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Porcupine Tree "CLOSURE/CONTINUATION"-かじぃの2022年に買ったアルバム 第9回

このアルバムだけはリリースが2021年。つまり去年の買い忘れ案件。
ポーキュパイン・ツリーは英国産のプログレッシブ・ロックバンド。
で、このクロージャー・コンティニュエーションは13年ぶりの11枚目のアルバム。
2009年にバンドは休止を宣言。
それ以来復活の兆しが全く見えなかったから情報が漏れてた。
評価は☆4。

うーん、これ、評価が分かれるんじゃない?そう思うのはオレだけ?
理由はいくつかあるんだけど、個人的に強く感じたのは「リラックス」。とにかく力が抜けた感じで、ちゃんと聞かないとラフにロックをプレイしてるだけのように聞こえてしまう空気感。
もちろんちゃんとヘッドホンやイヤホンでガッツリ聞けば、決してそんなことはないと分かる。

オレは8枚目のアルバム、Dead Wingから聞き始めた後発組だけども、ポーキュパイン・ツリーの魅力はバックの不穏な緊張感と、歌メロの優しさのコントラストだと思っている。
その緊張感が感じられない?と思ったらRats returnでようやく出てきた。確認したらTrackは03。3曲目?それまでが長くないか?って思ったら、1曲目のHarridanが8分あった。Oh…。

いや、まぁ、プログレッシブ・ロックですからね。長い曲もあるでしょう。
10年以上も間が開いたから、色々やりたいこともあるでしょう。
だけどなんとなく、アルバム全体が弛い。
感情を揺さぶる何かが足りない。
そんな印象。

10枚目のアルバム、Incidentはおいておくとして、Dead WingやFear of blank planetにはあった涙腺が緩むような楽曲がないからかもしれない。
それは、もともとポーキュパイン・ツリーが持っていたグランジ/ヘヴィロックの荒々しいリフのかっこよさと構成美と緊張感の上に牧歌的で望郷的で美しい歌メロとコーラスが乗ってたからなのかなとも思う。
ポーキュパイン・ツリーがプログレッシヴ・ロックに寄り過ぎた結果なのかもしれない。

オレが欲しいのは広くて暗い強風吹き荒れる草原に立って、破れた空を見上げる少年の心象風景を描いたような楽曲なのよ。
個人的な妄想イメージで大変申し訳ないのだけども。

細部を見れば確かに演ってることや、方向性なんかは緻密でとても素晴らしいとは思うのだけど。
1曲目から「きっちりヘッドホンとかで聴き込んでね」っていう楽曲を持ってこられると「なんとなーく聞いてる」場合や「ながら聞き」をしているとスーッと流れていっちゃうのですよね。ましてや8分とか。
それがプログレって言われればそうかもしれんけど、なんかモヤっとするわけですよ。

いいバンドだけに評価が厳し目になっているのも自覚済ですが。
そんなわけで☆は-1となりました。


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