18.割り算、引き算と測るということ

単純に計算として考えた場合、割り算は逆数を掛けることであり、引き算は負の数を足すことであるため、乗法と加法が全てであるかのように思えてしまう。しかし、割り算、引き算には他にも重要な意味がある。

割り算とは物差しの単位を決めることであり、引き算とは物差しの基点を決めることである。

具体例で言えば、センチかインチか、端からか固定点からか、などと言ったことである。

比(率)という観点で言えば、割り算にはさらに、勾配、あるいは変化率を求めるという意味もある。掛け算が面積を求めるという描像で教授されることを思えば、象徴的である。

tan(π/4)=1だから、数Ⅲで自然対数の底を求めたように、arctan(x)をテイラー展開して1を代入し、4を掛けることで円周率πが求められる。


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