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09/12:大人の肉体は健全でないので精神は不健全だ

体の悪いところを治すために東奔西走(表現が過剰だ)している。歯医者、整骨院、皮膚科……よくもまあこんな体で生きている(表現が過剰だ)ものだと思うし、実際行先の先生にははよ治療せやと言われる。どれくらいがリップサービスかはあんまり考えない方が多分いい。思えば「凝ってますね」がリップサービスってのも面白い話だ。あなたは苦労しているんですね、という言葉が気持ちがいいのは承認だからなんだろう。

体が回復していくというのは気分がいい。回復して健康になって、不都合が少なくなる……という仮定やその後の実際の生活はもちろん、体が回復することで思考がすっきりする流れが本当に強い。

健全な精神は健全な肉体に宿る、この言葉はこう、「そう来たかあ~~~」という感じで、この斜陽になりつつある年齢に理解がやってくる。姿勢がダメなら思考もダメ、体力がつけば心も上向く。若人は素直だ。でもそれはひょっとしたら大人の健康状態が悪いせいかもしれない。

健康状態が逓減する中で寿命ばかりが伸びて行った結果健全な精神を失ったのが大人だとしたら、なかなか辛いものがある。清濁併せ吞んでこそ大人……というのは、健全でなくなってしまった大人という存在に都合がいい言葉なのだなあ。とはいえ、寿命が短い時代だってそれはそれで健康状態の悪化があったわけで、死期が近づいた生き物は生き汚くなる、それだけの話なのかもしれない。ああ空しき人の世よ。

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