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製薬企業とその職種のキソ

こんにちは!製薬企業ってなに?、職種ってどんな感じ?といった疑問に答えられるようまとめました。

よく分かっていない...基礎から知りたいといった方向けにまとめさせてもらいました。面接でもまずは製薬業界や職種について理解しているかが問われることもあるので、対策に利用してもらえるかと思います。


【目次】

1. 製薬企業の使命・分類

2. 製薬企業の職種

3. 開発職とは



1. 製薬企業の使命・分類

まずは製薬企業ってどんな会社なのでしょうか?製薬企業の使命とは、広義では「人々の健康に貢献すること」です。その中でも「医薬品」を通してこの目的を達成するのが「製薬企業」です。最近では医薬品のみならず、その周辺の健康サポートであったり、医療機器などを手掛ける会社も増えてきている印象がありますが...

「医薬品」を販売するにあたって、医薬品は先発品とジェネリックの二つに分けられます。先発品は特許の関係で、年数が経過すると全く同一の成分で同じ効果があるジェネリックをどの会社も作ることができるようになります。(特許申請後から10年程度で) ジェネリックは先発品より安価であることから、医薬品を出してから主に売り上げをあげられるのはジェネリックが発売されるまでの期間である、ということもできます。

そのためおそらくみなさんが知っているような会社(武田、アステラス、第一三共など)は、ジェネリックも扱っていることもありますが先発品を出す会社です。ジェネリックの会社はそれよりは規模感が小さい会社です。(沢井、東和など)


2. 製薬会社の職種

職種を説明するにあたって、まずはどのように医薬品の研究から販売までの流れについて、説明します。

大きく分けて、研究→開発→承認→販売 といった流れになっています。

研究ではまず薬となる化合物の発見やそれらの評価を行います。この薬のタネを見つけてくる、すなわち0を1にするのが研究職となります。

次に開発と承認では、研究から上がってきた化合物をはじめてヒトに投与し、臨床試験を行なっていきます。ここでよい結果が得られればで臨床試験を進めることができ、薬を化合物から商品へと仕上げることができます。つまり、開発職(=臨床開発職)は、薬に情報という付加価値をつける、1から100にする仕事であるということができます。

次に国への承認を得られた医薬品はようやく商品として売り出し、患者さんが使用することができます。承認後医療期間への情報提供を行うのが、MRです。MRは情報提供が主な業務と言われていますが、仕事内容としては直接医療期間に足を運び営業を行うのがメインです。


3. 開発職とは

開発職が行なっている大まかな内容は上記の通りですが、詳しく説明していきたいと思います。

開発の流れは、開発戦略・計画立案→臨床試験推進→承認申請、となっています。

まず開発戦略・計画立案については、どんなにきちんと計画を行なってもプランがきちんとなっていなければ成功させることができないので、開発において土台となる重要な部分であるとも言えます。

続いて臨床試験の推進はみなさんがイメージする「開発業務」かと思います。実際に医療期間などに足を運び、治験の説明をしたりデータを集めるのが「モニター」業務です。モニター業務は近年の製薬企業ではCROに委託していることがほとんどです。では製薬企業はこの段階で何をしているのかというと、CROのマネジメントなどが多くなってきます。製薬企業の開発職としても医療機関を訪問することも多いそうです。

次に承認申請は、Phase I、Phase II、Phase IIIまで進んで良好な結果が得られた場合に、PMDAに申請することができます。この承認データを用意するのも開発職の仕事です。

以上が開発職の仕事内容の説明となります。

最後になぜ開発職では「速く医薬品を届けること」も重要となるのかを説明します。

多くの会社で医薬品開発にはスピードが重要!と言われることが多いかと思います。これはなぜなのでしょうか?

もちろん患者さんのために速く医薬品を届けるためにという理由もあります。しかしながら売り上げに直結するという理由もあるのです。1で述べたように医薬品は特許の期限が切れた後はジェネリックが発売されることから、先発品として売り出せる期間が長ければ長いほど売り上げをあげることができます。特許申請は研究の段階で行うため、研究・開発を早期に仕上げ、医薬品発売から特許切れまでの期間をいかに長くできるかが売り上げへのキーとなるのです。これが各社が「スピードを重視」している理由です。


以上が今回の内容となります。

わからないこと、疑問点などあればご連絡ください!今度はこういったことまとめてほしい...などぜひDMでも質問箱でもいただければ嬉しいです。

みなさんのお役に立てれば幸いです...ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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