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#4【一般の方向け】脳振盪(のうしんとう)とは?

脳振盪(のうしんとう)に馴染みのない方、過去の記事はなんやら難しい漢字・言葉を使ってしまい、申し訳ありません。

今回は、スポーツ現場や病院等で普段、脳振盪に関わる機会のある方ではなく、普通の一般の方々でもわかるように説明したいと思います。

まず、なぜ一般の方にもこのような記事を書きたかったかというと、脳振盪というものは日常でも起こりうるものだからです。

でも、「脳振盪って何?」「初めて聞いた。」「そもそも何て読むの?」ですよね…

足首や手首を捻ったら「捻挫」、腕や太ももを打ったら「打撲」、それらと似たように、頭をぶつけたり、むち打ちのように激しく揺さぶられた際に、頭蓋骨の中で脳が頭蓋骨の内側にぶつかり、衝撃を受けた状態を「脳振盪」といいます。簡単に言えば、「脳の打撲」です。

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University of Queensland, Queensland Brain Institute参照
https://qbi.uq.edu.au/concussion/what-is-concussion

ちなみに「脳振盪」の【振盪・震盪】という言葉、辞書的には「振り動かすこと、揺れ動くこと。」という意味があります。

今までの記事ではスポーツ脳振盪という言葉も使いました。しかし、先ほども言いましたが、実際には脳振盪はスポーツだけに起こるものではなく、日常でも起こります。

机の下に物を落としたものを拾うおうとしてしゃがんで立ち上がる時にゴツンっと、戸棚の扉を開けっぱなしにしているのに気づかずバンっと(時々やります...)、走って遊んでいる子供が鉄棒に気づかずそのまま頭部をガンっと(小学校の頃の自分です…)。

脳震盪を知らない方は、こういった事が起こっても、頭を打っただけ、すなわち「頭部打撲」としてとらえ、時間が経てば治るものだと思ってしまいます。しかし、実際には頭が打撲しただけではなく、「脳」が頭(頭蓋骨)の中で打撲している可能性もあるのです。あくまで可能性の話ですが、もしただの頭部の打撲と思っていたものが、脳の打撲だった場合、症状が長引く可能性もあります。またただの打撲であればそのままで治るかもしれませんが、脳振盪はそのままにしていても治らないかもしれない。症状が長引くかもしれない。そんな可能性がなくはないので、皆さんに知っておいてもらいたいのです。

可能性が「ある」とは言わず「なくはない」と表現したのは、自然に時間が経てば症状がなくなるケースの方が多いからです。ただ頭をぶつけただけで脳振盪になるとは限らず、数日間打撲による患部の痛みだけで、その後に痛みがなくなるケースがほとんどです。しかし!何度も言いますが、そうじゃないケースの場合、頭痛やめまい、何かすっきりしない、常に眠い、なぜかイライラする..など、症状が治らず続いてしまいます。

ここで怖いのは、脳振盪というもの自体を知らない場合に対処をどうして良いかわからない点です。正確に言うと、どう対処して良いのかわからない、という状況にすら気づけない。そして時間だけが過ぎ、慢性化する。慢性化した脳振盪の症状は、本当に人の心を蝕(むしば)みます。ずっと悩まされるので。過去にはそれで自ら命を断った人もいます。

そういう人が出て欲しくない。脳振盪はしっかり対処し、リハビリをすれば必ず治るものだと個人的には思っているので、脳振盪というものがもっと認知され、知らないまま放っておくことがないような環境を作っていきたい。そう願って今回の記事は書きました。

すみません、少々熱くなってしまい、長くなってしまいました…。長いと読まれにくいのはわかってたのに…書き出すと伝えたいことが多くて長々と書いてしまう癖は反省点ですが、まずは少しでも一般の方にも「脳振盪」のことがわかってもらえたらいぃな、と思ってます。

興味ある方はまた是非お時間ある時にでも覗きにきてください。

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