クリーンルーム

シャープが遊休クリーンルームを利用してマスクの生産を始めたとのこと。

検討指示が出たのが2月半ばで、量産開始が3/24とは恐るべきスピードです。リーダーシップもすごいですがそんなスピードで機器を納入・設置できたのが驚異的です。いくら汎用の装置とはいえ、部品の中には長納期のものもあるでしょうし、イチから普通に組み立てて間に合うものでしょうか。そこは組み立てずみの設備を持ってきたのですよね、さすがに。

クリーン度の定義は色々ありますが、よく使われる米国連邦規格(Fed.Std.209E)においては、『1立方フィート(約30cm四方) あたりに含まれる粒径0.5μm以上の粒子の数』でクラス分けされています。
より端的に言えば、空気中のゴミの数=クリーン度です。値が小さいほどキレイということになります。
※μm ミクロンorマイクロメートル、1mmの1/1000

この分類に従うと、28.3Lほどの空気中に含まれる0.5μm(=0.0005ミリ)以上のサイズの粒子(チリ、ゴミ)が
10個以下ならクラス10
100個以下ならクラス100
1000個以下ならクラス1000
のように表現されます。
クラス1やら10などというのは半導体露光プロセス、100は無菌手術室のレベルで、自然界には存在しません。(成層圏まで行けばクリーン度100の空気を吸えます)
一般工業だと精密印刷・フィルムコーティングなどが1,000、
マスク製造は一般的にどうか分かりませんが、紙や不織布ロールを扱うラインはどうしてもチリが発生しうるので精々10,000〜100,000でしょう。
液晶パネル工場は高くても1,000〜10,000以下で管理していると推測されますので、文字通り桁違いにキレイなはずです。マスクなどの衛生用品を作るのには当然適しています。

普段仕事しているオフィスなどは、キレイにしてても1,000,000くらいです。服や紙切れ、ティッシュなど発生源山盛りです。
喫煙室は10,000,000オーバー。

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