映画:百円の恋

映画感想でも描こうかな今年は


星3つ 2017/01/17

安藤サクラは良い。映画事情はよく知らないし、つまり前提を理解しないまま表層をさらってかくけど、日本映画って映画演技だよね。映画的映画っていうか、小津安二郎が根底に流れているような、映画を撮っていますよなう!っていう大枠が見える。園子温とか典型だけど。

安藤サクラの演技が演技すぎて、すげえかっけえんだけど、演技なんだよな、これ、って。新井浩文の方がもう少し良かったけどセリフすくねえの。映画批評から外れるけど、日本人って会話しないよね。すげえ反省するよ。欲望についてちゃんと伝えること、コミュニケーションをとることからこんなに遠い人種いるんだって感じ。嘘を重ねるのがうまいコミュニケーションも知ってるし、どっちがいい、って言われたらわかんないけど、まあ私はこれからもっと他人とちゃんと会話していきたいって思っています。

で、ええと百円の恋を端的にいうと、ボクシング版ピンポンね。すっきり納得。そういうシーンが見たい人にオススメ。つまり、ペコがオババと神社で修行するシーンを見たい人にオススメ。それ以外にないんじゃないの。あの、試合に向かう所のスロー長回し、超いらねえし、試合中の妹のセリフもまじいらねえし、私からしたらその修行シーンも2カットくらいでいいよって感じなんだけど、まあいらねえシーンを見るのが好きなのが日本映画って思ってる人がたくさんいそうなのでそういうシーンみたい人にはオススメ。

あと男ね。男はさあ、セックスする男のいいところは、セックスしてくれるところと、セックスするためにそれなりの行動してくれるところ(声をかけるとか)。セックスする男のいいところは、いろんな物事を利己的に都合よく解釈してくれるところ。でもセックスする男は浮気するからそれがちょっとよくないことにつながることが多い。

セックスしない男のいいところは浮気しないところ。ずっと家にいるところ。でもセックスしない男はダメ。ダメです。ダメだったらダメ。

あと、まあこれ現実的な話だけど、普通、ああいうパラサイトな人間ってバイトも続かないしボクシング始めないけどね。うん。前提がちょっとね。。。描かれてないだけで、実は何か熱中していた競技とか宝塚とかあってそれがきちんと成就しなくて腐ってたとかならもう少し納得。何かに熱中できるってそれだけで才能だからさ。ただ、安藤サクラの演技だけど、つまり、化粧とか見せ方で女は超変わるっていうことはかなり救いになるんじゃないか、っていうことは思う、そのための映画で女優で演技なんだなって少し思う。すごい愚図の猫背のコミュ障のBBAでも、ちょっと頑張って顔あげてにっこり笑えばかわいい。お父さんと居酒屋で飲んでるシーンでちょっと泣いた。

でも最後の泣きながら勝ちたかったっていうシーンあれ最悪、それなりに書いた書き初めに、ボタって墨汁落としたくらい最悪。星2にしてもいいくらいムカついた。なんだあれは。アホか。なんのためのボクシングだ。アホか。

コンビニの店長、劇団ひとりかと思ったら違った。


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