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そこまでのことはやってない

「絵師」は結構定義がふわっとしている言葉でもあるわけで、上記の話については留保する。が、midjourneyを触りまくって遊びまくって、stable difusionも環境を作って、プロンプトをいじっているときの自己認識はわりと「イラストを作っている人」になっている気がする。

この「作っている」が既存のイラストレーターと異なる手法であることには疑う余地はないけれども、じゃあ「絵筆をキャンバスに這わせるアナログの人」から見た「ソフトウェアをバシバシ活用してデバイスに書き込むデジタルの人」と構造が異なるかと言えば、そう変わらないような気もする。道具が革命を起こしている点では同じだし。

まあそれを踏まえて「AI絵師」や近しい名前を自称できるかと言うと……あんまりしっくりはこない。当該ページでは「技師」とか「魔法使い」とか別の呼び名が提案されていて、これは言わんとすることはわかる。これは多分理屈よりも「自分で手を動かして~~」の、どちらかといえばお気持ちと称されるような見方が自分にも多寡はともかく備わっていて、それが自分を絵師であると称するに歯止めをかけている状態なんだろう。

自己認識で言えばチューニングに近い。脳内で理想状態のイメージがあって、それに近づけていくようにパラメータを設定すると乱数で音程が一致する奴が出力される。まあ音楽畑の人間だからチューニングとか言ってるだけで、「詠唱」とそんなには変わらない。この分だと呼び名の方がしばらく人間の気持ちで固まっていそうにも思うが、これだって技術がまたひとつどこか抜け出したならそれにつられてひょいっと「絵師」も受け入れられるようになる気はする。

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