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和楽器バンド 「ボカロ三昧2」 -かじぃの2022年に買ったアルバム 第17回

「和楽器でロックする」バンド、和楽器バンドのカバーアルバム。
評価は文句なしに☆5。

オレはカバーが好きなのだ。
「所詮オリジナルには勝てない」という意見もまぁ、分かるちゃ分かるのだけど、勝てないというのは「その楽曲への理解度」という意味においてのみの話であって、その「理解度」は「解釈の多様性」とは全く別のものだと思っている。
カバーの真髄は解釈によるアレンジの妙だと思う。

カバーというのは基本的に「名曲」が多い。
当然、名曲と呼ばれるほどの、人気のある楽曲でなければカバーはしない。
だから、捨て曲なんぞ存在しない。
その名曲たちを、ガチの和楽器の人たちがやるとどういうアレンジになるのか?それだけでもう興味は尽きない。

フォニィ
エゴロック
マーシャルマキシマイザー
Surges
天ノ弱
ベノム
紅一葉
アイデンティティ
グッバイ宣言
キメラ
いーあるふぁんくらぶ
ド屑

これらの錚々たるボカロの名曲を和のテイストにアレンジしてカバーしている。

これらの何気に複雑で難易度の高い楽曲に和楽器を馴染ませるアレンジも秀逸だし、プレイアビリティも凄いのだけども、ドン引きするレベルで凄いのがVoの鈴華ゆう子さんだ。
声の特質上、クリアで伸びやかなボーカルラインの楽曲が多いのだけど、今回のアルバムはボカロのカバーなだけにそんな楽曲ばかりではない。
妙に言葉を詰め込みすぎるボカロの一癖も二癖もある楽曲をきっちり自分達のものにしている。
それらの楽曲を情感たっぷりに歌い上げる鈴華さんの歌唱力、表現力は思わず笑いが出てしまうレベルだ。

アレンジの妙、プレイ、選曲どれを取っても素晴らしいと思う。
重金属系音楽ばかり聞いているけれど、これにはもうオレも脱帽するしかなかったのだ。


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