアクティブシーンでも再現できるのかな……分からない……経験不足と無知無知の無知で申し訳ない……とはいえ、やろうと思ったことは好きなタイミングで何でもできます。なによりステータスなどは関係無く、PLの采配次第で流れとして"画になる展開"に誘導できます。両者の息と性癖が合わないと難しくはありますが、欠点にも挙げた"相性"は何度か交流を重ねて行くうちに「相手はこう来るだろう、こう伝えたいのだろう」の理解が進み、それなりにシンクロ率は上がります。相手が既に知っている情報は描写しなくていいため、説明も簡略化されていくはず。

しかし最初の"合わない"の感覚は大事なので、何かを感じたら無理しないで早めに切り上げちゃいましょう。己の性癖を信じろ。諸説あります。


▼文字プロレス考察

説明下手なので、ここからは雑に流れで文字プロレスを考えていきます。バトルと関係無いところにも使えそう。

>>>(地の文)の表現

場所によって名称が違うようですが、とりあえず()内を"地の文"と呼びます。まず、文章の上手い下手の話は横に置いておきましょう。語彙力も必要ありません。あったらお得くらいで。
筆者は「装飾は程々に、短く分かりやすく」がスマートなロール教、できません分派の者です。クエノのチャットは短いロールを想定しているはずですが、たまに省略できずに分割した400字をぶち込む想定されていない困ったちゃんが紛れ込んでいます。筆者ですね。
受け取り手にも、読み取って咀嚼する労力というものがあります。それを軽減する配慮も大事だと思います。配慮して。
暗喩も使い方によっては「短さと装飾」を兼ねた武器ですが、下手にやると事故ります。何回やらかしたかな。

そんな感じで、過度に飾ったりすると本末転倒になるので、「なにが、なにで、どこを、どうしたか」を受け取り手が秒で理解できたら、もうスマートで美しいロールです。誇りましょう。

それよりも、「相手を引き出すロール」というのが大事だと思います。
また話が脱線しますが、先日クエノアドカレで先輩方が†神†と崇めるマスターの神たる所以をやっと知る事になりました。あの記事の「関係値」も気にしてください。

焦らず何度もエンカウントやお約束からの交流を重ねて、十分に関係値を貯めてから、さあちょっと踏み込んでやろうって時。ドストレートにぶっ込んでもいいですが、それまでの相手の仕草や言葉の端々にある価値観を拾って統合し、素材の味を活かして流れに持っていった方が、こう、物語で、良い。
ただその時の返信を考えるだけではなく、今までとこれからのストーリーを意識すると交流が進むにつれて充実度が変わってくると思います。

>ありがちなこと
さて、スマートさを失うものでパッと思い付くものといえば、古の者なら見覚えがあるかもしれませんが、鸚鵡(オウム)でしょうか。たまに見るのがこんな感じの鸚鵡です。

雑Ex) Aさん(涙を流しながら剣を突き出し~)
雑Ex) Bさん(涙を流しながら剣を突き出してきた相手に、笑いながら避けて~)

意外と見掛けるのでやっていると気付かないのかもしれませんが、前半は省略しちゃっていいかもしれない。自分の書いたことを把握しているAさん本人にとって、意味のある情報は「笑いながら避けて」いる部分だけなんですよね。もし省略すれば短く簡潔にお出しできる or 別の描写を突っ込む字数の余裕が生まれます。

例外として、「相手の"何"に対して、この行動を返したか」を示した方が伝わりやすい場合もありますので、軽く相手の行動を引用するのも大事だと思います。特に「行動が複数の場合」。この場合の行動とは、「一連の動きに含む行動の区切りひとつひとつ」です。

雑Ex) Aさん(涙を流しながら剣を突き出し、足を滑らせてつんのめり~)
雑Ex) Bさん(相手の涙を嗤いながら避け~)

なんか不穏になっちゃった。つんのめったことをわらってるんじゃない、泣いてるAちゃんを嗤っています。可愛いね。
こんな感じで「相手が必要としている情報は何かを考えながら描写する」「相手視点で書くと、咀嚼する労力が軽減できる」と考えています。また、「自分が受け取ると嬉しい情報をお出しする」ことも意識すると良いかもしれません。諸説あります。

>>>描写で考えていること

普段ざっくり考えてることを書き出した、取りとめのない連想一覧。
ここからまとまりが無くなってきます。お覚悟。

>戦闘に関係無くロールで気にしていること
 位置と距離関係 ⇒ 手が届く届かない、切っ先が届く届かない、数歩分の距離、間合いの外 など
 音 ⇒ 風を切る音、足音、その他攻撃の予兆 ⇒ どこから? ⇒ 背後、頭上、足元 など
 におい ⇒ 焦げたにおい、血のにおい ⇒ 見えない負傷の表現 など
 視線と視界 ⇒ 視界の外からの攻撃は物理的に考えて回避が難しい ⇒ 音などの相手に避ける選択肢を

>さらに踏み込んで
 次の一手を視野に入れた予備動作 ⇒ 身体の沈み込み、振り上げ、拳を引く など
       〃     攻撃 ⇒ 姿勢を崩す目的の攻撃 ⇒ 相手が無理な体勢を取ったら次で追撃 など
 周囲の様子 ⇒ モブの行動、環境的変化 ⇒ 風向き、物の損壊 など ⇒ 風向きは臭いや矢に影響したり

>ここまでくると考え過ぎか……?
 
時間経過 ⇒ 攻撃の反動や隙の有無 ⇒ 連続して何回動けるか ⇒ 相手が反応を返す余地はあるか?
 相手の行動の結果 ⇒ 手応え、感触 ⇒ 刃越しに伝わるもの、手応えで察せられる負傷度合い など
 体重移動、踏み込み、後退 ⇒ 予兆の一種、反撃、隙に関わるもの ⇒ 反撃させないための布石 など

ここまで考えてる人に出会うと大興奮ものなんですがさておき、考えていることが多いほど、良くも悪くも戦闘中に見ているものの解像度が高いです。そして、描写が死ぬほど伸びます……相手に要求する咀嚼する労力も増えます。お互いのやりたいことと相談、様子見、歩み寄りで。片方だけ解像度を高くしても空回るだけです。


▼各種雑多な知見

>>>戦闘の考え方

ターン制 ⇒ お互いの「送って」「返されて」の一往復
アクションとリアクション ⇒ 1レス(ロルワンセット)における「攻撃と反応」
APあれそれによるディレイ ⇒ 「時系列」や「時間の流れ」
アクティブシーンで置き換えるとこう、であればいいな表。

利点欠点で軽く触れましたが、アクティブシーンはシステムの縛りがあるお陰で、ある程度は戦況が数字で可視化され、明確な終わりがあります。一方で文字プロレスは様子見や見せ場も大事なんですが、時間管理も大事になってきます。着地点、時間には目星をつけて「巻き」や「テンポの良さ」を考えると冗長になりません。止まるな。動き続けろ。
そのためにも、ターン制とキャッチボールの意識は大事です。

【オススメ】
応酬の基本はこのワンセットがオススメ。

最初の攻撃からスタートして
↓ パス
攻撃へのリアクション+攻撃
↓ パス
攻撃へのリアクション+攻撃
~~ 以下繰り返し ~~

【テンポに難あり】
上と比べて進行がのんびりになります。見せ場の問題もあって一概に難ありとは言えません。時と場合によりけり。

最初の攻撃からスタートして
↓ パス
攻撃へのリアクション
↓ パス
攻撃
↓ パス
攻撃へのリアクション+攻撃
↓ パス
攻撃へのリアクション
↓ パス
攻撃
~~ 以下ランダムに繰り返し ~~

>>>攻撃について(アクション)

>あると嬉しい情報
基本的に「被弾したか否かと最終的なダメージ量は受ける側の任意」が好ましいですが、攻撃する側からも当たった場合の威力、狙う場所(または軌道)の情報提供があると優しいかも。当たるとこうなるよ、浅く肌が裂ける程度だよ、ここに斬りつけるよ、こっちから来るよ(事故防止に「"あなたの視界"の左から」などの表現が無難)、など。たとえば「垂直に振り下ろす」と横に移動する選択肢が、「膝下を水平に薙ぐ」と武器で遮ったり、飛び上がったりする選択肢が新しく生まれます。

余計かもですが、間合いの概念のある者同士の出会いでは、武器を振るえる距離、振るえない至近距離を考えた戦闘にも着地しました。この辺はお互いの「リアリティとファンタジーどっちを重視するかの考え方」、様子見からの歩み寄りと相性次第です。

「物理的に考えて一発で死ぬやろ」という攻撃は避けた方が良いかと思いますが、武器によっては殺傷能力が高すぎることが無きにしも非ず。正直、これについては受ける側の采配が大事です。かすったり軽減したりで何とかしてもらいましょう。これについては、後述の>>>受けについて(リアクション)で。

>表現方法
実在する技や型があれば名前を用いるか、文章で表現するかで親切さのベクトルが変わります。どっちも良い点悪い点がある。相手との引き出しが同じでないと分かっているなら専門用語を連発するのも優しくないので、様子見しつつの判断を。

 専門用語系:「ファイティングポーズ」「八相の構え」 ⇒ 短く済む。通じなければググってもらって形が伝わる(と思いたい)&意図せぬ情報を拾ってくる可能性はある
 描写でがんばる:「刀を肩の高さで縦に構え、刃を相手に向けて小脇を締める」 ⇒ 検索の手間は無いが、意図せぬ伝わり方をする可能性はある

>予兆、溜め(チャージ)、予備動作の概念
概念です。相手の"読み"に働きかけたり、今後の展開をどうするか、選択肢を与えることが出来る要素だと思います。投げかけられた側は相手の狙いを読んで妨害したり、あえてスルーして譲ったりできます。文字プロレスはこのつつき合いが楽しい。
ちょっと準備を挟むので、次に待ち受ける攻撃はほどほどに強めの描写を突っ込んでも許されたい。ほどほどにね。

Ex.1)視界の外からの攻撃などは避けづらい ⇒ 予兆として音を入れる
Ex.2)上から物を降らせたい ⇒ (ちらと崩れかけた木造りの天井を見上げ)る描写を挟み、相手の反応次第で次に実行
Ex.3)何らかの呪文を唱える、杖が光る、剣が僅かに発光する、"先程よりも"深く踏み込み~ ⇒ なんか強い攻撃(IQ2)

王道、予定調和、先の読める展開も楽しいものですが、大事なのは「相手に選択肢を提供する」ことと「変化球」かな~~と思います。もちろん、受け取り手は必ず応える必要はありません。
描写を細かくするにあたり、アクティブシーンでは表現しにくいことも幾つかあるはずです。この差から、PvPではできない展開が生まれるかもしれない。より劇的になる賽の目を己の手で決めていい。ロールプレイヤーは互いを魅せ合うエンターテイナーなので。

>おまけの搦め手
砂地であれば目潰し、五感を潰しての死角からの一撃、身に着けている布で目くらまし……だんだん喧嘩殺法になってきた。泥仕合最高! 古事記にもそう書いてある。装備やスキルに関係なく、あらゆる攻撃手段があります。素手で物を投げよう。拾ったものを盾にしよう。相手の武器を奪い取ろう。頭突きしよう。地面に引き倒そう。字面の治安が最悪になってきた。そして、たぶんこれは文字プロレスの特権です。諸説あります。

死角からの一撃の余談ですが、眼帯キャラにはだいたい見えてなさそうな方向から攻撃してみます。ここで「攻撃の軌道の描写」が活きる。でも、だいたい手練れのそういう子は耳が良かったりするので対応される。されなかったりもする。それが良い。やろうと思えばよそのこの設定を自在に引き出せる点でも楽しい。あの手この手で働きかけ、会話では簡単に出てこない設定を引っ張り出してみましょう。

後は毒などの簡単追加フレーバー。普段からやらないことを不意打ちでやるなら、戦闘開始前に軽い伏線を置いておくのが親切かな。「抜いた刃がいつもよりてらてらと光っている」とか。後出しフレーバーのご利用は計画的に。極端な例で「背後に瞬間移動して全身が一瞬で腐って死ぬ刀で斬りつけ」られたことがあるんですが、これはかするだけでもまあ死にます。死にました。一撃必殺よりはちょっとずつ削り合い、お互いの見せ場を作るのが大事だなぁと思いました。どこかで見た話ですね。

>>>受けについて(リアクション)

>リアクションの種類
防御と回避の解釈の多さはPvPにもあります、よね……?

Ex)何かを盾にする、飛びのく、下がる、弾く、すり上げる(軌道をずらす)、受け身を取る(インパクトの瞬間に一歩引くなど)、魔法障壁を張るetc.

魔法障壁の場合、強度をあらかじめ描写で提示しておくと楽しいかもしれません。相手の攻撃で罅が入る描写があれば、次の一回で壊せるかな、もうちょっと強い衝撃で壊れるかなと読ませたりできる。

間合いのある刃物から鈍器まで、だいたいは一歩下がれば傷も衝撃も浅くなります。刃物に関しては特に、一番刃が通りやすくなる角度と力、刃を当てる位置、最適な間合いというものがあります。それをちょっと邪魔してやるだけで威力が落ちます。何かを間に挟めば威力が減衰するかもしれません。ただ受けたり避ける以外にも、できることはいっぱいあるね。

>采配と加減、勝敗
加減が分からない人はずっと避け続けちゃったりすることがあります。ゲームで攻撃が当たらないとストレスを感じるように、相手に軽い負担がかかるかもしれません。また、戦況に変化が無く、起伏に欠ける流れになるかもしれません。「当たったら死ぬ」で困ったら、かすっとこ。

攻撃についての項で受け手に任せちゃえとは言いましたが、死ぬような攻撃してくる方が悪いかもしれない。諸説あります。忖度の……遊びなので……

勝敗もぶっちゃけ存在しません。極致だと生死で決まりますが、戦闘不能から白旗、戦闘中の会話による停戦、相手が味方に救助されて離脱していったこともありました。

次の機会のための布石を打って終えられると楽しいかもしれません。悪役専だったので、よそのこの身体の一部をこう、ちょっと拝借して取り返しにおいでとかよくやっていました。スラムだなぁ。

>攻防一体、時間の流れ、隙の有無
たとえば、「回避行動で身を翻すのと同時に、その場でくるっと回った勢い付きの一撃をお見舞い」。「相手の剣を下から弾き上げ、その武器の振り上げからすぐに振り下ろし」に繋がるはず。この辺はパリィとリポストの概念なのかな。

攻撃には反動や体重移動というものがあります。
決めるつもりで思いっきり踏み込んだ直後に飛びのくのはなかなか難しいです。
武器が鉄の塊であれば、振り抜いた時に体幹が持ってかれないように踏ん張ったりします。
重い武器であれば持ち上げるのにも時間を要し、抜刀するだけでいい相手と向かい合っていればコンマ数秒で先手を取られるでしょう。
自分でもこの辺の隙の概念を考えつつ、相手の隙を考慮して仕掛け合うと、なかなかどうして美を感じる駆け引きが完成します。諸説あります。

プラスアルファ、描写以外の台詞について。戦闘中だってかっこいい応酬はしたいよね。数秒間であり得んほど喋るのも、ファンタジーなのでアリ。気になるなら短くすればリアリティが出てアリ。ここまで書いておいてなんですが、同じく各描写もリアリティに囚われすぎない程度に。何事も匙加減ではありますが。

とにもかくにも、PvPの明確な区切りとは異なり、文字プロレスでは一連の動作の流れを任意で繋ぐことができます。「1ターン中に複数行動し過ぎない」と考えるよりは、脳内で「経過時間を考慮し、その間にできることを考え、相手にパスする」と良いかもしれません。APは行動数ではなく時間経過。
ロールの中で自分のPCが動く間に相手も常に動き続けているわけで、動きに対して何かしら反応はあるでしょう。その反応が来そうな辺りで手を止めるイメージで。

>>>レギュレーションや基準

なおクエノのように各PLの世界観が入り乱れる媒体では、フリーダムだからこそ強さの基準がガバっており、俺TUEEE寸前の強キャラ設定がダイレクトに出やすいかと思います。

たとえば上記の>攻防一体、時間の流れ、隙の有無では「ファンタジーなんだから軽々と剣を振り回したい」って方もいるはず。これもまたお互いの戦闘に対するリアルとファンタジー度合いの様子見と歩み寄りが必要ですね。システムという枠から解き放たれ、意識に大差があるまま遊ぶと事故ります。事故率高いなこの遊び……

ファンタジーすぎると「あくまで人間の範疇でロールしたい人」キラーになってしまうため、ファンタジー寄りの者ほど「相手の度合い」をよく観察して歩み寄るくらいが丁度良いかもしれません。

よく平均ステータスが高くても弱点があるから大丈夫という話を見掛けますが、「誰もがいつでもどこでも突ける」くらいの内容でないとフェアじゃない気がします。「この時間帯には弱い」であったり、「複数でかかって来られたら弱い」は基本的にタイマンでやる文字プロレスで弱点にならないので……個人的所感です。諸説あります。

そして、つよい!はやい!という強者RPをするのであれば、RPの説得力が欲しいところ。力持ちです!素早いです!というのは書いたもん勝ちになっちゃいますからね。もしかしたらこれはもう筆者の好みの問題かもしれませんが、
ただ「大岩を持ち上げた」とするよりは「元より太い腕に纏う筋肉が隆起し、節くれだった手が大岩を持ち上げた」の方が、体格という裏付けを元にした描写になっていますし、
ただ「目にもとまらぬ速さで剣を振るった」よりは「(事前に剣を振り上げるロールを置いてから)最小限の動きで切っ先を落とした」の方がなぜ速いのか説得力が……ありませんか? 人によるかも。腑に落ちるものがあればご参考までに。


▼おしまい

唐突ですが、無限に話が湧いてくるのでここらで終わらせようと思います。
考えること多過ぎ~~~~!?と思いますがご安心ください、考えなくていいです。楽しんでください。実践して楽しみが増えそうなら試しに取り入れてみる程度で構いません。
なんでTRPGの名前が付いてる場所にこんなのが紛れ込んでいるのかなと思います。誘われたので……
とりあえず布教、できたらいいな。という話で締め括ります。
どこでもできたらいいのですが、せっかくなので全エリアアクティブ禁止で戦闘(文字プロレス)歓迎の自ボードの宣伝をしておきます。俺と文字プロレスで勝負だ!

影の街『スキアポリス』https://www.questnotes.net/Scenario/12b1f203-364f-4e4d-aab2-88ac60accd56
RPボード/ダークファンタジー寄/地下の国/日常~不穏/住民作成可(Readme確認必須)

廃劇場『マザーハーロット』https://www.questnotes.net/Scenario/23cfc202-74c7-4f93-a45a-3f14aade41c5
RPボード/仄暗/地下劇場/人外優位エリア/少人数向け/一期一会目的の待機~後入り推奨


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