Philyをクローズします

[2021-03-17 最終更新]
執筆：Phily運営チーム

はじめに

2020年8月より運営してきました、音声通話SNS「Phily / フィリー」を、2021年3月31日をもってクローズすることと致しました。これまで様々な形でお世話になった方々に、この文章でお伝えさせていただきます。

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Philyについて

僕たちは、Philyを作りはじめる前に、実名制の読書SNSを作っていました(ReadHub)。でも、読書という趣味に絞ったSNSには限界がありました。

そんな中、1度目の緊急事態宣言によって在宅自粛をしていた時に転機は訪れました。僕たちは大学生なので、リモートワークをしつつ大学の講義を受ける日々でした（今ではオンライン授業が当たり前です）。そして、そこで気づいたのは、コロナ以前には当たり前だった「なにげない会話」のありがたさです。

そんな「なにげない会話」を生み出せたら、とアプリの開発を急ピッチでスタート。そして同じ頃、ギリシャ語で「友情、友愛」を指すphiliaという言葉から、「Phily / フィリー」という名前をつけました。

Philyは、いま話せる友だちがふらっと話せる音声通話SNSです。

Philyで友だちと繋がっていれば、ゲームや作業をしながらの通話やストーリーで募集しないといけなかった暇電などが気軽にできます。気軽なコミュニケーションができる新感覚の通話のSNSです。

現在も、Philyを利用してくださっている方はたくさんいます。つなぎっぱなし通話でほとんど話さない人もいれば、白熱した議論や意見交換をしている人もいるみたいです。新しい友だちが出来たという声も聞いて、驚いたこともありました。

気軽にコミュニケーションができるツールとして、たくさんの方にご利用いただきました。

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なぜクローズするのか

なぜサービスをクローズするかの理由は、大きく3つあります。

１：アプリを使いはじめる前に、「ふらっと話せる」という価値を感じづらいこと

Philyを使いはじめる前、Philyに対してどのように感じたでしょうか。

多くの人は「LINEでよくない？」と、ゲームを普段からする人は「Discordでよくない？」と感じたと思います。この問題が想像以上に根深く、新しくPhilyを知った人が既存のSNSに代えて使いはじめる理由が明確ではないことで、広く使われるサービスとして急成長させることが難しいと判断しました。

２：仲良しの友だちとの通話でも、「毎日話し続ける」限界があること

これは正直、想定外でした。仲良しの友だちと毎日話せるようにと、アプリを設計していました。

アプリをダウンロードして友だちと繋がってから、数日間はほとんど毎日通話を楽しめたと思います。でも、だんだんと話題が尽きたり他の生活が忙しくなったりと、Philyで集合する機会が減っていったかと思います。これはPhily運営チームも実体験として経験しました。

３：Clubhouseが日本に上陸、音声SNSアプリを皆さんが体験したこと

2021年1月末ごろ、アメリカ発の音声SNSアプリ「Clubhouse」が日本に上陸しました。

2020年6月ごろから、そのサービスの存在は認識し、実際に僕たちのチームも年明けごろから使っていました。ただ、その衝撃はあまりに大きく、ニュースなどでも取り上げられるほどの一大ムーブメントとなっていたと思います。

結果、この領域の難しさや競合サービスの存在も今回の決断に影響を与えました。

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最後に

最後にはなりますが、改めてPhilyを使ってくださった皆さん、そして各方面で支えてくださった皆さんに感謝の念が尽きません。

運営メンバーの地元や同じ大学の方々をはじめ、無理を言って知り合いを紹介してくださった方、感想やアドバイスなどを連絡してくださった方、ヒアリングに快く応じてくださった方、アプリ内の効果音を作ってくださった方、リリース時の動画を作ってくださった方、一緒に繁華街へ出て声かけをしてくださった方、インターンとして活動してくださった方、どうやって自分の高校で流行らせるかを一緒に考えてくださった方、高校前で急に声をかけたのに仲良くしてくださった方、直接は話したことがないけれど使ってくださった方など、数え切れないほど多くの皆さんに支えられてきました。ありがとうございました。

現在も日常的に使ってくださっている方がいる中でのクローズするという決断は、非常に申し訳なく、そして不甲斐なく、悔しい気持ちでいっぱいです。

そして改めて、これまでありがとうございました。

また何かのご縁がありましたら、よろしくお願いいたします。本当にありがとうございました。

Phily運営チーム一同。