アートとは何かを考える本~『13歳からのアート思考』を読んで~

読書時間:1時間23分 

ページ数:338

個人的読みやすさ※:☆☆

※☆が多いほど読む難易度が高い

 久々に読書をしたと思ったら前回が8月17日とずいぶんと前だった。10冊以上の本を読むと豪語していた私はまだまだ続く暑さとやる気のなさから完全に干からびた状態で机の上にのさばっていたが某氏のビジネス書を100冊読む企画に感化され読書欲が復活したため再び読書記録を残そうと決意するのであった。ちなみに大学図書館で借りた積んである本の総ページ数は今回のものも含め3500ページぐらい。新学期までに読み切れるのか、こうご期待。

 さて、今回読んだ本は、表紙に『「自分だけの答え」が見つかる』と書いてあったため気になり手を取った。中身については1ミリも事前情報がなく取り寄せたため読んでみると自分にはさっぱり合わない本だと感じた。

 まず、この本の要約をすると「常識や正解に囚われず自分なりの考えをもって探求しよう」である。タンポポに例え、アートの中で目に見えるのは表現された花の部分だけだが実際は興味の種を中心に根っこのように探求している部分もあってそれらすべてがアートなんだよ、ということを6章で細かく説明していく形式である。著者のことを存じなかったので調べてみると教鞭をふるっている方のようだったので個人的には納得。私が読み終えた際の第一印象が「美術の時間に読ませたらよさそうだな」だったから。後ろの方に「大人の読者のための解説」という項がついていることからも私はどうやら想定されていた読者層ではなかったらしい。また、本書で紹介されるアート思考は日常的に応用できるかがよくわからないと感じた。「芸術に日常的なセンスを問うのはナンセンスでは?」と言われたら終わりだが日常にあふれている何かに応用(適応)できる例をそこまで挙げていなかった点も消化不良ポイントだろう。序章で全部落ちている感じがして1~6章がいまいち薄味に感じたのは私だけだろうか?私としては思考法を伝授する本云々というより芸術系の本だと感じた。これ以上の呪詛の垂れ流しは無意味であるので割愛しよう。最後に、この本はアートとは、芸術とは、美しいだけがすべてではなく固定観念や常識を捨てて広い視野で感じるべきだという美術に習っていたであろう事柄を改めて学ぶ本だと感じた。


まで、執筆時間40分

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