大祓詞(私家版)

Twitter から追はれて note に移って來た「歸ってきたマッカーサーJr」氏をフォローし、其の記事にコメントするくらゐの目的でアカウントを登錄しただけの、動機が不純なユーザーですが、note と云ふ此の「世界」に於いては、投稿の面でも多少は貢獻した方が良いのかな、と思ふ所があり、操作の練習も兼ねて、この記事を投下します。
後註1:氏は令和3年10月13日に「もふにゃんJr」に改名されました。
後註2:氏は令和3年12月9日に note を退會されました。

「大祓詞」の記事なら解るが、「大祓詞(私家版)」の記事とは何ぞや? 尋常な方なら然う思ふでせう。言ひたいことは要するに、既存の「大祓詞」が自分の感覺にしっくり來ないのであれば、自分が考へる形に再編輯すれば良いのではないか? と云ふ提案です。何がしっくり來ないのかは、此の頁では觸れませんが、此れまで斷續して少しづゝ、其れをして來ました。因みに、私は神職ではありませんし、然う云ふ家系の生まれでもありませんし、靈覺はゼロです。其の道の修行もしてゐませんし、「すっぴりちぁーる? 何それ美味しいの?」ってな感じの人閒ですw

現在弘まってゐる「大祓詞」は、大正3年の内務省訓令に基づく略式のものですが、『延喜式』に揭載されてゐる宣命體のものが奏上體のものへと整へられた、其れ以前の「大祓詞」を踏まへつゝ、私の趣味で弄ったもの(私家版)が、次のファイル(PDF, WORD)です。勿論ですが、「最終版」でも「決定版」でもありません。神宮司廳や神社本廳、其の他神職、此の方面に造詣の深い方が見たら、「何ぢゃこりゃ?」と言はれるでせうw 尙、中閒で唱へる(唱へないと云ふ說もあり)「天津祝詞」は、記載してゐません。記載しても良いのですが… 諸說あるので、記載しない方が良いと判斷しました。ネットの檢索や書籍の涉獵を色々としてゐるうちに、其れらしい詞に行き當たることでせう。各自で樂しみながら探って下さい。

【和漢混淆文】
高天原に神留り坐す皇親神漏岐 神漏美の命以て 八百萬神等を神集へに集へ賜ひ 神議りに議り賜ひて 我が皇御孫之命は 豐葦原水穗之國を 安國と平けく所知食せと事依さし奉りき 如此依さし奉りし國中に 荒振神等をは 神問はしに問はし賜ひ 神掃ひに掃ひ賜ひて 語問ひし磐根 樹立 草の垣葉をも語止めて 天之磐座放ち 天之八重雲を伊頭の千別きに千別きて 天降し依さし奉りき 如此依さし奉りし四方の國中と 大倭日高見之國を安國と定め奉りて 下津磐根に宮柱太敷立て 高天原に千木高知りて 皇御孫之命の美頭之御舍仕へ奉りて 天之御蔭 日之御蔭と隱り坐して 安國と平けく所知食さむ國中に 成出でむ天之益人等が 過犯しけむ雜雜の罪事は 天津罪と 畔放 溝埋 樋放 頻蒔 串刺 生剥 逆剥 屎戶 許許太久の罪を天津罪と法別けて 國津罪とは 生膚斷 死膚斷 白人 胡久美 川入 火燒 己が母犯せる罪 己が子犯せる罪 母與子犯せる罪 子與母犯せる罪 畜犯せる罪 昆蟲の災 高津神の災 高津鳥の災 畜仆し蠱物爲る罪 許許太久の罪出でむ 如此出でば 天津宮事以て 天津金木を本打切り末打斷ちて 千座の置座に置足らはして 天津菅曾を本苅斷ち末苅切りて 八針に取辟きて 天津祝詞の太祝詞事を宣れ
如此宣らば 天津神は天之磐門を押披きて 天之八重雲を伊頭の千別きに千別きて所聞食さむ 國津神は高山の末 短山の末に上り坐して 高山の伊襃理 短山の伊襃理を撥別けて所聞食さむ 如此所聞食してば 皇御孫之命の朝廷を始めて 天下四方の國には 罪と云ふ罪は不在と 科戶之風の天之八重雲を吹放つ事の如く 朝の御霧 夕の御霧を 朝風 夕風の吹掃ふ事の如く 大津邊に居る大船を 舳解放ち艫解放ちて 大海原に押放つ事の如く 彼方の繁木が本を 燒鐮の敏鐮以て 打掃ふ事の如く 遺る罪は不在と 祓へ給ひ淸め給ふ事を 高山の末 短山の末より 佐久那太理に落激つ速川の瀨に坐す瀨織津比咩と云ふ神 大海原に持出でなむ 如此持出で往なば 荒鹽の鹽の八百道の八鹽道の鹽の八百會に坐す速開津比咩と云ふ神 持可可呑みてむ 如此可可呑みてば 氣吹戶に坐す氣吹戶主と云ふ神 根國底之國に氣吹放ちてむ 如此氣吹放ちてば 根國底之國に坐す速佐須良比咩と云ふ神 持佐須良ひ失ひてむ
如此佐須良ひ失ひてば 皇御孫之命の朝廷を始めて 天下四方の國には 罪と云ふ罪は不在 遺る罪は不在と 祓へ給ひ淸め給ふ事を 天津神 國津神 八百萬神等共に所聞食せと 恐み恐みも白す
註:PDF, WORD の字體と一部は異なります。

【かながき】
たかあまはらにかむつまりますすめむつかむろき かむろみのみこともちて やほよろつのかみたちをかむつどへにつどへたまひ かむはかりにはかりたまひて あがすめみまのみことは とよあしはらのみづほのくにを やすくにとたひらけくしろしめせとことよさしまつりき かくよさしまつりしくぬちに あらふるかみどもをは かむとはしにとはしたまひ かむはらひにはらひたまひて こととひしいはね こたち くさのかきはをもことやめて あめのいはくらはなち あめのやへくもをいつのちわきにちわきて あまくだしよさしまつりき かくよさしまつりしよものくぬなかと おほやまとひたかみのくにをやすくにとさだめまつりて したついはねにみやはしらふとしきたて たかあまはらにちきたかしりて すめみまのみことのみつのみあらかつかへまつりて あめのみかげ ひのみかげとかくりまして やすくにとたひらけくしろしめさむくぬちに なりいでむあめのますひとらが あやまちをかしけむくさくさのつみことは あまつつみと あはなち みぞうめ ひはなち しきまき くしさし いけはぎ さかはぎ くそへ ここたくのつみをあまつつみとのりわけて くにつつみとは いきはたたち しにはたたち しらひと こくみ かはいり ほやけ おのがははをかせるつみ おのがこをかせるつみ ははとことをかせるつみ ことははとをかせるつみ けものをかせるつみ はふむしのわざはひ たかつかみのわざはひ たかつとりのわざはひ けものたふしまじものせるつみここたくのつみいでむ かくいでば あまつみやこと以もちて あまつかなきをもとうちきりすゑうちたちて ちくらのおきくらにおきたらはして あまつすがそをもとかりたちすゑかりきりて やはりにとりさきて あまつのりとのふとのりとことをのれ
かくのらば あまつかみはあめのいはとをおしひらきて あめのやへくもをいつのちわきにちわきてきこしめさむ くにつかみはたかやまのすゑ ひきやまのすゑにのぼりまして たかやまのいほり ひきやまのいほりをかきわけてきこしめさむ かくきこしめしてば すめみまのみことのみかとをはしめて あめのしたよものくにには つみといふつみはあらじとしなとのかぜのあめのやへくもをふきはなつことのごとくあしたのみきり ゆふへのみきりを あさかぜ ゆふかぜのふきはらふことのごとく おほつへにをるおほふねをへときはなちともときはなちて おほうなはらにおしはなつことのごとく をちかたのしげきがもとをやきかまのとかまもちて うちはらふことのごとく のこるつみはあらじと はらへたまひきよめたまふことを たかやまのすゑ ひきやまのすゑより さくなたりにおちたきつはやかはのせにますせおりつひめといふかみ おほうなはらにもちいでなむ かくもちいでいなば あらしほのしほのやほちのやしほちのしほのやほあひにますはやあきつひめといふかみもちかかのみてむ かくかかのみてばいふきとにますいふきとぬしといふかみ ねのくにそこのくににいふきはなちてむ かくいふきはなちてば ねのくにそこのくににますはやさすらひめといふかみもちさすらひうしなひてむ
かくさすらひうしなひてば すめみまのみことのみかとをはしめて あめのしたよものくにには つみといふつみはあらじ のこるつみはあらじと はらへたまひきよめたまふことを あまつかみ くにつかみ やほよろつのかみたちともにきこしめせと かしこみかしこみもまをす

大部分は元の形を保ちつゝも、文言、文字、訓み、少しづゝ違ひます。當然ながら、「中臣祓詞」とも異なります。善いか惡いか、正しいか誤ってゐるか、を訴へられても、返答のしやうがありません。だって、私の趣味に過ぎないのですからw 「業界」(嫌な書き方ですねw)に迷惑を掛ける積もりは微塵もありませんので、何うか、そっとしておいて下さいまし。

此處に示したファイルの内容及び形式は、私に類が及ばない限り、許可なく勝手に使用して頂いても改變して頂いても構ひません。各々で自分が考へる形の「大祓詞」を追究しませう。

(補足)
WORD のファイルは、振假名を弄ると行閒の設定が狂ひます(飛んだポンコツ仕樣ですねw)。「ALT+F9」で設定値を弄れる畫面に切り替はります(戾す時も同樣)ので、試してみて下さい。Macintosh では・・・知らんw


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