教授の残した名曲
たくさん弾いた回数で言うたら、
教授のThe Other Side of Love が
いちばん多いかも知れへんなあ。
私はよくそう言っていた。
コード進行がまさに坂本龍一音階なのだ。
ピアノが弾けない私はアコギが似合うこの曲の
コードを淡々と弾くのが好きだった。
教授のアルバムは本来難解で、
アルバムを通して聴き込んだのは、
1996とBTTBの2枚だけだし
本当はYMOもテレビでしか知らない。
アルバム「1996」の中に1919という曲がある。
このアルバムに新録されたオリジナルの曲だ。
この曲のようなスピードの重めの焦燥感が
1996年当時の私に取り憑いて離れなかった。
単調なリズムの反復の中に、
チェロが唸りを上げ、
マリンバなどの打楽器が弾けまくる。
私の好きな映画「オネアミスの翼」の
主題歌も同じような楽器の構成なのだが、
この二曲は全然違っているようで、
似ている気がする光と影のようなものだ。
映画「オネアミスの翼」のシロツグ。
シロツグ・ラーダットみたいな男には、
まだなれないままだ 、私は。
坂本美雨さんがSister Mだと、
知っている人も少なくなってしまったが
それでも教授が残した名曲は数えきれない。
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